防災の準備は、「キャンプ用品」ならオシャレに楽しくできます!

東日本大震災から10年以上経った今も、地震や台風、豪雨、豪雪、噴火などによる自然災害は絶えません。「備えあれば憂いなし」とは言いますが、何をどう備えればいいのか、どのように意識を高めていけばいいのか。防災・減災の使命感にあふれる女性たちを取材してきました。

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三沢真実さん(40歳・東京都在住) キャンプコーディネーター

STORY[ストーリィ]

防災には生きる力への自信が大切ですが
キャンプ用品ならオシャレに楽しく
準備が可能

「何がどれくらいあれば? どうやって過ごせば身を守れるか? そんな生きるための術や知識が、キャンプをしていたら知ることができるんです」。

年間40泊するほどキャンプや車中泊を楽しみ、「もっとキャンプを広くすすめたい」と’11年に“CAMMOC”を立ち上げた三沢真実さん。キャンプに関する商品開発やイベントの企画を手掛けています。

キャンプの知識は、小学生から始めたガールスカウトで培ったという筋金入りのキャンプ好き。防災は「キャンプ用品でオシャレに楽しく」と提案しています。

「防災とキャンプが結びついたのは、’19年に関東地方を襲った台風がきっかけ。台風は万が一のために事前に準備することができますが、見直したらキャンプ用品があれば、新たに買い足す必要がありませんでした。同時にライフラインが断絶しても、私のキャンプの知識を生かせば、不便はあったとしても数日間は暮らせると感じた。キャンプをやっていてよかったと思いました(笑)。食料や防災用品を買い占めるニュースを聞いても、特に不安を感じなくなりました」。

わずか3年前ですが、当時はキャンプで防災という発信はわずか。男性発信のサバイバルな情報、もしくは行政の堅いサイトでの発信が多く、自分事には思えなかったそう。

「防災用品は何となく必要だからと買い、押し入れの奥に押し込むことを繰り返す。説明書も読まずに使い方も理解していない。缶詰の賞味期限切れの確認もやらなければと思いながら後回しになってしまっているなど、思い当たる方は結構多くいらっしゃると思います。確かに防災は緊急時に備える物。けれどもキャンプのある暮らしをしていたら、それらを常用できるので無駄がないですよね。普段使用するために慣れているし、食べたいから補充するなど、むしろ楽しく荷物を見直すことができるんです」。

「キャンプのもつ可能性を、普段慣れ親しんでいる私だからできる発信をしていきたい」と“SDGs防災”と名付けた三沢さん。

「防災はまじめに取り組むもの。そんな緊張する場面で“楽しく”と言ってよいものか、初めは戸惑いました。けれども持続可能な防災に、今求められるものは“オシャレが好き”“ママの視点”という目線。『いざという時のためのライトやトイレが、オシャレじゃないから目立つところに置きたくない』などの声に応え、HPでは防災を超えた“見えてもいい、あえて見せたい”と思えるグッズも販売しています。キャンプをしたことのない人は身近な外遊びからがおすすめ。庭やベランダで食事をしてみたり、寝袋で寝てみるなどから始めてみてはいかがでしょうか。防災は自分の生きる力への自信が一番の強み。自分だけではなく、大切な人を守ることへも繋がります」。

「BOUSAI BOOK」ではインテリア性の高いキャンプ用品や保存食でつくるレシピなどを掲載。
ポータブル電源やソーラーパネルはキャンプでも使用。
デザイン性の高いLEDランタンスピーカーはHPから購入可能。
「 救急セットは家庭用と災害用などには分けず、常に持ち運べるようにしています」。
キャンプや防災には食べ慣れた食品がおすすめ。避難所などで子どもが動揺しないようにトランプやUNOなどのゲームも準備。
「PATATTO350+」。イス、ゴミ箱、簡易トイレの3役をこなす1台。
約5秒で組み立てられる折りたたみ式で、収納時は厚さ4cmと薄いのに耐荷重は100kgで座り心地も安定。HPから購入可能です。

撮影/BOCO 取材/孫 理奈 ※情報は2022年4月号掲載時のものです。

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