【町田啓太さん】にインタビュー「僕の母も働いていました。親がしてくれたことはちゃんとつながっていきます」

昨年話題になったドラマ『中学聖日記』出演以降、VERYママたちの間でも人気急上昇中の俳優・町田啓太さん。このたび、11月20日にファースト写真集『BASIC』を発売しました。新宿ゴールデン街で撮った大人の表情、そして地元・群馬でののんびり寛ぐ少年のような素顔の2部構成。町田さんが育った〝家族〟のこと、教えてもらいました。

「両親共働き。3世代同居の家庭で育ちました」

 

―― 今回の写真集は東京と群馬の2箇所での撮影、2部構成となっていますね。今回あえてこのような構成にしたのはなぜですか?

「撮影場所を僕も一緒に考える機会をいただいたので、いろいろな候補地を出して話し合ったんです。僕が香港のアクション映画っぽい質感があるようなロケ場所も好きだと話したら、新宿ゴールデン街なんてハマるかもしれないですねってなって。あとはせっかくのファースト写真集なので、僕の歴史とか根っこのところを知ってもらいたくて、生まれ育った地元・群馬でも撮影することになりました。2つのシーンでの僕の表情の違いを楽しんでもらえるとうれしいですね」

―― 写真集のなかで、小学校時代の先生・同級生と座談会をされていますが、地元トークで盛り上がっていて、素の町田さんを垣間見られた気がしました。地元やご実家には、どれくらいの頻度で帰っていますか?

「年に1回ぐらいは帰るようにしていますね。次の年末年始はまだわからないですけど、年末か年始どちらかは帰れるようにしたいですね。それが無理なら少し時期をずらしたり」

―― VERY読者にはママが多いので家族や家庭についてお伺いしたいのですが、町田さんが育ったご家庭はどんな感じでしたか?

「両親が共働きで、おじいちゃんおばあちゃんとも一緒に住んでいました。3世代同居ですね。群馬あるあるかもしれないんですけど、うちもカカア天下で、女性がしっかりしているんです。僕には姉と妹がいて、女性に囲まれて育ちました。母はしっかりした人で、おばあちゃんはものすごく優しい人で。姉は自由奔放系、妹はすごく頭がいい。それぞれ違う個性で、いろんなタイプの女性を見られましたね(笑)。だから、今でも僕、男一人でも女子会とか入れると思います。女性って強いなって思うことも多くて、リスペクトも強い。あと、良い意味で、こうあって欲しいみたいな願望がないかも(笑)」

―― 女性のリアルを知ってしまったのですね(笑)。お姉さん、妹さんと喧嘩した記憶は?

 

「それがないんですよ。僕の記憶にないだけで、もっと小さいときのことを母に聞いたらあるのかもしれないけど。もし喧嘩をしても、姉は強くて言い負かされてしまいそうだし、妹は頭が良くて冷静なので相手にされないと思います(笑)」

 

―― とても〝おばあちゃん、おじいちゃんっ子〟だったそうですね。

 

「共働きだったけど寂しいと思ったことがないのは、祖父母がそこを埋めてくれていたからだと思います。おばあちゃんはすごく穏やかで、僕のなかではマリア様みたいな感じの人。こんな人がいるんだっていうくらい。田舎の小さな集落の家庭なので、芸能界は未知の世界で“大丈夫なの!?”って。僕が朝ドラと大河ドラマに出演したことは、やはりすごく喜んでくれたようで、安心もしたみたいです。地元の老人会とかで、“大河ドラマにお孫さんが出ていたね!”とか言ってもらえて、そうやっておばあちゃんが僕のことを話してくれているのがうれしいなと思っています。たまに突然、おばあちゃんから電話がきたりすることもあるんですよ。今年の誕生日のときにもきて。不思議なことに、おばあちゃんの電話にはいつも出られるんです(笑)」

―― おじい様は、逆にとても厳しかったとか。

 

「おじいちゃんは逆にすごい厳しい人だったですね。めちゃくちゃ個性的なおじいちゃんだったので、本当におばあちゃんと両極端な感じだったんですけど、お箸の持ち方など食事のマナーに厳しかったです。ほかにも、学校から帰宅したらすぐに宿題をしろ! って言われて、そのときは帰ってきたばっかりなのにー! という感じだったんですけれども、今ではやるべきことは先にやるという習慣をつけてくれたのはありがたかったなと思います」

「お母さんに〝ありがとう〟ってなかなか言えなかったけど、感謝」

 

―― 写真集の先生・同級生との座談会では、お母様の作ってくれた〝お弁当〟の話も出てきますね。

 

「あはは。母は働いていて、必ず帰ってきて夕飯をちゃんと作ってくれていたのですが、冷凍食品の入ったお弁当に文句を言っていたみたいなんです(苦笑)。僕はあまり覚えていないのですが、先生がそのことをよく覚えていて、今でもイジられるんです。子どものときは、無邪気にそういうことを言っちゃうんですよね。大人になって考えてみると、働きながら忙しいなかやってくれていたんだなぁと感謝しますよね」

 

―― VERY読者のママさんたちも、すごく忙しいなか子育ても十分よくやっているのに、そういうジレンマを抱えている人も多いんですよね……。

 

「最近は、働いているママさんも多いですよね。働きながら子育てをするのは本当に大変ですよね。今すぐには子どもから“ありがとう”とはなかなか言ってもらえないかもしれないけど、僕も共働き家庭の子どもですが、親がしてくれたことはちゃんと伝わって、つながっていきますから。僕がしてもらったことは、僕もいつか家庭を持って子どもができたら、同じようにしてあげたいなと思っています」

 

―― 私が〝冷凍食品弁当〟の話を振ってしまいましたが、お母様の名誉のために、お母様の一番好きなメニューは?

「母は器用な人なので何でもおいしかったですね。別の雑誌のインタビューでローストビーフや肉じゃがと答えたんですけど、その記事を母が読んだようで、母に“そんなに作ったっけ!?”って言われました(笑)。あと、“肉じゃがは、そもそも麺つゆだからね! 麺つゆ入れとけば大体おいしくなるんだから、それを雑誌で褒めないでよ!”と(笑)。“俺はうまいと思ってたから”って伝えたんですけど。やっぱりオーソドックスなものが好きですね、カレーとか」

「〝町田啓太〟という人間のことをもっと知ってもらいたい」

―― 今は独身でいらっしゃいますが、結婚願望はありますか?

「来年には30になりますし。それこそこういうふうに母の話とかしていると、こうやって子育てしてくれていたんだな、自分も家庭を持って、そういう大人になりたいなって思いますね。最近も父親役をやらせていただいたんですけど、やっぱり実際になってみないとわからない部分もあると思うので、役のためではないですけど、家庭というのに僕自身興味がありますね。もし家庭を持ったら、スキンシップがある温かい家庭にしたいなって思います。僕も自由にさせてもらっていたので、自由で楽しい家庭が一番いいのかなって。お互い思いやりがあって、同じ目線で」

―― 最後に写真集の見所をもう一度教えてください。

「僕が好きなものだったり、僕の感覚とか、こういうふうに育ってきたとか、だからこういう人間になったとか、ちょっとでも僕のことを知ってもらえたらいいのかなと思います。それをみなさんと共有できたらいいなと。僕が仕事モードな東京にいるときと、群馬にいるときとでは違う感じになっていると思うし。すでに廃校になった中学校にも特別に入れていただいて撮影してきました。DVDも付いているので、観ていただくとより深く知ってもらえるかなと思います」

 

―― この写真集のことを、ご家族に報告されましたか?

 

「母には話しました。“ありがたいことだね”と言ってくれていました。母が、姉と妹にグループLINEで知らせてくれたのですが、姉妹2人ともガン無視で。母も母で、“まぁ弟(兄) の写真集なんて2人は興味がないと思うけどさぁ……”って。そういう感じなんで(笑)。まっ、兄弟姉妹だとなかなか恥ずかしいですよね。でもきっと心のなかでは喜んでくれていると思うし、応援してくれていると思います!」

 

―― ありがとうございました!

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写真集『BASIC』公式ツイッター

 

PROFILE

町田啓太 劇団EXILE所属。1990年生まれの、29歳。2010年、「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、同年俳優デビュー。劇団EXILE総出演の舞台「勇者のために鐘は鳴る」が1/24~TBS赤坂ACTシアターにて、2/13~梅田芸術劇場メインホールにて上演。また映画「前田建設ファンタジー営業部」の公開が1/31に控えている。2020年1月~ドラマ「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日、毎週金曜午後11時15分放送)に出演。