バイト代激減!大学生だって今からできる賢いお金の貯め方って?

新型コロナでバイトも激減。
今思うのは、もっとお金の知識を 持っておけばよかった…ってこと。
そんな人でも今からできる、 お金との付き合い方をご紹介。これでお金と心に余裕を作ろう!

Q:将来お金に困らないためにすべきことはありますか?

山田佳穂さん(聖心女子大学 文学部4年生)

バイトの収入は当てにできないから、少しでもお金で損 をしないように、やっておくべきことを知りたい!
年金に不安もあるし、国のサポートが十分とも思えないし…。稼 げるお金が少ないからこそやるべきことって?

教えてくれるのはこの人!

荻原充彦さん

板前からシステムエンジニア、シンクタンク勤務というキャリア を持ち、現在では無料送金アプリ「pring」代表取締役を務める。

「学生のうちに金融商品に触れる経験はとても大切。大人になってから必ず役立ちますよ」

 

A:これからの時代は 「お金の運用」がマストです。

将来、国からの保障が十分にあるかどうかわからない今の時代。だからこそ自分の将来のために自分自身でお金について考えることが大切です。

少額からでも運用ができるサービスは意外と豊富ですから、 学生のうちから無理のない範囲で始めてみましょう!興味を持てそうなものからスタートしてみて。

 

将来お金に困らないためには貯めるだけじゃダメ⁉

荻原先生(以下先生):まだアルバイトの状況は良くなっていないですか?

labo:はい…。シフトも全然入れられなくて、思ったようには稼げません。結局、国からも大した保障はありませんでしたし…。こんな様子だと税金を払う意味ってあるのかな?と思ってしまいます。ちゃんと還元されているんですかね…?

先生:今は新型コロナで日本の経済が不安定になっているので、給付金など現金での保障が求められていますよね。不十分なように思えますが、でもやっぱり税金の支払いは大切なんですよ。例えば、教育制度やゴミ収集のサービス、福祉のサービスは、税金収入が合ってこそですから。

labo:そっか…。当たり前だと思っていたことも、税金のおかげなんですね。

先生:それに、先進国の中では日本の税金は低いんです。例えばアメリカの消費税は15%、イギリスは20%。日本は10%です。日本は高齢化が加速していて、社会保障費がとにかく増えているので、国はできればもっと税金を上げたがっているんですよね。

labo:よく議論されてすが、世代は年金をもらえるんでしょうか?

先生:うーん。全くもらえないことはないかもしれませんが、今の高齢者よりもグッと金額は下がり、支給年齢は引き揚げられるという認識を持っておいたほうがいいでしょう。日本の年金制度は、高齢化が進みすぎて、現役世代が支えるという仕組みはとっくに崩壊していますから…。

labo:崩壊って…!そんなにヒドいんですか?日本に住むメリットがわからなくなってきました…。

先生:加えて、日本が国債を発行し続けていることも忘れてはいけません。国債というのは、借金をしましたという証明書。期限が来たら、利子とともに返さなければいけません。今の日本は利子がかさんで、どんどん国の出費が増えている。国債に関する出費と税収の差分を計算すると、日本経済は資金が全然足りていないんです。国際的に見ても危機的状況と言われています。

labo:もう怖いという感想しか出てきません!

先生:今は高齢化が進んでいるので、現役世代が一人減るだけでも大打撃です。日本では20歳以上は国民年金に入らなければいけないと決まっていますが、30%ほどの国民は加入していないそうです。日本に住むことに本当にメリットを感じなくなったのなら、海外へ移り住むこともひとつの手段 でしょうね。日本は一年のうちの1/3までの滞在では税金がかからない制度があるので、うまく調整をすればインドネシアなど、物価が安い国で暮らすこともいいのでは?ただ、日本で年金はもらえなくなりますけどね。

labo:興味はあるけど、いきなり移住はハードルが高いです…。

先生:将来について柔軟に考えることは大切ですよ!学生のうちに、〝金融アレルギ ー 〞にならない経験を積むことも大切です。 金融商品と言われると難易度が高く思えるかもしれませんが、今は手軽なものも増えています。チェックしておいたほうがいいでしょう!

損しないための方法4選!

まずは何かひとつ始めてみることが考えるきっかけに繋がります。
ただし、手当たり次第に始めると損することも。

今回は今やっておくと損のないお金の運用方法を紹介。ライフスタイルが変化する時も、再考のタイミング!

 

STEP1 生命保険は入らなくてOK

日本人がうっかり入りがちな生命保険。家庭を持っていない大学生は、入る必要はあ りません。
保険でお金を残すことより、その分未来に投資することを考えましょう!

 

STEP2 気軽な金額からTRY!お釣り投資

クレジットカードや電子マネーでの買い物に対して、設定した金額の端数を、おつりとして自動的に投資へ回すシステム。
運用状況は、アプリ内で確認できるのでとっても簡単です!

STEP3 スマホ証券で株デビューもオススメ

その名の通りスマホでの取引に特化した証券サービス。
手数料も少額で、1株や1000円単位で買うこともできる。
株を買ったことのない人でも始めやすく株の勉強にももってこい!

STEP4 本格的に将来を見据えて私的年金

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は、自分で用意をする年金。
毎月一定の金額を積み立てつつ、定期預金や保険、投資信託を自分で運用して、60歳以降に受け取る制度。
20歳以上なら、月5000円から誰でも始められる!

取材/川端宏実(P.160 ~ 163)、亀井友里子(P.164) JJgirl・laboプロデュース/仁科ゆり、平林保奈美〈cosaji〉 イラスト/小迎裕美子(P.162)  編集/宮島彰子