使い切れずに賞味期限切れがちな「調味料」の意外な使い方6選
「あのメニューを作ろう!」と張り切って買った調味料。でも、応用できずなかなか出番がないまま、賞味期限が近づいて…。そんな余りがちな調味料を美味しい一品にアレンジして使い切りたい!簡単&気の利いた料理で人気の近藤幸子さんが伝授するレシピで、レパートリーが広がります。
冷蔵庫の古株たちで「いつものおうちごはん」を味変
冷蔵庫やパントリーにはずっとあるのに、活用しきれていない調味料たち。定番料理に使うと、いつも以上の美味しさを引き出してくれる優れものでした。
1.すし酢
酢に砂糖と塩を加えてある、すし酢。使い切れなかった野菜を食べやすい大きさに切って漬けるだけで、ピクルスに。漬け時間はお好みでどうぞ。食材を無駄にすることなく、作り置きおかずが完成します。ごま油や オリーブオイルと混ぜ合わせてドレッシングにもなります。野菜をさっと和えるだけで副菜が一品できて◎。
2.黒酢
黒酢には、まろやかな酸味と熟成した旨みがあります。照り焼きや生姜焼きに加えると、コクが出て美味しさがぐっとアップ!牛丼にプラスしてもOK。特に、レトルトの牛丼の具を温めるときに黒酢を少量入れると、牛肉のくさみが消えてさっぱりといただけます。ストックしておくと便利な市販品の隠し味におすすめ。
3.中濃ソース
とんかつやフライなどの揚げ物以外に使い道がなさそうな中濃ソースは、凝縮した野菜やフルーツの旨みにスパイスの風味を効かせた調味料です。醤油とみりんが味のベースとなる肉じゃがに加えると複雑味が増して、食欲をかきたてるスパイシーな味わいになります。肉じゃが2人分に対して中濃ソース大さじ1が目安。
4.豆板醤
発酵調味料である豆板醤は、辛いだけでなく旨みもしっかりあります。きんぴらに足すと、七味唐辛子をふりかけるのとはひと味違う、味わい深いピリ辛おかずに。バターソテーにプラスすれば香りが際立ち、旨みが増した仕上がりに。淡白な鶏むね肉やカジキマグロなどがおすすめの具材です。ご飯が進むこと間違いなし。
5.甜麺醤
中華には欠かせない甘味噌の甜麺醤ですが、家庭料理では活躍の場が少なくなりがち。そんなときは、おにぎりに塗って、チーズをたっぷりとのせてトースターへ。こんがり香ばしい甜麺醤ととろけるチーズは相性抜群です。ミートソースの隠し味に使えば、味噌のコクがひき肉の旨みを引き立てて、いつもと違う美味しさに。
6.チューブわさび
香りや辛みが飛びやすい生わさびと異なり、風味が続くのがチューブわさびの利点。水切りヨーグルトに加えて塩で味を調えたソースは、サラダにかけて。クリームチーズと練り合わせてディップにするのもおすすめ。脂のりがいいスモークサーモンなどによく合います。パンに塗ってチーズをのせてトーストすればちょっとしたおつまみに。
教えてくれたのは…
料理家・近藤幸子さん
料理研究家、管理栄養士。料理学校でアシスタントを経て独立。著書に『「さ・し・す・せ・そ」だけでできる黄金比レシピ』(ワン・パブリッシング)『調味料ひとつでラクうまごはん』(PHP研究所)などがある。
撮影/上田佳代子 スタイリング・調理/近藤幸子 取材/首藤奈穂 再構成/Bravoworks.Inc