心地よい部屋 ~HERS interior REVIEW~ case01
すっかり家にいる時間も増え、
普段は気にならない”家の不具合”が目に付くこと、ありませんか?
編集Kです。
創刊から、読者のみなさんのインテリアに注目し続けている
HERSでは、2年前から定期的に大特集を組んできました。
取材させていただいた素敵なご自宅から、
みなさんの「暮らし」をもっと心地よくするためのヒントを
いくつかピックアップしていきたいと思います。
まずは、2018年2月号で特集総扉にも取り上げさせていただいた
井手さんのお宅です。
掲載時は、リビングの考え方が自由な方の代表としてご出演いただきました。
7軒目の引っ越しだったというくらい、理想の暮らしを追求されていたそうで、
庭のある平屋に行き着いたとのことでした。
それまでの暮らしをダウンサイジングして、こだわったのが海と庭。
手入れなど大変なことも多いですが、心豊かな生活のようです。
天井の高い寝室、好きなアートを飾る壁、
思う存分、自分好みにプロデュースされています。
土間のように、玄関から土足でつながるキッチンなんて、
わくわくしませんか?笑
2年前、特集として取材させていただいて強く感じたのは、
HERSの読者の皆さんにとって、住まいとはご自身の表現の場でもあるわけです。
もちろん、おひとりで住んでいる方ばかりでなく、
夫、子ども、親、パートナー……様々な住まい方があると思いますが、
もう、周りに遠慮して”暮らし方”を考えなくてもいい頃合いなのでしょう。
井手さんの暮らしは、苦労もありますが、自由です。
それは、好き勝手という意味ではなく、経験に裏打ちされた自由なのです。
だから、やりたいこと、やっていいこと、やらなくてはいけないこと、
それぞれがわかっているから、”地に足の着いた自由”と言えるかもしれません。
ちなみに、井出さんの理想の家は、
ル・コルビュジェが両親のためにレ・マン湖のほとりに建てた
ヴィッラ・ル・ラックだそうです。
どこか、そのイメージを彷彿とさせる暮らしだと思いませんか?
撮影/金子美由紀(ナカサアンドパートナーズ) 取材/鈴木奈代
(HERS2018年2月号より)