大人こそ美しい。令和の夏は【浴衣(ゆかた)】でお出かけしませんか?《関東編》
大人の女性が、サラリと涼やかに着こなす「浴衣(ゆかた)」は、いいものですよね。今年の夏は、花火大会やお祭りから足を延ばして、ぜひ機会をたくさんみつけ、浴衣で出かけてみてはいかが?
【夫婦で浴衣】
週末は夫と浴衣でデート気分で食事へ
T.V.会社勤務 石神 類さん(46歳)
石鹸教室主宰 石神なほみさん(49歳)
夫婦で浴衣を着るときに、一番気を使うのは色合わせ。ペアルックのように見えるのは気恥ずかしいもの。小物などでさりげなくリンクさせ、同系色を合わせます。今日の浴衣は日本橋三越で。夫が地色の深いものを選んだので、私は爽やかな白地でお互いが引き立つように。銀座という街並みにふさわしく、半衿や足袋を合わせ着物風に、大人らしい着こなしで。
ヘアメークはやりすぎない和装仕様に
浴衣メークは、目尻や眉尻など横顔を意識してしっかりと描くこと。かんざしは表参道の呉服屋さん「なでしこ」で。
小物使いで大人の品と遊び心を表現
半幅帯には帯締め、帯留めと根付を。帯留めは沖縄で買ったトンボ玉。根付は自分で作りました。半衿は「なでしこ」で。
帯は色でリンクさせて粋に締めます
私の帯は夫の浴衣の地色を入れて、夫の帯には私の浴衣の色を…とさりげなくリンク。
足元は二人のテイストを揃えます
半衿をかけたので、足元は足袋を。ただし、夫は素足なので遊びある「なでしこ」のレースの足袋に。「銀座いち利」や日本橋三越にもよく行きます。
【母の浴衣で】
母から譲り受けた浴衣をさらりと着こなして美術館へ
芸術教育士 太田さちかさん(38歳)
大学院で芸術を学んでもいるので、着物を着る機会もあり、正式な席には着物で出掛けますが、ランチなどのカジュアルな場面では友人と浴衣で出かけることもあります。この浴衣は母から数年前に譲り受けたもの。着物の世界は決まり事が多く奥が深いので、まだ母が頼り。浴衣はあえて、カジュアルに着こなしたいと思いますが、上品さは損ないたくないので、合わせる小物まで気を使います。
ぶどうの色に合わせた帯と小物
母から譲り受けたお気に入りの柄は上品なワインレッドの色調に縞柄でトンボとぶどうが描かれたもの。柄と同じぶどうの帯留めはフランスで購入したアンティークのブローチ。帯は長めなので変わり結びも可能。
メークは生え際まで念入りにします
髪をアップにするので、メークは横から見ても美しいチークの入れ方に注意します。
手元、足元を上品に仕上げます
長襦袢を合わせていないので足袋は履かず素足で。ヌーベルナンタケットバスケットのバッグを合わせます。
【友人と浴衣で】
私好みで集合!テラスシャンパン女子会へ
(左から)
「AKIKO YOGA THERAPY」代表 丸岡亜紀子さん(39歳)
「泉久食品」女将 二村みかさん(53歳)
「アロマディレクション」代表 石川恭子さん(46歳)
書家 柳町繭絹子さん(40歳)
毎夏の楽しみのひとつは浴衣。屋形船やイベント、友人の家でのテラスパーティ、和食屋さんへのお食事会など、あえて浴衣を着て集合します。いつもと違うので気分も高揚します。百貨店の呉服売場もよく足を運びますが、私たちに人気なのは田園調布にある呉服店「秀や」。反物はもちろん、帯や小物の合わせ方をセンスよくアドバイスしてくれるんです。
板締め絞りに涼やかな紗の帯合わせ
「秀や」で買った浴衣は板締め絞り。帯は紗の半幅帯で、やや透け感のある涼しげな素材。夏襦袢を合わせて、帯締めと帯留めで着物風に着ます。
帯と下駄で個性を出します
「秀や」の帯と下駄。下駄は畳表のもの。帯はリバーシブルなので締め分けられます。
手元、足元は同系色ですっきりと
バッグにも紫をちりばめます。素足が目立つのでペディキュアを。
リバーシブル帯を変わり結びに
両面の色を生かした帯結び。ペディキュアは鼻緒の赤と合わせて。
2017年『美ST』8月号掲載
撮影/田頭拓人(東京)、久保嘉範(関西)、坂根綾子(静物) ヘア・メーク/杉村理恵子、Yukari(modentertainment) 着付け協力/装道礼法きもの学院・滝澤、木村 取材/金沢由紀子(東京)、八尾美奈子(関西)