コグマダイエットは効果があるの? メニューや適切なタイミングを解説
韓国発で日本でも話題になっている「コグマダイエット」。さつまいもを使ったダイエット法であるコグマダイエットは、効果が期待できるのでしょうか?
甘いさつまいもで本当にやせられるのか、疑問に思う方も多いでしょう。今回はコグマダイエットの効果をはじめ、メニューやタイミングなどの詳しい方法について解説します。
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コグマダイエットとは
コグマとは韓国語で「さつまいも」を指しています。
つまり、さつまいもダイエットのことです。
やり方はとても簡単で、主食をさつまいも(1食150g程度)に置き換えるだけ。
韓国の有名アイドルや歌手が減量に成功しており、効果が期待されているダイエット法です。
コグマダイエットが成功しやすい理由や詳しいやり方について、続けて解説していきます。
コグマダイエットで効果が出やすい4つの理由
コグマダイエットでどうしてやせられるのか、まずは理由をお伝えします。
カロリーカットができる
さつまいもはご飯に比べカロリーが低いため、主食を置き換えた際にカロリーを抑えることができます。
ご飯とさつまいものカロリーを比較してみましょう。
- ・ご飯150g:234kcal
- ・さつまいも(皮付き・蒸し)150g:194kcal
同じ量を食べたとき、40kcalの差となります。
40kcalというとわずかな量に思えますが、主食をさつまいもにすることで、おかずをヘルシーなものにしても満足しやすくなります。
おかずもカロリーカットできれば、減量効果がさらに高まります。
たとえば以下のように、いつもの食事を主食もおかずも変えたときは、どのくらい効果が期待できるのでしょうか。
- ・ご飯150g、とんかつ、サラダ、味噌汁:748kcal
- ・さつまいも150g、蒸し鶏のサラダ、野菜スープ:313kcal
これで435kcalもカットできます。
毎日435kcalカットできた場合、1カ月で体脂肪1.9kg分を減らす計算になります(※)。
あわせて間食を控えたり運動をしたりすれば、さらなる効果が期待でき、理想の体に近づきやすくなるでしょう。
※:435kcal×30日=13050kcal 13050kcal÷体脂肪1kg7000kcal=約1.9kg
食べすぎを防げる
さつまいもを主食に取り入れることで、食べすぎを防げます。さつまいもは食物繊維が豊富なため、満足感を得られやすい食べ物なのです。
食べすぎを防ぐことで食事のカロリーカットに役立つだけでなく、お腹が空きにくくなり、間食を減らす効果も期待できます。
低GIで脂肪がつきにくくなる
さつまいもは「GI値」がご飯やパンに比べると低く、体脂肪を貯め込みにくい食べ物です。
GI値とは血糖値の上がりやすさを示した数字です。血糖値が急激に上がると、糖が余りやすくなり、体脂肪として蓄えられやすくなります。そのため、GI値の低いものを選ぶことがダイエット成功のポイントです。
具体的に、主食のGI値を比較してみましょう。
- ・白ご飯:72
- ・白パン:71
- ・さつまいも(ゆで):44
白ご飯や白パンに比べ、さつまいものGI値は低いことがわかります。じゃがいもやほかのパンなどと比べても低いため、GI値の低い主食としてさつまいもは優れているといえるでしょう。
腸内環境が整い便秘解消になる
さつまいもは食物繊維が豊富であるため、腸内環境を整えるのにぴったりです。さつまいもに含まれる不溶性食物繊維は、便の材料となるほか、腸を刺激してぜん動運動を活発にしてくれます。
肥満と腸内環境の乱れは関係があるといわれていることから、ダイエット中の方はぜひ意識したいポイントです。
とくに便秘に悩んでいる方は、ぜひ取り入れましょう。
効果の出るコグマダイエットの正しいやり方
コグマダイエットは、効果をしっかり出すためには正しいやり方で行うことが大切です。以下のポイントを抑えて実践しましょう。
1日1~2食の主食をさつまいもにする
1日1~2食、ご飯など主食の代わりにさつまいもを取り入れましょう。
さつまいもの目安は1食150gほどです。平均的な1本の重さは250gほどであり、150gはおよそ半分強にあたります。また小さめのさつまいもであれば1本ほどになります。
タイミングは朝か夜
さつまいもを主食にするタイミングは、朝か夜がおすすめです。
朝であれば、腹持ちがよいためランチのドカ食い予防や間食を減らす効果が期待できます。また夜は、体が省エネモードになり代謝も落ちる時間であるため、カロリーカットできるさつまいもがぴったりです。
もちろん、昼でも食べすぎや間食を防ぐ効果が期待できますので、取り入れやすいタイミングを見つけてみてくださいね。
調理法は「蒸す」「焼き」「茹で」どれでもOK
さつまいもの調理法は「蒸す」「焼き」「茹で」のどれでもOKです。どれも余分な調味料や油を使わずに食べられるため、カロリーを抑えられます。
それぞれのメリットを紹介しますので、選ぶ際の参考にしてください。
- ・蒸す:レンジで手軽にできる
- ・焼き:甘みが増すためおいしく食べられる
- ・茹で:しっとりして食べやすい
「調理法によってはカロリーが高くならないの?」と思うかもしれませんが、心配は不要です。調理することで水分が抜け、見かけ上のカロリーが高くなることがありますが、さつまいも自体のカロリーが高くなるわけではありません。
ただし、油や調味料を使って調理すればカロリーが高くなってしまいますので、ダイエット中はなるべく控えたほうがよいでしょう。
皮ごと食べる
さつまいもは皮ごと食べましょう。皮には食物繊維が豊富であり、便秘対策に役立つだけでなく、満腹感も得られやすくなります。
またポリフェノールという成分も含まれ、肌をきれいに保つ働きも期待できます。
冷やして食べる
ダイエット中はさつまいもを冷やして食べるのがおすすめです。さつまいもを冷やすことで「レジスタントスターチ」という成分が増えることが知られています。
レジスタントスターチは、消化されにくく、カロリーになりにくい成分です。つまり冷やすことで、さつまいもをより太りにくい食べ物にしてくれるのです。
また冷やしたあとに温め直してもレジスタントスターチは減らないといわれています。たとえば調理したさつまいもを冷凍保存しておき、食べる際に温めるという方法もよいでしょう。
効果を高めるならおかずはヘルシーに
効果をさらに高めるなら、おかずはヘルシーなものを心がけましょう。
先ほど説明した通り、おかずもヘルシーなものにすることで、さらなるカロリーカットができダイエットの成果が出やすくなります。
野菜たっぷりの食事や、あっさりした調理法を心がけるとよいでしょう。
間食は控えめに
ダイエット中は間食はできるかぎり控えることが大切です。さつまいもを取り入れたからといって、いつも通りにお菓子やジュースなどをとっていれば効果は得られにくくなります。
間食は食べないようにするか、ナッツ、ヨーグルト、チーズ、果物など、低糖質なものやヘルシーなものにするとよいでしょう。さつまいもを間食に取り入れるのもおすすめですよ。
コグマダイエットの効果を高める調理方法
さつまいもをヘルシーに調理することで、ダイエットの効果をさらに高めてくれます。家でも簡単にできる、調理方法をご紹介します。
電子レンジなら200Wで9分
電子レンジで手軽にふかし芋を作るなら、電子レンジ200Wで9分ほど加熱するのが簡単です。
低めのワット数でじっくり加熱することで、しっとり甘く仕上がります。もちろん油などは一切使わないため低カロリーです。
さつまいもを乾燥しないよう濡らしたキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んで加熱します。1本(250g)あたりの加熱時間の目安は、200Wで9分です。大きさによって加熱時間を調節しましょう。
炊飯器ならスイッチを押すだけ
炊飯器でも簡単に調理できます。2〜3本まとめて調理できるため、冷凍保存しておきたいときにもおすすめの方法です。
炊飯釜にさつまいもを丸ごと入れ、1合の目盛りまで水を入れて炊飯スイッチを押すだけでOKです。
ただし、炊飯器で調理が可能かどうか、一度取り扱い説明書を確認してみるようにしてくださいね。
コグマダイエットで理想のボディに!
コグマダイエットはさつまいもを取り入れるだけの手軽な方法で、効果が期待できるのがうれしいダイエット法です。
ダイエット中の甘いものはNGとされることが多いのですが、甘いさつまいもを楽しみながらやせられるのはうれしいですよね。
取り入れやすいタイミングを見つけ、食事の内容や間食を工夫して行いましょう。上手に活用して、理想のボディに近づいてくださいね。
この記事を書いたのは……管理栄養士 広田千尋さん
管理栄養士。保育園・保健センター・病院で幅広い年代の健康づくりをサポートし、2020年より独立。
栄養や食に関するコラム執筆、監修、健康に配慮したレシピ作りなどを行っている。
プライベートでは1児の母であり、毎日の食事作りに奮闘中。身近にある材料でとにかく簡単に作れるレシピの提案を得意としている。