辛酸なめ子が語る「滝クリ×進次郎婚」には憧れてはいけない理由
ブランドやイメージが 先行している !? “映え”を意識する世の中を 反映したカップル
このカップルは本当に見た目が華やかですね。お互い理想も高かったと思いますけど、それぞれのブランド感を高める意味でも完璧な結婚相手を見つけたんじゃないでしょうか。結婚会見が官邸というのもありましたし、このまま高みを目指していくのでは…と感じました。
進次郎さんはずっと女子アナがお好きだったということですが、滝川さんは中でも人気が高く、オリンピック招致スピーチもした実績もある方。進次郎さんから見れば、自分の政治家としての基盤を築くために必要な存在です。滝川さんにとっての進次郎さんも、世界で活躍しそうで家柄もいい理想の相手。しかも、滝川さんには局アナになれなかったという過去があります。いろんな女子アナが近づいたけど叶わなかった進次郎さんとの結婚を手に入れたことで、"最後には自分が勝った"という思いもあるかもしれません。その上、妊娠しているとなれば“すべてのものを一度に手に入れた”と、世の女性が憧れるのも当然だと思います。
また、この二人はSNSの"映え"を意識する世の中を反映しているカップルのように感じます。滝川さんの紅白ファッションもそうですし、横須賀の会見では二人の間に愛犬がいて。いイメージをつくるのがうまいなと思いました。このままいくと進次郎さんに特に政治的な実績がないまま、見た目とイメージで首相と首相夫人になってしまいそうで怖いです。
そうなると滝川さんのシンデレラストーリーのようにも見えますが、この結婚に影響されてブランド感や映え重視の結婚を目指すのは危険な気が。よほどしっかりしていないと、自分を見失ってしまうかもしれません。ハイスペ男子との結婚はそもそも疲れそうですし、野心的な男性はアドレナリンが多く性欲も強いので浮気のリスクが。フランスっぽい考えで束縛しないならいい関係になるかもしれませんが。ブランド重視の結婚より、適度に意識低い系男子との結婚のほうが幸せかも、と思ってしまいます。
今回お話を伺ったのは…
辛酸なめ子さん
コラムニスト・イラストレーター
鋭い観察眼と妄想力で女の煩悩を描き出す画文で人気を博す。興味対象はセレブ、精神世界など。近著に『大人のコミュニケーション術』『魂活道場』『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』など。
イラスト/辛酸なめ子、平松昭子 取材/川西麻依子