【ステップファミリーという選択】自分にも相手にも求めすぎない“持続可能な家族”を実現

離婚・シングルマザーを経て、ステップファミリーを築き、前よりもいっそう素直に自由に輝いて見える彼女たち。皆さんに「1回目の結婚とは何が違ったの?」と聞いてみると、そこには「家族を続けていくため」の本質的な気づきがありました。今回は、2人のお子さんとともに新しい家庭を築き、3人目の出産を迎えたママの体験です。

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経験者は語る「ステップファミリーという選択、我が家の場合」

自分にも相手にも求めすぎない
ありのままの自分で
いられることが決め手

留学中の息子も中学生になった娘もみんなメロメロです

石川明日香さんファミリー

石川明日香さん(40歳・フリーPR&ウェブメディア編集長)、37歳パートナー、16歳男の子、13歳女の子、0歳女の子

STEP FAMILY HISTORY

家族全員が自分らしく
安心して暮らせるのが最強だと思う

若くして結婚したこともあり、ぶつかり合うことも多かった1度目の結婚生活。「なにがあっても絶対にこの子たちは私が育てあげる!」と覚悟を決めて離婚をし、その2年後にWEBメディアを立ち上げました。シングルマザー時代は子どもたちの夕食時も私はダイニングテーブルでPCを開き、夜中まで仕事をしているような日々でした。今思えば申し訳なくなることもありましたが、先日息子から、「あなたのこと尊敬してるよ。仕事もできるし」とサラッと言われて、〝必死な親の背中をちゃんと見ていてくれたんだ〟って涙が溢れそうになりました。

今の夫との出会いは、仕事の現場でたまたま居合わせ、友人から紹介を受けてインスタをフォローし合ったのがきっかけ。その後やりとりのないまま2年が過ぎ、彼のストーリーズに私が反応したことをきっかけに、食事をすることになりました。

初めて子どもたちと彼が会ったとき、子どもたちもそれなりの年齢になっていたこともあり私は内心ドキドキしていましたが、初めてだなんて思えないほど自然な空気が流れていて、コロナ禍もあり徐々に私の家で一緒にいる時間が長くなっていきました。お互いの価値観が近く、私の仕事のことも理解して協力的でいてくれたことも、無理なく家族になれると思った理由のひとつかもしれません。1回目の結婚時は常にモヤモヤイライラしていたので、こんなにもメンタルが安定した生活ができるなんて想像もしていませんでした。「ありがとう」「ごめんね」を当たり前に言い合える大切さをあらためて実感しています。

私の母に再婚を伝えたときは、驚いていましたが、反対されることはありませんでした。しかし、初婚で、年下でもある彼のご両親に伝えたときは、それはそれは驚かれ、子どもの年齢を聞いて、さらに驚いたそうです…。初めてご挨拶に伺ったときは、とても重苦しい雰囲気で、まるで面談のようでしたが、最後には笑顔で応援してくれました。今では上の2人のことも可愛がってくれて、心から感謝し、そしてとても尊敬しています。

今回3人目の出産を迎えるにあたって、彼は在籍する会社で初めて、半年間の育児休暇を取りました。産後半年間、ほぼ24時間すべてを共に経験しようとしてくれて、自営業の私が少しでも早く仕事復帰しやすい環境を整えてくれたのは、本当にありがたかったし、とても嬉しかったです。今回の結婚生活は、自分にも、相手にも求めすぎないことがテーマ。お互いが自分らしくいられて、自分と自分たちの大事な人が、安心して幸せに暮らせたら、その家族は最強だなって思っています。

from partner

彼女に知り合ってすぐ、長男の病気が判明し、〝彼が不安なときに一緒にいて支えたい〟と思い、毎日病室に通いました。彼女の大切な人は僕の大切な人。そもそも結婚相手も血の繋がりってないわけだから、彼女の子どもたちと家族になることだって特別難しいことだとは思わなかったです。

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撮影/福本和洋 ヘア・メーク/只友謙也〈Linx〉 スタイリング/石関靖子 取材・文/渡邊里衛 編集/羽城麻子
*VERY2022年10月号「ステップファミリーの先輩に聞く〝持続可能な家族の作り方〟」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。