【エルメスは服にも注目】“美しい気”を纏える秋冬の注目コレクション
今季のエルメスで目を引くのがレザーと布帛の異素材コンビネーション。しなやかなレザーと、柔らかな布帛が一体となって生み出すルックからは、スタイリスト・長澤実香さんいわく「『美しい気』が香り立つよう」。素材へのこだわりこそがエルメスの原点であり、着る女性に別格の存在感をもたらすのです。今季の注目コレクションをご紹介します。
こだわり抜いた素材と
最高の職人技が生む
美しい気配
スタイリスト 長澤実香さん
エルメスが創り出すアイテムには「いい気」を感じます。すべてのアイテムにぶれない美しさが宿っている。その原点となるのは、モノに対する誠実な愛だと思うのです。今季、私が注目したのがレザーと布帛の異素材の組み合わせ。異素材コンビというと、硬いレザーに対し、柔らかい布帛を組み合わせることで生まれる対照の魅力というのが一般的。しかし、エルメスの場合は、とろりと肌に馴染むレザーを軸に、「第二の肌」のようなダブルフェイスのカシミアや、しなやかなジョーゼットなど、レザーの延長線上にある質感の布帛を合わせているのが特徴だと思います。エルメスでは、素材は創作プロセスの出発点であり、ストゥディオにより、繊維、糸、織りを選びながら、新素材を開発しているのだとか。糸一本からこだわり抜いた素材は、色や質感、肌ざわりなどに格段の違いが生まれ、それが相まって「いい気」を放つのだと思います。ブティックを訪れたら、小物チェックだけでなく、レザーを羽織ってみてください。最高の素材と職人達が創り出す「美しい気」を纏う感覚を実感するはずです。
ラムスキンで
トリミングされた
ドレッシーなデニム
レザー×ジョーゼット
異素材コンビで
しなやかでいて
芯のある女に
レザーのジレを軸に
テンションの違う黒を
品よくレイヤード
馬用のブランケットに
着想を得た
ダブルフェイス・カシミア
ブランドの姿勢や丁寧なモノづくりは商品の品質の良さに繋がっている。そして、よいものは買ったその時から物語をつくり始め、次世代に受け継いでいきたくなるようなものになっていく―そんなモードの始まりの在り方を、人気スタイリスト長澤実香さんと考えていきます。
長澤実香 – stylist –
スタイリスト。「着られるモード」を提案するセンスは女優やモデル達からの信頼も厚い。ベビーブランド「Hijiki.」ディレクターも務めるなど多岐にわたり活躍。
@nagasawamika
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photos TAKAHIRO IGARASHI (SIGNO) styling MIKA NAGASAWA
hair JUN GOTO (OTA OFFICE) make-up FUSAKO (OTA OFFICE)
model MAKIKO TAKIZAWA edit & text MIWAKO YUZAWA
composition SHOKO SHIBUSAWA
VERY NAVY11月号『BRAND NEW STYLE styling by MIKA NAGASAWA Vol.11』より。詳しくは2021年10/7発売VERY NAVY11月号に掲載しています。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。