【第14回】“停滞肌”の悩みにアルビオンの乳液

「効果バツグン!」的なスキンケアもしばらく使うと回復の速度が遅くなったと思う時が訪れ、その頻度も増えてくる年齢。その時にまさに灯台下暗し、乳液というアイテムに気づきました。身近な存在すぎてスルーしていてごめんなさい。そう謝りたいくらいの効果がありました。創業から現在まで100品以上の乳液を作ってきたアルビオン、日本人だけでなく海外の人をも虜にするのは当然です。

 

 

今週の悩み:停滞肌


乳液なら
アルビオンの「エクサージュホワイト ホワイトライズ ミルク」

 

エクサージュホワイト ホワイトライズ ミルク Ⅲ 200g ¥5,000(アルビオン)。美白も角層へアプローチするのがアルビオン。光の屈折率がとても高いホワイトフルオイルが細胞間をみっちりと満たして角質細胞をコーティング。また、パールエキスが角層細胞のケラチン繊維を潤いで膨らませ、内側から輝く透明感あふれる肌に。オイリースキン用(Ⅰ)、ノーマルスキン用(Ⅱ)、ドライスキン用(Ⅲ)の3種類、それぞれに最適なオイルが配合されている。2019年発売。

 

 

追求し続け進化させてきた魂の乳液。肌の停滞を見事解消する、日本が世界に誇れる〝元祖ブースター〟

 

 洗顔の直後に何をつけていますか? 私は顔を洗ったらすぐに化粧水をつけたい派でした。40代からブースターを取り入れたりしても、テクスチャーとしてはシャバシャバもしくはトロシャバ。単に好みなのですが、スキンケアは好きじゃないと続きませんからそれはそれで正しいし、結果も出ていました。ところが最近、肌の反応にスピード感がなくなってきたんです。どうしたものか。その時ふと思い当たったのが「乳液」。乳液と言えば、それはもうアルビオンですよね。季節柄美白もしたいし、ゆらぎ肌なので「エクサージュホワイト ホワイトライズ ミルク」のドライスキン用を選択。そしたら、これが本当に良かった!!今まで停滞していた肌が動き始める感覚があり、見た目もリアルに変わりました。しっとり感、透明感、艶、ふっくら感などなど。不思議なほどに。もう手放せません。ああ、これが〝アルビオン中毒〟というものなんだな、と遅ればせながらしみじみと実感しました。

 アルビオンの乳液はフタをする乳液ではありません。洗顔の直後に使う「乳液ファースト」。その使命はベストな角層を作ることです(角層は0.02ミリほどの厚さで「角質細胞」と「細胞間脂質」がミルフィーユのように重なり合う「ラメラ構造」を持っています)。洗顔すると汚れとともに水分や脂質成分が失われることによって、その構造の一部が欠落します(パズルのピースがなくなった状態だと思ってください)。そこに理想的な水分と油分、保湿成分で健全な角層状態に戻すのが、アルビオンの乳液の仕事。1956年の初乳液「プライアン」からずっとそうでした。その後、1986年・敏感肌にも使える「ノアレック」、1986年・超濃厚なため初めてポンプ式を採用した「ル・ロワイヤル」、年・リン脂質を採用したリポソーム乳液「サプレンド」、1992年・ナノカプセル乳液「フォールクリスタル」、そして1997年に〝赤ちゃんのような肌を作る〟初代「エクサージュ」が誕生。しかし、なかなか化粧水の前に乳液を使うことは普及せず、ベタつく、酸化する、乳液の後に化粧水をつけてもはじいてしまうのでは?など、油分へのネガティブイメージは強いものでした。当時は油分が水分を抱え込むことが一般に認知されていなかったんです。

 ブレイクスルーになったのは、2000年に出た初代「エクサージュホワイト」でした。この時期の美白は成分競争真っ只中でしたが、提案したのは〝角層美白〟。角層は半透明のフィルターとして肌色に関係しています。その角層にアプローチして角層を白いフィルターに変換するのです。この原点にあるのがやはり乳液。角層が水分をたっぷり抱え込めば肌は白く見えます。絆創膏を取った後、プールに入った後の肌はふやけて白く見えるのと同じことなんですね。これが大ヒット。セルフタンニングをもじって「セルホワ(セルフホワイトニング)」と言われ、ついに40年以上たって「乳液ファースト」が定着しました。

 その後もアルビオンは乳液を進化させていきます。〝美しい角層〟をより鮮明に打ち出した2012年の「エクサージュ モイストクリスタル ミルク」は当時、乱れた角質細胞を強制的に整列させる働きがあることから、1回の使用で肌が変わったと評判だったんですよ。それほど効果を感じる人が多かったんですね(これがアルビオン乳液都市伝説の始まりかな、と)。

 2018年には、乳化剤や保湿剤などをいちから見直し、100以上のサンプルを作り、理想の角層を瞬時に作り上げるための新規オイルを採用した「エクサージュ モイストアドバンス ミルク」へ。私が使用中のホワイトライズ ミルクには、これと同じオイルが配合され、潤いに満ちた角層が良好な反射光を生み出します。さらに新配合の美容成分も角層全体を白く見せる働きをします。3つの肌タイプ別に適切なオイルの質と量を追求し、複数のオイルと美白成分をエマルジョン化するのは、高い乳化技術を持つアルビオンだからこそできることです。

 長年続けてきたスキンケアの順番を変えさせたアルビオンの乳液。よく考えたら、ブースターという名前がない昔からこんなに身近にあったまさに〝元祖ブースター〟。気づいてよかった! と今しみじみ思っています。

 

 

使い切ってます♡

全押しで3プッシュ分の量をコットンで使用。顔のキメの凹凸をならすと表面積のほぼ2倍あると言われます。キメの隅々まで行きわたるにはこの量とコットンがマスト(手だと難しいそう)。コットンも乳液仕様で大きめ&厚め。顔、首、デコルテ、耳の後ろまで拭いてもヘタらないのが素晴らしい。肌タイプによりテクスチャーが違うためポンプでストレスなく出るようにインナーバッグが格納されている。私が使用しているⅢ(ドライスキン用)はリッチリペアオイル配合により、ダメージ修復とバリア機能と弾力回復に優れていて、瞬時に効果を実感。ほぼ1カ月で1本使い切りました。

 

28年間ビューティ担当・編集I

 

 

乳液は肌にどんな働きをするのか?

 

混じり合わない水と油などを乳化した流動性あるアイテムが乳液。主な効果は「エモリエント機能」である。「エモリエント」とは、皮膚の水分蒸散を防止して潤いを保ち、皮膚を柔軟にする「皮膚生理作用」のことで、「乳液で肌を柔らかく」と言われるのは間違いではない。化粧水の後に使って「フタをする」乳液が多いがそれが全てではなく、製品によって役割が異なる。アルビオンの乳液は洗顔直後に使用し、角層に水分と油分を適切に補うことで、代謝が衰えた停滞肌を後のスキンケアをよく受け入れる状態に整える役割をする。

 

 

 

2019年『美ST』7月号掲載
撮影/河野 望 編集・文/石原晶子

 

美ST