世界のコロナ事情【香港】制限解除からの第三波は落ち着くのか

新型コロナウイルスという脅威を前に、日々の暮らしも家族の笑顔も守っていかなくてはいけないママたち。世界のママたちは今、新型コロナウイルスとどう向き合っているのか、6カ国のママたちをリサーチ。今回は、香港に駐在するママ・大谷理美さんにSkypeでインタビューしました。

 

▼香港の今の状況は…

「香港は、前々から厳しく制限を行ってきました。その結果4、5月は感染者0を1ヶ月近く更新!6月からは制限も解除され始め、段階的に学校も授業を開始しました。しかし、7月に入ると第三波により過去最高の感染者数を連日更新しています。現在は政府により、更に厳しい制限措置をが取られています。例えば、公共の場での集まりは2人以下、マスクを着用してない場合は罰金、学校はそのまま夏休みに突入し新学期はオンライン授業…。ここ最近ようやく1日あたりの感染者数が2桁になってきましたが、まだ残念ながら落ち着く気配はないです」(2020年8月取材時点)

大谷理美さん(32歳)は、夫と娘(2歳10カ月)と息子(6カ月)と香港に2年在住。 ※2020年4月当時

 

 

▼2020年4月取材時の状況は…

 

「異国の地での予想外の緊急事態、
同じ境遇で共に頑張る
ママ友が大きな心の支えです

約20年前のSARSで直面した脅威の経験があるからか、香港政府の対応は早く、冷静で徹底していたのが印象的でした。1月25日には緊急事態宣言が発令され、感染者情報もすぐに公開されていたので、一人一人の危機意識の高さにつながっていたように感じました。娘の幼稚園は春節休暇からそのままお休みに入り、近所の子供たちの遊び場の公園やプレイルーム等でさえ、遊具にテープがぐるぐる巻きに貼られ“強制閉鎖”となりました。そんな子供たちを見かねて、幼稚園の先生からはMiss You!のメッセージがFacebookやZoomで届いたり等、ちょっとした人の優しさに癒される日々です。異国の地でこのような非常事態を迎えるとは想像もしていなかったので、最初は心の準備もできておらずとても心細く、怖かったです。そんな時に大きな心の支えとなったのは、香港に同じく駐在している日本人ママ友たちの存在でした。まだ外出が許されているうちに、全員マスクと消毒液と完全防備の状況で情報交換等をしていました。やはりママ友から得られる情報は心強いです。最終的に子供たちを連れていける場所がなくなってしまい、夫や日本にいる家族とも相談し、早い段階で子供たちを連れて日本に一時帰国しました。夫が香港で単身赴任となり心配な日々ですがテレビ会議システムで画面越しにパパの顔を見て喜ぶ子供たちの姿を見て、ママも頑張らなくては!と自分に活を入れている毎日です。(2020年4月12日取材)

 

VERY2020年6/7月合併号「Me&My Life 番外編 世界中のママたちは新型コロナとどう向き合ってる?」より。

 

 

▼香港での自粛中の過ごし方を写真で紹介

まだコロナ対策が初期の頃に、近所のママ友たちと娘の幼稚園のことなどを全員マスクをしながら情報交換。
街中の多くのビルに医療従事者への感謝のメッセージが。
最初は画面越しのパパにちょっぴり緊張しながらも、すぐにいつもの笑顔になった娘と。

 

取材・文/yukari、有馬美穂 編集/鈴木恵子
*掲載中の情報はすべて取材当時のものです。地域により状況が異なる場合があります。