語学学校って!?授業やクラスメイトはこんな雰囲気です【Ritaの大人留学⑦】

こんにちは、Ritaと申します。今年6月からスペインへ滞在し早くも3ヶ月が経ちました。英語もできずスペイン語も殆ど知らずに飛び込んだ大人留学。きっと行けば何とかなる!と前向きな気持ちだけは持っていましたが、約30年ぶりの学生生活は、自分の意識を大きく変えなければついていけず、思っていたより何十倍も苦労を伴うものでした。今回の記事では、53歳になって再度やってきた‘学生生活’の過ごし方を、語学学校やクラスメイトの様子も交えてお伝えさせて頂きます。

 

この30年間は家庭と仕事に追われる毎日で、何かをイチから学ぶこと自体が久しぶりでした。「予習」「復習」なんて響きも新鮮に感じながら意気揚々と学校に通い始めたはいいものの、テキストを開いても知らない言葉ばかりで、そもそも問題文に何が書かれているのかを知る為に辞書を引いている内に授業が終わってしまっていました。そして勉強慣れしていない身体はとても疲れやすく、部屋の電気も消さずに眠ってしまう毎日……。学生としてのリズムを作ることにも随分時間がかかりました。なかなか単語が覚えられない自分に萎えていましたが、ふと「そうだ私、覚えが悪い人だったじゃない!」と30年前の学生時代の自分を思い出し、今は自分のペースを掴めるようになりました。

 

授業構成……英語は禁止です!

語学学校の授業は月~金、9:00~13:00が基本です。文法50分×2回、会話50分×2回、1クラス7~8人で構成。レベルは、初級x2コース・中級x2コース・上級x1コースの計5レベル。人数により同じレベルでも3~4クラス作られることもあります。初級はスペイン語の点過去まで、中級は活用形全て、上級はそれ以上、といったイメージです。授業のスタイルは、机をコの字型に並べ、ホワイトボードやパソコンを使って進められます。時に隣接するを広場を利用したり、街角で現地の人へインタビューをするなど工夫もされ、授業は明るく和やかに進みます。テキストは学校独自のもので、レベル毎に一冊ずつ配布されます。ちなみに授業中の英語は原則禁止!とはいっても休憩時間は英語ばかりが聞こえてきます……。

 

自ら希望してクラス替えも!

生徒は2~3週間の短期留学生が多く、毎週月曜日にはクラス替えがあります。多いとここで半数の生徒が入れ替わるので、クラスの雰囲気も週によって大きく異なります。先生もレベルによって、また、授業内容(文法・会話)によっても変わるので、自分の「担任の先生」がいるイメージではありません。同じクラスにいる仲間同士でもレベルが随分違うことがあり、母国で1~2年スペイン語に触れたものの現地で基礎から学び直したいと学生と、私のような初心者が混ざることも頻繁にあります。先生は遅れ気味の生徒に近寄りフォローもしてくれますが、自らクラス替えを希望することもできます。はじめはずっと言われるがままにクラス替えに応じていたのですが、さすがに中上級クラスに入れられてしまった時は、ついて行けず自ら頼んでひとつ下のレベルに下げてもらいました。

クラスでは一番年上なのに、一番末っ子!

クラスメイトはヨーロッパ諸国からの20~30代が殆どで、40代以上はクラスに1人いるかどうかといった状況です。また、夏休みの時期は学校単位で参加する中高校生が多く、10代の学生とも一緒になりました。各クラスを先導するのは、年齢に関わらず言語に堪能な学生達です。流暢さランキング最後尾の私は、15歳のクラスメイトから手取り足取り教えてもらいながら文章を作るようなこともよくあり、年齢的には誰よりも大人なのに一番末っ子のような環境です。そして休み時間は、軽食タイム。ポテトチップス・マフィン・フルーツなど、みんな何かしらを持参しワイワイしています。ちなみに私は、フルーツを持っていくのがお決まりです!

 

最初は想像以上に学生になりきれず、また、我が子よりもずっと若いクラスメイトとの距離感にも戸惑いを感じました。ただ、年齢や出身地に関わらず、初日から“仲間”として受け入れてくれる学校全体の雰囲気に救われている毎日です。授業の一環で、母国の祭・文化・歌などを紹介することがありますが、そもそも日本人がほとんどいない留学先の為、日本の紹介はとても興味を持ってもらえます。この学校で出会うクラスメイト達が私の年齢になった時に、「そういえば言葉もままならないのに留学に来てた50代の日本人いたな」と思い出して、それが大人になった彼らの新たな挑戦に繋がったら嬉しいな……。と、勝手な押し付けかもしれませんが、それも大人留学をすることの1つの意義にも感じています。

この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有していきたいと思っております。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!

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撮影・文/Rita
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Rita

結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。

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