「アルバイトを辞めたい!」トラブルにならないための正しい辞め方5つ

たとえ短い期間だとしても、アルバイト先はあなたがお世話になった場所。

辞めてからもアルバイトで知り合った人との交流は続いていくかもしれないので、「立つ鳥跡を濁さず」の精神で離れたいものですよね。

今回は、国際基準マナー講師である筆者がトラブルにならないための正しいアルバイトの辞め方を説明いたします。

 

(1)1カ月前には伝える

退職の希望は、1カ月前までに伝えましょう。

アルバイト先によっては2カ月前までに……などの規定があるところもあるので確認してみて。

言い出しづらいからと、言い出すのをズルズル先延ばしにして、辞める直前になってから伝えるのはNG。

あなたの代わりを探す時間がなく退職の希望を聞いてもらえなかったり、シフト調整で他のメンバーに迷惑をかけたりする可能性があります。

「辞めたら終わり」ではなく、辞めた後のことも考えられる思いやりを持ちましょう。

(2)直接伝える

基本的には、メールやLINEなどで伝えるのはNG。

電話やメールで伝えるのは、どうしても責任者と会う機会がないときだけと考えて。

また、友人や同僚などに、あなたの代わりに伝えてもらうのも良くありません。必ず自分で、店長やマネージャーなど、責任者に直接会って伝えましょう。

(3)タイミングを考えて

業務中にいきなり伝えるのはNG。仕事が終わったあとや責任者の手が空いているタイミングを狙って。

話すときは急に切り出すのではなく、「お話したいことがあるのですが、今、お時間いただけますか?」など、相手の都合を確認してから話すようにしましょう。

夏休み、お盆、クリスマス、年末年始など、業種によっては繁忙期で、責任者がゆっくり話を聞けない時期もあります。責任者に迷惑のかからない時期や時間帯を考えて伝えましょうね。

(4)理由を明確に

ただ「辞めたい」だけだと、相手も困惑してしまうもの。

「就職活動が本格的に始まるので専念したい」「資格の勉強に力を入れていくから」「引っ越しをして通うのが難しくなるから」など、辞める際は理由も一緒に伝えましょう。

その際、今までお世話になった感謝の気持ちも一緒に伝えられたら素敵です。また、いつ頃までならシフトに入ることができるのか、業務の引き継ぎの有無なども話し合っておきましょう。

(5)最終日まで責任を持って

辞める日が決定するとつい気が抜けやすくなりますが、最終日まではあなたもアルバイトの一員。

最後まで責任を持って仕事をしましょう。制服や店舗のカギなど、返却するべきものがある場合は、最終日までに忘れずに返却してくださいね。

 

トラブルにならないための適切な辞め方を5つ紹介しましたが、いかがでしたか?

アルバイトは楽しいことだけではなく、失敗やつらいこともあったかもしれませんが、それも含めて、あなたの経験になったはず。

最終日には、お世話になったアルバイト先のみなさんに「今までありがとう」の気持ちを伝えることを忘れずに!

 

文/大網 理紗(おおあみ りさ)
リサ・コミュニケーションズ代表。一般社団法人100年先のこどもたちへ代表理事。
世界の王室・皇室・政府要人といったVIP接遇とアナウンス業務に従事。その経験を活かし、話し方、マナーの指導にあたる。主な著書に『世界で通じる至高の作法』『人生を変えるエレガントな話し方』など。

画像/PIXTA(ピクスタ)(nonpii、YAMATO、jazzman、EKAKI) 参考書籍/大網理紗『大人らしさって何だろう。』(文響社)