40代で新しい友達ってどうやって作ればいい?【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.11】

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

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<PROFILE>

ジェーン・スーさん

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~ 第11回 ~

HARUKOさん
HARUKOさん
読者さんから質問が来ているのですが、スーさんは以前は会社員だったとおっしゃってましたが、どんなきっかけでコラムニストやラジオパーソナリティになれたんですか?
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
サラリーマンをやめて父の会社を手伝っていたときに、暇だったので、ミクシィで日記を書いていたら、編集者の目に留まって、コラムを書いてみないかと誘われたんです。また、以前勤めていたレコード会社の同僚が立ち上げた音楽制作会社で手伝いをしてたら、作詞をやってみてって言われて。できるわけないよって言いつつもやってみたんですね。ラジオは友達がやっていたTBSの番組に、音楽業界の人で、あまり知名度のない人に出て欲しいと言われて出始めました。どれも、やりたいことでもなんでもなかったんですよ。文章書いたり、喋ったりでお金が稼げるなんて思ってもいなくて。
HARUKOさん
HARUKOさん
すごーい!才能があったんですね。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
いえいえ。でも、35歳過ぎたら、仕事は好きなことより得意なことのほうがいい、と思うんです。他人に得意なことを見つけてもらって、それが仕事になったという流れなんですよね。
HARUKOさん
HARUKOさん
本当にびっくりです。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
HARUKOさんは、何がきっかけでモデルになったんですか?
HARUKOさん
HARUKOさん
大学生くらいのとき、渋谷を当時のボーイフレンドと歩いていたところを「JJの読者スナップに出ませんか?」って声をかけられたのがきっかけです。その後、読者モデルになって、それが面白くて、本気でモデルになりたいと思っちゃったんです。 でも、親のコネで入った会社で半年だけOLしてたんですよ。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
半年ですか?
HARUKOさん
HARUKOさん
暇だったので、家から本を持って行って、机の上に積み上げて読んでいたら、部長から「山田くん、それだけはやめてくれ」って言われて。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
(爆笑)それはだめでしょう。
HARUKOさん
HARUKOさん
そもそも、母が「本を持っていったら?」と言ったんですよ。なので「ダメだってよ」と話したら、母は「変な会社ね」って。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
うわ、面白過ぎる。

★ 友達が欲しいというお悩み

ショッピングモールとか、カフェとか、同世代の女性数名でお買い物やお茶をしている人たちをわりと見かけるのですが、子どもに手がかからなくなったときに、私には日常の中でたわいもない会話や相談をする人がいないな、と切実に感じるようになりました。ママ友じゃなく、学生時代の懐かしい友達でもなく、この歳になって新しい友達って、どうやって作ったらいいんでしょうか?(M.K.さん/46歳/事務)
HARUKOさん
HARUKOさん
子どもに手がかからなくなったら、次の人生のステージが開けてくるから、新しい環境で仲良くなる人ができるんじゃないかな。そんな無理して友達とか作る必要はない気がする。だいたい、私は、カフェもランチもあまり好きじゃないから、友達と待ち合わせして喋りたいとかは微塵も思わない。だったら家でゴロゴロしてたいほう。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
わかるー。ネガティブな気持ちはないんですけど、私も「ランチしよう」が苦手。お酒を飲まないので、お茶するのはいいんですけど、ランチタイムに会って話す気にあんまりならないんですよね。。お子さんのいるかたにとっては、ランチの時間しか空いてないからなのだとわかってはいるのですが。
HARUKOさん
HARUKOさん
それに、友達って作ろうと思って作るものでもないですよね。もし本当に欲しいんだったら、自分が興味を持った人を、お茶に誘ってみたらいいんじゃないかな。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
まず外に出て、どこかのコミュニティに「こんにちは」って入って行かないと。 もっと根本の話をすると、「あの人たちが持っている物を、私は今持ってなくて不安」ということなんですよね。そう感じる人には、切実な問題なのだと思うんですよ。でも考え方を変えて、自分は持ってなくても幸せだし、同じものを持っていても、幸せになれるわけではないということを、自分に教育していかないといけない。 その上で、誰か喋ったりする相手がいたほうがいいなって思うなら、HARUKOさんの言うように、どこかに出かけていかないと。大人になって普通に歩いていて、友達なんてできこっこないですものね。

当連載は毎週金曜日配信です。
お二人に相談したいことを募集中です。storyweb@kobunsha.comまでメールでお送りください(お名前はイニシャル等匿名で掲載します)。採用された方にはQUOカードをプレゼントいたします。

撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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