「斟酌」=かんしゃく?会社で使うかもしれない難読漢字4つ

たとえ漢字が苦手であっても、会社で使う可能性のある漢字は最低限覚えておきたいところです。

そこで今回は、“会社で読めないと恥ずかしい漢字”をピックアップしてご紹介します。ぜひこの機会に、正しく読めるようになっておきましょう。

1.「巷間」

「巷間」には「世間」や「ちまた」といった意味があります。具体的には「近頃、巷間で騒がれていることといえば……」などと使われることのある「巷間」。この漢字は、素直に読むのがポイントです。「巷間」の正しい読み方は……

 

こうかん」です。「巷間」の「巷」という漢字が「港」と間違われやすく、港や海に関する言葉だと勘違いしてしまうケースも。読み方だけでなく、漢字で書く際にも気を付けたい言葉です。

2.「仄聞」

「ちょっと耳にすること」「噂や人づてで少し聞くこと」を「仄聞」と言います。たとえば「仄聞するところによると……」といった使われ方をする言葉です。

そんな「仄聞」の正しい読み方は……

 

そくぶん」です。ちなみに「仄聞」の「仄」には「ほのか(仄か)」「かすか」といった意味があります。

3.「斟酌」

「斟酌」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「酌」という漢字が使われていると、「晩酌」や「手酌」といった言葉の印象から「お酒に関する言葉かな」と感じる人もいるかもしれませんね。

「斟酌」とは「相手の心情を考えて手加減すること」を意味する言葉です。「かんしゃく」ではありませんよ。そんな「斟酌」の正しい読み方は……

 

しんしゃく」です。実際のビジネスシーンなどでは「反省している点を斟酌して処分を決める」といったように用いられます。

4.「訥弁」

人と話す時に口ごもってしまったり、ところどころつっかえてしまったり。そうした話し方のことを「訥弁」と言います。

また「訥弁」の「訥」という漢字は、「訥々(とつとつ)と話す」の「訥」であり、「訥」には「口ごもる」という意味があります。そんな「訥弁」の正しい読み方は……

 

とつべん」です。ちなみに「訥弁」の対義語は「雄弁(ゆうべん:力強く、説得力を持って話すこと)」と言います。

 

いかがでしたか? もしかすると、普段あまり見慣れないような漢字もあったかもしれません。

もし今回、初めて見聞きした、あるいは読めなかった漢字があれば、正しい読み方と併せて言葉の意味についても覚えておきましょう。ビジネスシーンやいざという時にきっと役立つはずですよ。

 

参考文献
日本語倶楽部〔編〕『読めないと恥ずかしい漢字 完全制覇本』(河出書房新社)

文/大内千明 画像/Shutterstock(ViDi Studio、Roman Samborskyi、Pressmaster、fizkes)