ムーミン75周年にフィンランド生まれのマグを限定販売【Writer’s Pick】


新しいムーミンマグが誕生しました(撮影:永禮 賢)

2020年はムーミン75周年のアニバーサリーイヤー。コロナ禍ではありますが、様々なイベントが行われたり、限定商品が発売になったりして、実は盛り上がっているんです。そして、同じタイミングでスペシャルなマグが発売になったというので早速ご紹介します。


とっても素敵な“新しいムーミン製品”を販売するのは、北欧関連商品の販売代理店「スキャンデックス」。フィンランドの磁器ブランド「ワヤ フィンランド(VAJA Finland)」とコラボレーションしたムーミンのマグ「ワヤ フィンランド ムーミンマグ」(各税込5500円)です。

「ワヤ フィンランド」は、フィンランドの有名磁器ブランド「アラビア」(フィスカース社)で培った豊富な経験と知識をもとに、フィンランド製にこだわり、フィンランド・デザインのDNAを伝えるため、2011年に立ち上げた磁器ブランド。「ワヤ フィンランド」のマグの大きさを利用して、ムーミンコミックスの連続コマをそのまま配置してプリントしたデザインになっています。


現在販売されている「フレンドシップ」(左)と「ラブ」(右)。

デザインは3種類。ムーミンの原作に込められた、人生における価値ある多くのテーマの中から、「フレンドシップ」、「ライフ」、「ラブ」を選び、それぞれに当てはまる作品の連続コマを使用しています。デザインアイデアとイラスト選定は、ムーミンに関するアドバイザーの横川浩子氏によるもの。デザインは装丁家でありアートディレクターの坂川栄治氏が担当し、大人かわいいマグになりました。それぞれのマグに描かれたストーリーを紹介します。


「フレンドシップ」(撮影:永禮 賢)

たき火の形跡を見つけたムーミントロールが、親友のスナフキンが旅から帰ってきたと確信し、スナフキンを探し出します。再会できなかったかもしれない不安を口にするムーミンにスナフキンは頼もしい言葉を告げます。

 


「ラブ」(撮影:永禮 賢)

スティンキーによってムーミンやしきに住めなくなったムーミントロールは、新しい家を手に入れるため、スニフと様々なお金稼ぎに挑戦。途中で出会ったスノークのおじょうさんにムーミントロールが一目ぼれ。スニフに邪魔されながらも2人の愛情はさらに深まります。


「ライフ」※12月発売予定で、現在予約受付中

ムーミン谷に現れた謎の預言者に「自由に生きよ!」と諭されたムーミンパパ。一度きりの人生を楽しもうと思い立ち、ムーミンやしきを出て木の上で暮らし始めます。ムーミンママはパパの好きにさせながらも、「自由」を誤解しているのでは?とちょっぴり心配するのです。


ムーミンのしおりが付いています(撮影:永禮 賢)

どれもムーミンコミックスのワンシーンで、マグの底には、「MOOMIN by VAJA Finland」のコラボロゴと、コミックスから引用した一文が入っています。どれも専用の箱に入っていて、内側は外側のモノクロのイラストから想像した「色」の世界が広がります。箱の蓋にはやかんから顔を出すちびのミイの絵が。フィンランドではコーヒー豆を煮だす伝統的な飲み方があるのだそうです。そして、おまけとして、本を読むときにムーミンをそばにおいておけるよう“しおり”もついています。どこまでもこだわりが詰まった、特別なマグです。

現在、「フレンドシップ」と「ラブ」のマグは、松屋銀座7Fにあるスキャンデックスショップで先行発売中、「ライフ」は予約受付中です。今は銀座に行かないと手に入らないのですが、12月からは、「ライフ」を含めた3種類が、スキャンデックスのオンラインストアでも販売になるので、全国どこからでも手に入れることができます。遠方の人もひと安心ですね。

マグはたっぷりサイズで、1人当たりのコーヒー消費量が世界トップクラスといわれるフィンランドの生活に寄り添っているよう。これからの季節にゆっくりコーヒーやお茶などを楽しむときにぴったりです。ムーミンコミックスの世界観を感じながら、おうち時間を過ごすのもいいですね。

銀座松屋の「ムーミンコミックス展」。オープニングにはムーミンも来場。

もし、今すぐ欲しいという人はぜひ、銀座松屋まで。そして、せっかくなら同じく松屋銀座の8Fで開催中の「ムーミンコミックス展」(要日時予約)を楽しむのもおすすめ。ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンが最初の小説「小さなトロールと大きな洪水」を発表したのは1945年。今でも多くの人に愛されているムーミンが誕生して75周年を記念して開催(~10月12日)しています。コミックスに焦点を当てたのも、日本初公開となる280余点が展示されていることも、かなりスペシャルなこと。こちらは今後、国内11カ所で開催されるそうで、そちらも楽しみにしたいですね。

©Moomin Characters™

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取材・文/岡部礼子