在宅勤務なのに家事をしない夫にイラッ!?「夫婦で学ぶ正しいお洗濯術」

リモートワークで在宅時間が増える今、夫婦の家事事情は大きく変化している?!ということで、お洗濯の洗剤で有名な「ライオン株式会社」がアンケート調査を実施。家事の実態について聞いてみると約8割の妻が「夫にもっと家事分担を増やしてほしい」と答える中、現状「在宅前と家事分担の量は変わらない」という声が大多数。その問題を解消するべく、今回は夫婦間でシェアできる「お洗濯術」をご紹介。毎朝の負担を分けて、お互いおうち時間を快適に過ごしていきましょう。

【現在の家事分担の実態】在宅時間が増えても家事分担の比率はさほど変わらない?!

在宅時間が長いんだから、もうちょっと手伝って! 写真:CLASSY.2019年1月号より

「在宅時間が増えたら、夫(パートナー)にもっと家事分担を増やしてもらいたい」と答えた人が80%。それに対し、家事分担の実態を聞いてみると、「夫の分担が増えた」 が22%、「以前と変わらない」が75%。さらに「減った」も3%と、変わらないと合わせて約8割が家事分担に変化が見られないという実態が浮き彫りになりました。増えない理由のひとつとして、「お互いにフルタイムで働いているので、もう少しやってほしい気持ちはありますが、やってもらうと感謝しなければならない空気があるので、それならこのままで良いかなと思う」という声も。夫の方にも「もっと頑張りたいけれど、正直家事のやり方が良くわからない」という悩みが発覚。

(図1)Q. 在宅時間が増えたら、パートナーの家事分担を増やしてもらいたいと思いますか?(n=1,249人)
(図1)Q. 在宅時間が増えたら、パートナーの家事分担を増やしてもらいたいと思いますか?(n=1,249人)
(図2)Q. 実際にお互いに在宅時間が増えた方、パートナーの家事分担は増えましたか?(n=826人)
(図2)Q. 実際にお互いに在宅時間が増えた方、パートナーの家事分担は増えましたか?(n=826人)

【夫は洗濯が苦手】夫が行う家事、妻の満足度が低い第1位はなんと「お洗濯」!

洗い方や干し方がめちゃくちゃ!ちゃんとして!

「料理」「掃除」「洗濯」の3大家事をはじめ毎日こなす多くの家事の中で、すぐにでも分担してもらえそうなのが “お洗濯” 。洗濯機に任せるだけの簡単作業に見えますが、実は「洗濯物を半乾きで取り込んだ」「洗濯機の洗剤と柔軟剤を入れる場所を間違えた」など、パートナーのお洗濯状況に色々と不満があるようです。

【洗濯NG例】思わずイラっとする干し方あるある

    × シワを伸ばさず干す

    × カットソーをピンチでつまんで干す

    × 密集させて干す

頑張ったつもりでも、この干し方は!と言われて、がっかりした経験のある人も多いのでは?在宅の機会に正しい“お洗濯術”を見直しましょう。

【正しい洗濯方法】 パートナーの“お洗濯”スキル が上がる3つのステップ

男性は「洗濯できてるつもり」。正しいやり方を教えれば大丈夫! 写真:CLASSY.2020年7月号より

1. 洗剤を使い分けよう

①毎回のお洗濯には「液体洗剤」を

バスタオルやワイシャツ、子供服など標準コースでお洗濯している衣類なら液体洗剤がおすすめです。特にえりや袖についた黒ずみ汚れや、食べ物のシミなど汚れの気になる部分には、洗剤を直接塗布してから洗濯機に入れると汚れを効果的に落とせます。

②デリケートな衣類には「おしゃれ着用洗剤」を

ニットやブラウス、ジャケット、女性用下着など大切にしたい衣類やデリケートな衣類には、一般衣類用の洗剤とは別のおしゃれ着用洗剤を使います。おしゃれ着用洗剤は、汚れを落とすだけでなく、衣類の型くずれや、色あせ、毛玉ができるのを防ぎ、服の見た目を整えてくれます。また洗濯機は、おしゃれ着コースなどの弱水流コースで洗いましょう。

2. お洗濯前後で"最低限"気を付けること

①お洗濯前にポケットの中身をチェック!

意外と失敗しがちなポケットの中身問題。洗濯の前には必ずポケットの中身を確認し、ポケットの布地を裏返して(外に出して)から洗濯機に入れましょう。実際ポケットはホコリがたまりやすく、湿ったハンカチを入れておくことも多いため菌が増殖しやすい場所。菌の増殖を防ぐ意味でも普段から清潔にしておきましょう。もしポケットにティッシュを入れたまま洗ってしまったら、洗濯後すぐの濡れている間に取り除くことが大切です。乾いた後だと衣類とティッシュがくっつき、取りにくくなります。

②お洗濯の仕上げに柔軟剤を使おう

洗剤だけで洗うとバリバリになってしまうタオルや衣類も、「柔軟剤」を入れるとふんわり肌ざわり良く仕上がります。 ただし、ここで失敗しやすいのが投入口。柔軟剤は必ず専用の投入口に入れましょう。洗剤と柔軟剤を同時に洗濯槽に入れてしまうと、お互いの機能を打ち消し合ってしまいます。洗剤は洗剤投入口へ、柔軟剤は柔軟剤投入口にそれぞれ入れましょう(洗濯機のメーカーや機種によって、洗剤や柔軟剤の投入口の場所は異なります)。また、柔軟剤には衣類がからみにくくなる効果もあるので、脱水後に洗濯物を取り出す時に簡単に取り出せます。

3. ここで差が付く!干し方の基本

①しわがつかないように干す

しわがついたまま乾いてしまうと、それを直すのにアイロンをかけたり、洗濯し直したりと大変な手間がかかります。洗濯に慣れていない人は特にしわがついたまま干してしまいがちだから気をつけて。洗濯槽から取り出したらパシッパシッと上から下に数回振りさばいて、極力しわを伸ばしてから干します。簡単ですが、このひと手間が結果的にアイロンの手間を省くことにも繋がります。

②早く乾くように干す

角ハンガーを使う場合は、外側に長い衣類を、内側に短い衣類を干す「アーチ干し」をすると早く乾きます。面積の大きいもの、綿素材のもの、厚手のものなど乾きにくい衣類は、角ハンガーの外側に干しましょう。干し方を工夫することで乾燥時間が早くなります。また部屋干しの場合は、さらに扇風機で風を当てると早く乾かすことができます。

③アイロンいらず!アイテム別の干し方

家族で良く使うカットソー、ズボン・スカート、靴下、パンツ、ブラジャーの干し方をマスターすれば、日々のお洗濯はもう怖いものなしです!

    【トップス】ハンガーにかけ、陰干しします

    【ボトムス】筒状に干すと型くずれ防止にもなります

    【靴下】「ゴムの部分」を上にして干すのが基本。

    【パンツ】腰のゴムの部分の両端をピンチで挟んで干します。女性のショーツは外から見えないところに干しましょう

    【ブラジャー】カップ下のアンダー部分をはさむ

■専門家からの意見

お洗濯マイスター 大貫 和泉さん

夫の家事分担で「ゴミ出し」や「浴室内の掃除」はある程度満足度が得られている一方、洗濯関連の項目はいずれも満足度が低い結果となりました。その大きな理由は、夫と妻のお洗濯技術に大きな差があることと考えられます。また洗濯に関する夫への不満で最も多く挙げられたのは、「家にいるのに洗濯物を取り込んでくれない」でした。妻の帰宅が遅くなったり、外出中に天候が悪化した時に夫が家にいるにも関わらず洗濯物を取り込んでいない……お洗濯の基本だけでなく、洗濯物に対する意識にも妻をイライラさせてしまうようです。ここで一番大切なのは「これはどうやって干してる?」「この方法でやってみたらどうかな?」などと、気軽に話し合ってコミュニケーションをとり合うことではないでしょうか。在宅時間が増える中、お互いが気持ちよくスムーズに家事分担することで夫婦円満につながるといいですね。

お洗濯マイスター 大貫 和泉
(消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士 健康予防管理専門士)
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

情報提供:『スーパーNANOX』 https://top.lion.co.jp/products/nanox/『アクロン』 http://acron.lion.co.jp/『ソフラン』 https://soflan.lion.co.jp/

構成/CLASSY.ONLINE編集室