秋に飲みたい!「国産紅茶でつくるチャイ」を日本茶アドバイザーが紹介!

日を追うごとに肌寒くなり、あたたかい飲み物がおいしく感じられる季節になってきました。今回は芳醇な味わいの国産紅茶でつくる、心がほっとする甘さのチャイを紹介します。一般的にはインドのアッサムなど海外の紅茶でつくられることが多いチャイ。しかし、ここ10年間で生産者も増加傾向にあって、そのクオリティーが年々高まっていると注目されている国産紅茶でもおいしくつくることができるんです!

国産紅茶って?

“国産紅茶”とは日本国内でつくられている紅茶のこと。通称”和紅茶”とも呼ばれていて、まろやかで優しい口当たりが特徴です。北は新潟県から、南は沖縄県までの全国各地でつくられています。そのなかでも、チャイにしてもおいしい紅茶を見つけました。静岡県島田市にあるカネトウ三浦園の「霧暁の一茶 稀紅 夏」です。

チャイをつくるならこれ!深い霧がかかる茶園で栽培される紅茶

カネトウ三浦園は日本茶の産地で有名な”牧之原台地“にあります。日当たりの良い茶園には時おり、深い霧がかかるため霧暁(むぎょう)の名がつけられたのだそう。140年以上にわたり受け継がれてきた土で育った茶葉を夏に手摘みし、特に品質の高い茶葉を丁寧に仕上げたものが「霧暁の一茶 稀紅 夏」。代表の三浦克暢さんによると「紅茶をつくるにあたり、気を付けていることは肥料と製造のタイミング。肥料をあげすぎないほうがいいので、毎年様子をみながら与えています。製造は緑茶シーズンのあと。その年の天候や生育状況をかんがみてつくるんです。」とのこと。

霧暁の一茶 稀紅 夏(20g) ¥1,100

日本の紅茶用品種として知られる「べにふうき」でつくられています。ストレートで淹れると、質の良い紅茶の証であるゴールデンリング(カップと紅茶の境目が金色のリング状になる)があらわれ、濃くて甘い風味豊かな味わいです。三浦さんいわく、柑橘系のスイーツと相性がいいのだそう。

「霧暁の一茶 稀紅 夏」でチャイをつくってみた!

材料(2人分)
茶葉…7g
水…150㎖
低温殺菌牛乳…160㎖
シナモンスティック…1/2本(つくる直前に割り、細かくしておく)
砂糖…10g

つくり方
1.ミルクパンに水、茶葉、シナモンを入れて中火にかける。
2.紅茶が抽出され、シナモンの香りも濃く感じられてきたら火を止めて、牛乳と砂糖を入れ混ぜる。
3.弱火にかけ、時おりかき混ぜて、5分ほどで完成。※ブクブクと沸騰させないように気を付ける。

「霧暁の一茶 稀紅 夏」でつくるチャイは、苦みや渋みがほとんどなく、シナモンがとろけているように感じられます。紅茶の芳醇なコクと濃厚なミルクも味わえる、ぜいたくな大人のチャイ。本当においしいチャイをつくりたいとき、甘いものが欲しいとき、疲れたときにも体が和らぐ味わいです。


とろとろ食感の”チャイプリン”もできちゃう!


少量の水に5gほどの粉ゼラチンを溶かしてチャイと混ぜ合わせます。容器に移して、冷蔵庫で2~3時間置くとチャイプリンが完成!お好みでホイップクリームとキャラメルクランチをのせて。とろりとした食感の甘すぎないチャイプリンとストレートの「霧暁の一茶 稀紅 夏」がよく合います。


ほかにも、品種ごとにひと味もふた味も違ったチャイが楽しめる!

いま、国産紅茶は数多くの品種で生産されています。たとえ同じ品種でも、産地やつくり手ごとに味わいや風味が違ってくるため、自分の好みを探すことも楽しみ方のひとつです。今回はチャイをつくる際にそれぞれの好みやシーンで選べる2つの品種も紹介します!

安心感のある味わいのチャイは「やぶきた」で!


緑茶でもおなじみの「やぶきた」はミルク感、茶葉の渋み、シナモンの風味がバランスよくあらわれます。シナモンの風味がやわらかくなり、スパイシーさが苦手な人にもおすすめ。比較的、まろやかで優しい口あたりになので、落ち着きたい夜やひと休みしたいときにはぴったり。


パンチが効いたチャイは「さやまかおり」で!


より強めのシナモンと紅茶のビターな味わいをダイレクトに味わいたいなら「さやまかおり」がおすすめ!渋みが持ち味の「さやまかおり」はチャイにすると、ミルク感よりも重厚な渋みやスパイシーさが強く感じられるので、眠気がすっきりしない朝や集中したいときにぴったり。

おうちで簡単にできる”国産紅茶でつくるチャイ”。何かと心が落ち着かない今だからこそ、日本の紅茶で心安らぐ時間を楽しんでみてください!

【お問い合わせ先】
カネトウ三浦園
https://tea-miuraen.jp/

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写真・文/松下文香

 

 

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