春らしくなってきたとはいえ、まだ肌寒い日もありますよね。そんな日にぴったりの心も体もあたたまるうどんレシピ。家でつくると、なんだかとろみが足りなかったり、味が物足りなかったり……。お店の味になるコツを教えてもらいました。
きじまりゅうたさん
料理家一家の三代目。楽しくわかりやすいトークとオリジナリティある料理に定評あり!雑誌やテレビ、Webなどで活躍中。お店のガッツリランチも大好き。
「お店みたいなごはん」とは?
定食屋、ラーメン屋、喫茶店など、旦那さんが日頃よく食べている「あの味」を、きじまりゅうたさんが徹底分析!簡単につくれて家族受けがいい味を伝授してくれます。
お店みたいな「名古屋風味噌煮込みうどん」のレシピ
今月の「お店っぽい!」ポイント:生うどんのまま入れてとろみづけ
【材料(2~3人分)】
生うどん(あれば煮込み用のもの)…300g
エビ天(市販品)…3本
かまぼこ(7~8㎜幅の薄切り)…6枚分
卵…3個
鶏もも肉…150g
油揚げ…2枚(50g)
しいたけ…4枚
長ねぎ…1本
◯かつおだし (水…1200㎖、花がつお…20g)
A 八丁味噌…大さじ5、みりん…大さじ1、砂糖…大さじ
【つくり方】
【1】かつおだしをとる
鍋に水を入れてフタをして煮立てる。火をごく弱火にし、かつお節を加え、5分ほど煮出して火を止める。かつお節が沈んだらザルで漉す。「濃いめにするのがポイントです」(きじまさん)
【2】具材の下準備
ここがポイント!:サイズを揃えて切る
鶏肉は2㎝角、油揚げは1㎝幅に切る。しいたけは石づきを除いて傘と軸を1㎝幅に切る。長ねぎは1㎝幅4㎝長さの斜め切りに。火が通りやすいように、具材のサイズはなるべく揃えて切ること
【3】具材を煮る
土鍋にだし汁としいたけを入れて火にかけ、煮立ったら鶏肉を入れてアクを取る。油揚げと長ねぎの白い部分を加える。
【4】合わせ調味料を半量加える
ボウルにAを合わせ、煮汁を大さじ3~5ほど加えてのばし、鍋に半量を加える。
半量ずつの理由
①味噌は熱に弱く、香りが飛びやすいから。
②生うどんは塩分がきついので、ここで全量入れるとしょっぱいため。
【5】うどんを加えて煮る
再度煮立って具に火が通ってきたら、うどんの粉を軽く払い落としてから、鍋に加える。フタをして時々混ぜながら表記時間どおり煮る。
とろみのポイント
うどんを生のまま入れると、ついている粉のでんぷんで自然と汁にとろみが出ます。粉がつきすぎるととろみ加減がきつくなるので、軽く払い落とすこと。
【6】残りの調味料とトッピングを加える
味をみながら、残りの調味料を加える。かまぼこと、長ねぎの青い部分を入れて卵を割り入れて天ぷらをのせ、フタをして1~2分煮る。「残りの味噌をここで入れることで、香りがたちます」(きじまさん)
本場・名古屋風に定食アレンジ!
「白米と一緒に定食気分で食べるのが、本場流。トレイなど使ってあえてこういう楽しみ方をするのもおすすめです」(きじまさん)
BARBAR サビ十草 丼¥3,500、BARBAR サビ十草 小皿¥1,200、BARBAR サビ十草 茶碗 ¥1,800(すべてマルヒロ)
八丁味噌余ったらどうする?
「うま味成分が多いので、普段使っている味噌にちょい足しするのがおすすめ。回鍋肉やサバの味噌煮もコクがアップします」(きじまさん)
【こちらもチェック!】
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調理/きじまりゅうた 撮影/北川鉄雄 スタイリング/鮓本美保子 構成/富田夏子
Mart2020年3月号
週末の料理で褒められたいお父さんへ きじまりゅうたのパパのごはんは「まるでお店みたい」Vol.24「名古屋風 味噌煮込みうどん」より