箱根通に聞く!大人だからこそ楽しめる、「いま」の箱根旅とは?

若い頃から何度も訪れている「箱根」。かつてはドライブと温泉、そんなイメージでしたが、その楽しみ方がいま変わりつつあります。

箱根通の山口由美さんに、箱根の「いま」の魅力をお聞きしました。

3月号本誌より、一部抜粋してご紹介します。

 

 

■昔とは少し違う、箱根の「いま」の楽しみ方

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長年、箱根旅の王道の楽しみ方といえば、ラグジュアリーな旅館に宿泊してごちそうをいただく、といったものでしたが、時代も変わり、私たちも年齢を重ねて、もっとじっくり旅の時間を楽しむ方向に変わってきたように思います。

近年は箱根もホテルのオープンラッシュですが、その宿が旅の目的になるような特徴ある宿が多くなりました。フリーフローの飲み物のサービスや本格的なバーのある宿もあり、同行者とゆったり語ることもできます。

 

 

泊まるだけではもったいない!‶体験〟を楽しめる宿3選

 

「箱根本箱」
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本好きも、そうでもない人も、これだけの本と向き合うことで新しい発見がある

ロビーに入ると、一面に大きな本棚。一日中好きな時に本が読める、選べるホテルです。本棚を見ているだけで読書欲が湧いてくるから不思議。

本は全て購入可能で、目を惹くのは「あの人の本箱」というコーナーで、作家や俳優など、著名人が選書したオリジナル本箱が館内のあちこちに設置されています。

もちろん客室にもどなたかが選んだ本箱があり、どんな選書の部屋に宿泊できるかは、当日のお楽しみ。

 

箱根本箱
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
☎0460-83-8025
HP/http://hakonehonbako.com

 

 

 

「界 仙石原」
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五感を刺激するアートと自然にゆったり触れられる宿

ロビー、レストランそして客室といたるところにアートやオブジェが飾られています。

それらは、開業前に国際色豊かな12人の新人アーティストが、箱根の自然や文化にインスピレーションを受けて制作した作品たちで、アーティスト イン レジデンスという取り組みだそう。

そういった勢いある作品に触れることで刺激を受け、宿泊者も自然と創作意欲が湧いてくるのかも。

 

界 仙石原
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817-359
☎0570-073-011(界 予約センター)
HP/https://kai-ryokan.jp/sengokuhara/

 

 

 

「松坂屋 本店」
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タイムスリップしたような趣のある宿は、フリーフローで時間を満喫

和室の客室は全22室。部屋からは手入れの行き届いた2,000坪の庭園が望めます。

2017年にリニューアルした際にはラウンジが完成。洋館のような優雅な大広間で好きな飲み物を手に時間を気にせず語り合えるようになりました。

写真は炉端の間。こちらも24時間自由に使える語らえる場所。トランプやオセロなど懐かしいゲームに興じるのも楽しい。駄菓子をいただきながら寛げます。

 

松坂屋 本店
神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯57
☎0460-83-6511
HP/https://matsuzakaya1662.jp

 

 

 

■箱根の食といえば「ごちそう」だったけれど、なんでもないものもきちんと美味しいことに注目

宿泊先は夕食と朝食付きが定番ですから、意外とランチの場所に悩むところ。

そんな時は岡田美術館の「開花亭」を覗いてみてください。美術館を回った後に本格的な料理屋さんのお弁当がいただけるんです。その他気楽に食べられるおうどんも美味しい。

箱根はパンも美味しいですよ。湯本駅からすぐのピコットや芦ノ湖の湖畔にあるベーカリー&テーブルにぜひ行ってみてください。

 

ピコット 湯本駅前店
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富士屋ホテルが経営する湯本駅近くにあるベーカリー。人気はレーズンパンとカレーパン。

神奈川県足柄下郡箱根町湯本256-1
☎0460-85-6111
HP/https://www.yumotofujiya/meal/picot/

 

 

Bakery & Table 箱根
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芦ノ湖のほとりに佇むスタイリッシュな建物は1階がベーカリー、2階がカフェ。3階はオープンキッチンのレストランでライブ感のある食事を絶景を肴に堪能できます。

神奈川県足柄下郡箱根町元箱根9-1
☎0460-85-1530
HP/http://www.bthjapan.com

 

 

今回お話を聞いたのは・・・・
山口由美さん
旅行作家。神奈川県箱根町生まれ。『箱根富士屋ホテル物語』『日本旅館進化論』『アマン伝説』など著書多数。箱根のデイスパ「Spa at Yamagushi House」のオーナーでもある。

 

撮影/吉澤健太 取材・文/見学裕己子 構成/永吉徳子