【読書の秋】部屋に飾ってもおしゃれ♡永遠のミューズを捉えたビジュアルブック
インスピレーションを刺激してくれるビジュアルブックを紹介する連載企画。今月は憧れの家族を捉えたファミリーアルバムをフィーチャー。ごく私的な“家族写真”の魅力に気づかされるはず。
永遠のミューズを捉えたファミリーアルバム
いつの時代も世の女性たちをインスパイアしてきたイギリス出身の女優・シンガー、ジェーン・バーキン。彼女がフランス音楽・映画界きっての鬼才、セルジュ・ゲンスブールと出会ったのは1968年。二人は惹かれ合い、ジェーンの長女とともに3人で暮らし始めます。その後は音楽、映画製作などで共同作業を重ね、次々と傑作を生み出すことに。1971年には二人の愛娘、シャルロットも誕生し、家族4人の生活は二人が別れる1980年まで続きます。そんなアイコニックな家族の日常生活を捉えたのが、写真集『Jane & Serge. A Family Album』。撮影を担当したのは後に脚本家、映画監督として活躍するジェーンの兄、アンドリュー・バーキン。17歳のジェーンから始まり、セルジュのライヴを見守るシャルロットの姿まで、あたたかな家族の日々が、撮影年を記したイラスト文字とともに蘇ります。SNS時代の今、ごく身内のためだけに撮影された写真群から溢れ出る大らかな空気感は魅力的。ポストカード、ポスター、ワッペンなどの付録が付いたデザインユニット、M/M (Paris)の造本も特筆もの。
「Jane & Serge. A Family Album」
著/アンドリュー・バーキン
2013年/Taschen Deutschland GmbH+
関連本も要チェック!
『Chronicles Vol.1』
著/キム·ゴードン
2005年/Nieves Books
’90年代ロックシーンを代表するバンド「ソニック・ユース」のメンバーで、ファッションブランド「X-girl」の創立者でもあるキム・ゴードンのフォトクロニクル。時系列もバラバラに編集されたスタイリッシュな一冊。
『PORTRAiTS』
著/Angèle Fougeirol
2005年/Operae
アーティストの両親を持つ少女、アンジェールが、7歳から9歳までの2年間で描いたポートレイトスケッチと当時のポラロイド、巻末に絵のモデルとなった家族や知人の証明写真を収録した遊び心溢れる作品集。
Selected by…Tomo Hatori
’90年代より都内某所の写真集専門店に勤務。現在は世界中のアンダーグラウンドなミュージシャン。美術作家を紹介するレーベル「KODANUKI PRESS」の企画、制作を担当。
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