STORYがオススメする「4月の4冊」

『発注いただきました!』
朝井リョウ

「キャラメルが登場する短編」のように、様々な企業から条件付きで依頼された短編小説&エッセイを収録した1 冊。森永製菓、ディオール、アサヒビールなど、著者はいかにして〝お題〟をクリアしたのか? 通常の小説とは違った楽しさ満載。¥1,600(集英社)

『去年の雪』
江國香織

年齢も境遇も様々な人々の日常を切り取って、100人を超える登場人物が時空を超えてつながっていく。現在の忘れ物が過去に行きついたり、歌が届いたり。江國さんのエッセンスが全編に織り込まれた、繊細なタペストリーのような世界に酔える。¥1,600(KADOKAWA)

『夜明けのМ』
林真理子

週刊誌エッセイ史上、最多連載回数を達成した「夜ふけのなわとび」を単行本化した最新作。天皇陛下即位の礼に関する秘話を始め、吉本と参院選、皇室とスマホなど、令和の世の中をマリコ流のエッジの効いた視点で綴ったエッセイの数々が痛快!¥1,350(文藝春秋)

『着せる女』
内澤旬子

文筆家でイラストレーターの著者が「服屋へ行くのが面倒くさい! 怖くて入れない!」という知人の男性たちをスーツソムリエの力を借りて、〝素敵な紳士〟に改造していく。笑い、驚き、納得のノンフィクション。とにかく、めちゃくちゃ面白い!¥1,650(本の雑誌社)

取材・文/内山靖子
※2020年5月号掲載
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