【無印良品Part3ベストセラー誕生秘話】バルブ付き密閉保存容器

皆さんおなじみの無印良品のヒット作”保存容器”。誕生した裏側には、機能面に加え、収納のしやすさに至るなで考え抜かれた誕生秘話がありました。

教えてくれたのは
キッチン・テーブル開発担当 Mさん
店舗にて店長を経験したのち、商品部こども用品の開発担当に。本年度からキッチン・テーブル開発部門を担当。

フタをしたまま電子レンジで使えるバルブ付き密閉保存容器

エンジニアリングプラスチックを使用し、耐熱耐冷温度に優れた保存容器。フタをしたまま電子レンジで使える バルブ付き密閉保存容器[大]約W20×D24.5×H5.5㎝¥991

つくり置きの需要ともマッチして今や新定番となりつつある密閉保存容器も、顧客の声から生まれた商品でした。
「お客様からの『保存容器のにおいや液漏れが気になる』という声に応える形で開発が始まり、2012年に発売。フタ部分のバルブにより容器を密閉し、においや液体が漏れない極力シンプルな仕組みに。フタと本体にあえて別の素材を使うことで、より保存性を高めました。さらにこだわったのは容器自体の収納面。スタッキングのしやすさを考え、バルブが飛び出ないデザインにしました。バルブが飛び出ているとスタッキングしたときの安定感が失われるので、さまざまに試行錯誤。最終的にフタの中央をくぼませることでバルブの飛び出しを防ぎ、スタッキング機能を高めることができました」

 

容器同士の基準の寸法を統一。別サイズを積み重ねたり並べても、無駄な隙間が生まれにくく収納しやすい。

より保存に適した容器にするため、素材の特性を生かしてフタと本体の素材はあえて異なるもので製造。

密閉に必須のバルブは、重ねても邪魔にならないよう、フタの中央をくぼませて飛び出ないような構造に。

つくり置きの需要などから大きく深い容器だけでなく、少量用のサイズまで計6種類の幅広いサイズ展開に。

「異なるサイズを重ねても無駄なスペースが生まれにくくすることも考慮しました。また開発当時、つくり置きの需要が高まっていたので、大きく深いサイズだけでなく、少量サイズのニーズもあると判断し、中にどれくらいの量が入るか検証して複数のサイズを決定。’18年には食品の保存から一歩進んで保存容器の特性を生かし〝持ち歩く〞ことに特化した『お弁当箱』も誕生しました」

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イラスト/吉岡香織(asterisk agency) 撮影/中林 香 取材・文/西村絵津子 構成/上原奈緒
※お問合わせ先はすべて無印良品 銀座です。