「主婦力」が人生100年時代を生きるカギ⑥“ほんのお小遣い稼ぎ”のつもりが、大きなやりがいにつながった

資格や特技がなくても、これまで培った「主婦力」を生かして活躍する、先輩主婦が増えています。彼女たちに共通しているのは、方法は違えど自分の強みを発見できたということ。活動のきっかけと“私のまま”で働く、仕事内容をご紹介します。

スタートは「ほんのお小遣い稼ぎのつもりで……

主婦力を仕事にしたママ
kumizooさん
月収:ケーキが2,3個買えるくらい
仕事内容:日常の自然でリアルな写真を販売するサービス「スナップ マート」で写真を提供。 

家族との大切な時間を切り取った一枚が受賞

「写真に興味があったわけではなく、スマホに溜まっていた写真データで何かできるなら、くらいの軽い気持ちでスナップマートに登録しました。定期的にフォトコンテストがあるのですが、それで賞を取れるようになろうと何枚も撮るうちに、向上心も芽生えてきました。構図や水平を意識するようになったころ、受賞したのが下の写真。当時イヤイヤ期だった娘はカメラを向けられると怒るようになっていました。公園に行った帰り際、名残惜しそうに「きいろ、きれいね~」とイチョウを眺める娘が愛おしく、そっと後ろに回って撮りました。娘と二人で受賞したような気持になれた、大切な1枚です」(kumizooさん)


娘さんと一緒に受賞したという1枚

たとえ¥39でも対価がつくことがうれしい

プロでない私の現在のレベルだと、定額制でご購入いただいた場合は¥ 39 が売り上げとなります。手間を考えると、パートで働くほうが断然稼げますが、それでもお金には代えられないやりがいと、自分の写真にお金を払ってくれる人がいるんだという、存在を認められたような喜びがあります。子育て中の身は特に社会とのつながりが希薄で疎外感を覚えることも多いのですが、購入していただいた写真が何かの素材として使用されているのを見ると、社会とつながれているのだと実感できます。さらに、これまでは全く興味のなかったSNSでも写真を通じてご縁ができ、世界が広がりました。これからも日常の美しい瞬間や家族との大切な瞬間を撮り溜めていきたいと、何でもなかった毎日に目標ができました。

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取材・文/加藤文惠 構成/長南真理恵

Mart2020年2月号
子どもが手を離れたら「どうする、自分?」
資格なし特技なしでもOK「主婦力」が仕事になる時代 より