美容業界も注目。地球にやさしく自分は綺麗に!7大【サステナブルコスメブランド】

ランコム、ディオール、ゲランをはじめ、国内外のコスメブランドでも近頃よく耳にする「サステナブル」。そう、今や地球にやさしくすることはラグジュアリーの条件のひとつなんです。地球が綺麗になれば私はもっと綺麗になれる、そんなサステナブルコスメについてお届けします。

1:LANCÔME(ランコム)/いち早い環境への取り組みでコスメ業界のサステナブル活動のリーダーに

左から、発売前から話題の新化粧水も中心的原材料は持続可能な方法で採取されたフランス産の天然ブナの芽。添加物不使用、ボトルには再生ガラスが25%使用されています。クラリフィック デュアル エッセンス ローション¥11,000(2月14日発売)、アプソリュのレフィル式ボトルも2年の歳月をかけて開発された繊細で環境に配慮したカプセルタイプ。アプソリュ ソフトクリーム¥34,000レフィル¥32,500(すべてランコム)

環境全般に配慮した対策をしています

☑工場等で排出するCO2削減
☑ 産業廃棄物削減
☑ 工場の水使用量削減
☑ 環境への負荷を軽減した処方
☑ 環境に配慮した容器

ランコムを有するロレアル社では、グループ全体で世界規模でのサステナブルな活動を推進。生産活動で排出されるCO2排出量、水消費量、産業廃棄物量を2020年までに’05年対比で60%削減することを目標に掲げ、企業努力が進められています。他にも製品の原材料をサステナビリティに配慮した方法で調達するなど様々な取り組みが続けられています。

御殿場市の工場はCO2と水消費量の削減目標達成

燃焼効率のよいボイラーの導入や蒸気滅菌の活用などで環境負荷の削減活動に早くから着手し、’15年末にはCO2排出量と水消費量の世界目標を早々に達成!

2020年半ばには世界初の紙製化粧品チューブを導入予定

ロレアル社は世界で初めての紙製の化粧品チューブを開発。2020年半ばに一部商品に導入予定。2025年までには全てのプラ容器を環境に配慮した容器に変更。

2:Dior(ディオール)/自然由来の成分を環境に配慮した再生可能パッケージで

左から、カプチュール トータル セル ENGY スーパーセラム、カプチュール トータル セル ENGY クリーム 各¥16,000(ともにパルファン・クリスチャン・ディオール)

成分も包装も環境を第一に

☑ 素材の80%以上が自然由来
☑ 素材の植物を有機栽培
☑ 環境に配慮したパッケージ

新製品「カプチュール トータル セル ENGY」シリーズの処方も環境に配慮。80%以上が自然由来成分、世界各地に「ディオール ガーデン」を保有し、例えば素材に使われているロンゴザの種子も殺虫剤を使用せずに有機栽培されています。またパッケージのサイズを縮小し、プラスチックや厚紙の使用量を大幅に減少させています。

栽培の条件が整ったディオール ガーデン

世界に数カ所あるディオール ガーデンでは成分となる植物を確実に最良の条件下で育てています。有機栽培の規則に従い環境を保全。

3:Guerlain(ゲラン)/原料を生み出す黒蜜蜂の生態系を保護、再生と活性化にも取り組む

アベイユ ロイヤル ウォータリー オイル 30㎖ ¥11,600(ゲラン/ゲランお客様窓口)

製品製造にまつわる様々なシーンでの環境保護対策を

☑ リサイクルガラスを90%使用
☑ CO2排出量を削減
☑ 世界各国でミツバチの保護活動

ブランドを代表するエイジングケアライン「アベイユ ロイヤル」はフランスのウェッサン島の固有種である黒蜜蜂の生命力とゲラン独自のロイヤルゼリーを融合させて誕生したシリーズ。原材料を生み出す蜂を保護するため、農薬・寄生虫・病気・交雑から堅固に守る環境を整備。一昨年からは日本でも売り上げの一部を寄付、養蜂保護活動に取り組んでいます。

黒蜜蜂の故郷ウェッサン島の養蜂環境と自然を保護

美肌に欠かせない栄養成分を含む高純度のはちみつを生み出してくれるのは、ウェッサン島にしか生息しない黒蜜蜂。生産履歴管理システム(トレサビリティー)も開示。

4:SINCERE GARDEN(シンシア・ガーデン)/国内の耕作放棄された畑や廃棄果物の再利用を製品づくりに反映

左から、日本産の柑橘の花から抽出した芳香成分を使った、ネロリラ ボタニカ インテンシブ ビューティーセラム¥7,000、植物由来のプラスティックボトルを使用。リンレン レメディアル シャンプー、トリートメントユズ&ジンジャー各¥1,850(すべてビーバイ・イー)

表参道のオーガニックアロマスパ&ショップ&カフェのシンシア・ガーデン。ショップで扱っている商品には日本の植物から生まれたアロマコスメがたくさん。「リンレン」は果汁を絞ったあとの廃棄される果物果皮の再利用など資源の再循環に寄与。「ネロリラ ボタニカ」も過疎化で放棄された畑を使った素材の栽培などに取り組んでいます。

左から、ネロリラ ボタニカの成分となるオーガニックの蜜柑畑。ショップではレジ袋を廃止、プレゼント包装には紙や布など再生可能な素材を使用。カフェでは使用後に再生回収されるさとうきびストローを採用。

5:MASH Holdings(マッシュホールディングス)/社内全体でサステナブル&ウェルネスに多方面からアクティブに取り組む

左から、サトウキビを原材料にした再生可能容器使用のエコストア ボディローション(無香料)¥1,400、ニュージーランド産のゼオライトを使ったジオソープハンド&リフレッシュ¥1,100(ともにコスメキッチン)

コスメでは「コスメキッチン」や「メイクアップキッチン」、ファッションでは「スナイデル」「ミラ オーウェン」など数多くのブランドを展開するマッシュホールディングス。サステナブル&ウェルネスをスローガンに掲げる同社では、商品や店舗資材はもちろんのこと社内でも様々なサステナブル改革が進められています。

左から、コスメキッチンで販売している海洋プラスチックゴミ由来のサスティナバッグは各種¥1,800、社内には社員食堂を設け働き方も改革、社内物流には繰り返し使えるエコビズボックスを導入、「エコストア」の一部店舗にはリフィルステーションを設置。

6:La Bouche Rouge(ラ ブーシュ ルージュ)/マイクロプラスティックフリーの日本初上陸コスメブランド

2017年にパリで創業。重厚感のあるケースは全8色展開、各¥13,500、質感とカラーが選べるレフィルは全21色展開、各¥4,600(すべてラ ブーシュ ルージュ/エドストローム オフィス)

昨年11月に伊勢丹新宿店に日本1号店がオープンしたラグジュアリーコスメブランド。アイコンとなるリップは通常使用されるというマイクロプラスティックをはじめパラベン、パラフィン、防腐剤、動物性油脂などの成分を一切使用せず安心して使える製品を開発。レフィルをチェンジすれば何度でも使えるパッケージも話題です。

ケースはフランスの最上級なめし職人によって作られています。端革を使うため、ケースの限定色は人気のカラーでも無理な追加生産はなし。伊勢丹新宿店ではイニシャルの刻印(3文字まで¥800)も可能。

7:NATURE'S WAY(ネイチャーズウェイ)/製造から販売まで一貫した国内トップクラスの環境配慮

100%天然由来原料を使用した、ナチュラグラッセ タッチオンカラーズ¥3,200、自社農場で育てた無農薬ハーブエキス配合のチャントアチャーム オーガニックコットンマスク4枚入り¥2,200、クレンジングミルク¥2,500(すべてネイチャーズウェイ)

名古屋市にある自社工場でこだわりの自然化粧品を開発・製造している「ネイチャーズウェイ」。本社と工場で使用する電力は自然エネルギー100%由来、廃棄商品削減、製造段階での省エネルギー推進、商品流通には排ガスオフのトラックを使用、運搬には再利用できるコンテナを用いるなど国内メーカートップクラスの環境への配慮に注目です。

左から、国が定めた厳しい基準「有機 JAS認証」を取得した山梨県北杜市にある3,850㎡の自社ハーブ農場。工場では化粧品GMP(優良製造規範)に沿った品質管理を実践し、常に設計通りの品質を確保しています。

2020年『美ST』3月号掲載 撮影/大原敏政(aosora)〈静物〉、LEE KANGHYUN〈取材分〉 取材/安西繁美 編集/佐久間朋子

美ST