おうち時間が増えた今は、子どもと向き合う時間を増やすチャンス。でも幼少期の今、子どもにどんなことをすればいいか迷ってしまう・・そんな方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、3男1女を育て上げ、なんと全員を東京大学理科Ⅲ類(医学部)に合格させてしまったという佐藤亮子さん、通称“佐藤ママ”にお話を伺いました。
【佐藤亮子さんとご家族のプロフィール】
ご家族は夫が弁護士、お子さんは3男1女。国立小から3男は全員灘中へ、長女は洛南高校附属中へ進学。全員が東京大学理科Ⅲ類(医学部)に合格し、現在医学生そして医師として活躍されています。また佐藤ママご自身は、津田塾大学卒業後、大分県内の私立高校で2年間英語教師として教壇に立った後に結婚し、専業主婦へ。現在はその教育法が注目され、全国で講演を行うとともに「佐藤亮子のニッコリ教育サロン」が人気を呼んでいます。
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幼少期の子育ては「まあ、いいかぁ」が口癖でした
「私はよく“お受験ママ”と言われますが、実はそんなことはありません。もちろん受験期には子どもと一緒にかなり頑張りましたが、子どもが幼少期の頃はとってもゆるく育てていました。
私がずっと最優先にしてきたのは、“子どもが笑顔で過ごせること”。子どもが4人いましたが、元来私の性格はのんびりしていて、几帳面ではないんですね。ですから“まあ、いいかぁ”が口癖で、子どもたちと私自身が笑顔でいられるようにあちらこちらで手を抜いてきました。
そのおかげでしょうか。今改めて思い出しても、子どもたちと過ごした時間はとても楽しくいつも笑顔でいましたね。」
せっかくのおうち時間、丁寧に1日のリズムを整えて
「今おうち時間が増えて、少し生活にゆとりが生まれたのではないでしょうか。せっかくですから“丁寧に毎日を過ごす”ということを意識してみませんか。そのために、まず一日の生活リズムを決めて、寝る時間・起きる時間などをきちんと守ってみることをおすすめします。
生活リズムが整うと、体調もよくなりますから、遊びも学びも気持ちよくできるようになります。でも始めから、決めた生活のスケジュールを完璧にできなくてもいいんです。5日間頑張ってみてそのうち3日くらいスケジュール通りできたら合格、くらいの気持ちで。それにお子さんが決めた時間にきちんと寝るようになれば、お母さんの時間も持つことができて、少しご自分のこともできるようになります。
また、一緒にお料理をするというのも良いですね。普段でしたら時間に追われて自分がやった方が早い!とお母さんが全部してしまいますが、時間に余裕があると、途中の作業を子どもに任せて見守ることができますよね。」
毎日楽しくコツコツ「読み聞かせ1万冊、童謡1万曲」
「よく勉強を先取りしたいと話す保護者の方が多いのですが、そのような時には先取りに熱心になるより“とにかく遊ばせてください”と答えています。受験に向けて小学4年生がやるような記述の問題を1年生で書かせたいというお母さんがいました。受験が近づいたときに焦りたくないという気持ちはよくわかりますが、でもそのような先取りは子どもにとってかなりの負担で子どもは勉強が嫌になってしまいます。子どもの精神年齢に合わせた学ばせ方をさせるべきなのです。
それよりも時間があるうちにおすすめしたいのは、知識が広がるような“種”をコツコツ植えておくことです。例えば読解力をつけたいのなら、まずは本を読み聞かせることから始めましょう。そして、本の内容についてどう思ったか、どこが面白かったかなどを親子で話してみませんか。自分の考えていることを言葉にしてたくさん話をすることは、上手に文章を書く能力につながります。子どもの体の中にたくさんの言葉を入れることが大切です。
また、子どもとのんびり近所を散歩して道端の花をみつけたら、その名前を図鑑で調べてみるのも楽しいですよ。身の回りのことを丁寧に楽しむことで、観察する力や調べる面白さを味わえます。
私は“3歳までに読み聞かせ1万冊、童謡1万曲”という目標を立て、実践しました。同じ本でも2回読めば2回とカウントし、それぞれの子の3歳の誕生日前日に達成しました。達成したからといって、突然子どもの能力が伸びることはありませんが、“1万”という数字は私も達成感を持つことができました。その後、さまざまなことを吸収するための学びの素地になったと感じています。」
「できない」「うまくいかない」日々のお悩み相談の場に
「子育ては思い通りにはいきませんし、すぐに結果が表れることもありません。子育てされていると、なかなかうまくいかずに悩んだり、他の子と比べて不安になったりしてしまうものですよね。
よくあるお悩みの1つは『きょうだいがいるので、全員にきちんと接しながら学ばせたいけれどもうまくいかない』ということ。うちも4人子どもがいましたからよく分かりますが、子どもは基本的に親の思い通りには動いてくれません。例えば読み聞かせをしていても長男は聞いているけど、下の子は疲れて寝ていることだってしばしば。でもそれは普通なのですから、順番に都合がつく子に接していくしかないのです。なんでもきっちりやろうとし過ぎないで、とお母さん方には声をかけています。
こうした日々寄せられるお悩みに答えるために開いたのが“佐藤亮子のニッコリ教育サロン”です。ママ友や塾の先生には少し相談しにくいといったことも、相談会では年齢や性別、状況を事細かに聞いて、しっかり向き合ってアドバイスをしています。
佐藤亮子のニッコリ教育サロン 解決!ニッコリ相談室
Q.子どもの個性を理解する方法とは?
【幼稚園年長の男の子、年少の女の子のお母さんより】
Q.子どもが勉強好きになる環境作りとは?
【小学5年生の男の子のお母さんより】
Q.大学入試改革で、受験生の母としての心構えとは?
【中学3年生の女の子のお母さんより】
今はZOOMでこうした相談会も行っています。相談会では、普通ではなかなかお話しできない細かなこともアドバイスできますし、他のお母さんのご質問を聞きながら参考になることもしばしばです。今の時代は、相談する機会が持てない場合が多いので、相談会にご参加いただいて少しでも明るい気持ちになっていただけたらと思ってお話させていただいております。お母さんの肩の荷を少しでも軽くし、次の日からまた元気よく子育てしていただけたらと思います。でも、また新しい悩みが出てきて悩むことになりますが、次の相談会に参加していただいて、また肩の荷を軽くする、子育てというものはそのようなことの繰り返しなのです。そのためにも、サロンがいつでも悩みを話して心を休められる場所、それは大変だけど大丈夫ですよ、というように背中を押してくれる場所になればと思っています。」
★佐藤亮子のニッコリ教育サロン
https://satoryoko-salon.jp/
ぜひお気軽にご参加ください。
構成/Mart編集部
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