「あれ? また思い出せない……」ということが、最近増えていませんか? このままだと認知症になるのではと怯える不安は、今からしっかり予防して取り除いていきましょう。
教えてくれたのは
医療法人社団康梓会
Y’sサイエンスクリニック
統括院長日比野佐和子先生
医学博士・日本抗加齢医学会専門医(アンチエイジングドクター)。脳のアンチエイジングにも積極的で、著書で脳活などを推奨している。
「なってから」ではなく今できることから
「年齢を重ねると、記憶力の低下が気になる人も多いのではないでしょうか? 昔のことは覚えているのに、最近のことが思い出せないということはよくあると思いますが、記憶力と認知症はイコールではありません。しかし記憶力が低下してきたら、認知症に対しても注意が必要です。人の名前やいつも使っている物の名前が思い出せなくなったら、意識的に気をつけるようにしましょう。なってからではなく、今から予防につながることを始めることが大切。また第2の脳と呼ばれる腸内環境を整えることも、認知症予防の一つです。脳トレなども効果的ですが、それだけでは予防にはなりません。ベースとなる生活をしっかりと整えたうえで、行いましょう」
毎日の生活でできる記憶力低下予防法
手先をよく使う
料理をつくる、文字を書く、裁縫をするなど、普段から手先をよく動かすことは記憶力キープに効果的。
食生活
脳内ホルモンの減少は認知症につながるため、オメガ3が豊富な魚介や、フルーツからビタミンをとりましょう。
笑う
笑うことは認知症予防だけでなく免疫力UPにも。ストレスは記憶力低下を招くので、笑顔でいることが大事。
こんなことも認知症予防につながります
気分を上げて楽しい生活を送ることも予防につながります。今から生活に取り入れられる行動はたくさんあるので、実践してみましょう。
生きがいを持つ
好きなアイドルを追いかける、趣味を持つなど夢中になれるものがあると、幸せホルモンが増えて認知症予防に。
赤ワインを飲む
酸化ストレスは認知症の大敵! 抗酸化力のあるレスベラトロールを含む赤ワインで、酸化ストレスを撃退すると予防に。楽しい気分で飲みましょう。
脳の働きを活性化させる「脳トレ」にチャレンジ!
鏡に映った時間は?
《やり方》
下の時計は鏡に映ったときのように反転しています。針が何時何分を指しているか考えましょう。
《ポイント》
目で見た情報を脳が処理することで「見る」行為が成り立ちます。これは見た情報を処理する脳の働きを活性化します。
(答え)
左から、10時44分 3時50分 4時50分
数字探し
《やり方》
バラバラに散らばった数字を目だけを動かして1から20まで順番に探しましょう。
《ポイント》
目をしっかり動かすことで、脳の活性化だけでなく、目の筋肉も鍛えられます。うまくできたら20から数字を追いましょう。
Mart4月号別冊付録 「カラダの不調」解決マニュアル より
撮影/志波真寿介 イラスト/まるはま 取材・文/酒井明子 構成/上原奈緒
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