朝に10分!一日を気持ちよく過ごせる体の作り方

自分を見つめる時間を作っていますか?

家族のために費やしてきた時間を自分のためにほんの少し使うだけ。朝の10分、夜の30分で十分。

今まで触れていなかった場所を積極的に触っていたわってみませんか?

今回は「朝の〝触る〟10分」を、5月号本誌より一部抜粋してご紹介します。

今回お話しいただくのは……

市野さおりさん
足療法家、看護師。英国ITEC認定リフレクソロジスト・アロマセラピスト。米国SWIHA承認トウティーチャー。看護師として臨床経験と代替え療法を組み合わせ、統合医療の視点をもって活動している。近著に『毎日、心地よい自分でいられる 不調と美容のからだ地図』(日経BP)。

 

 

■自分に触る時間
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カーディガン¥31,000(スローン) タンクトップ¥13,000(ラスパイユ/ピーチ)

揉む、掴む、ほぐす、よりも〝ちょい触れ〟がいいんです。

多くの40~50代の女性を施術して感じたことは、皆さん、とにかくむくみやすく、それがとれにくい体であるということです。そしてむくんだ自分にあまり気がついていない!ということ。

できれば、自分の体をたくさん触って、体の状態や変化に気がつけるようにしておいたほうがいいですね。

~中略~

以前は痛いと感じるくらいの刺激がよいとされていましたが、強すぎる指圧は、細胞を傷めると言われ、〝強く押す〟よりも、〝ただ触れる〟くらいが日常のケアにはちょうどいいと思います。指先でパタパタと軽い刺激を与えるくらいでOK。

自分自身が心地よく感じる程度の力で触ってあげることが重要です。

 

 

 

~朝の〝触る〟10分~

■朝〝一日の整えなおし〟スタートには、まず〝耳〟を触ったほうがいい

実は、耳にも多くの反射区が配置されています。耳は脳に近く、脳の神経に繋がっている部分もあるため、刺激に対して反応が早く出てくる場所。なので、朝起きて一番はじめに触るとよい部位とも言えます。

寝起きの頭を冴えさせるために、耳たぶを下の方向に引っ張ってみて。

そのほか、暴飲暴食を防ぐために触っておきたいツボや免疫活性のためのツボなど・・・・。

これから始まる一日のために必要なポイントが集約された部位です。普段、触ることのない耳を意識して軽くほぐすだけでも、さまざまな効果があるので試してみてください。

 

HOW TO
耳つぼ1
まずは頭をシャキッと起こすための刺激を。耳たぶを下に向かって引っ張ります。耳たぶは頭部の反射区なので、効率的に覚醒できます。それから、耳たぶの少し上の辺りををほぐすように触ります。ここは首の反射区。首のコリをほぐすことに繋がります。さらに、親指と人差し指で挟んで、耳の裏側、耳の上部まで全体を引っ張るように刺激を与えます。これで朝の目覚めが変わります。

耳つぼ2
耳全体を揺り動かしながら、やわらかくほぐすことで、耳の後ろにある背中の反射区にも刺激を与えられます。また、上部内側に横たわっている軟骨が腰椎のツボ。この部分をほぐすと、起床時の腰の痛みに悩まされている人は、改善が期待できます。さらに耳自体を長くするイメージで下部に指をひっかけて下に伸ばします。ここは内分泌のツボ。ホルモンと大きく関わる場所なので、朝の刺激が重要です。

耳つぼ3
暴飲暴食を抑えるツボを刺激すると理性のある一日になります。場所は、耳と顔の境界にある軟骨部分。ここには免疫活性のポイントと呼ばれるゼロポイントがあります。裏側には副腎のツボ、上下には食物と飲水のバランスを調整する飢点、渇点と呼ばれるツボが。軟骨の出っ張り部分を、全体的に刺激することで暴飲暴食が抑えられると考えられています。いわゆる痩せツボですね。

 

 

 

■忙しい人は、手を触るだけでも朝のリスタートに効く!

スマホやPC……私たちの生活は肩が前に出る動きが多いもの。肩こりに悩まされ続けている人も多いはず。

それらを瞬時に解消するのが手のマッサージ。時間をかける必要も、もみほぐす必要もなく、1分あればOK!

親指を広げたら腕が外側に広がり、肩も開き巻き肩が解消されるのです。

 

HOW TO
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親指を反対側の手の親指で、付け根から全体を軽く握ります。そのまま親指を甲側にひねるように動かして。手のひらを開くようなイメージです。この際、気をつけたいのは決してもみほぐさないこと。ストレッチのように親指を使って手のひら、手首をひらくだけでいいのです。こうするだけで、腕部分、さらに肩も開く結果となるので、内側に入っていた巻き肩の症状が改善されます。さらには肩コリや首のコリも解消されるのです。他人の手をマッサージすることも可能。その際、親指部分は同様に開き、小指部分にも手を添えて指先の方向に引っ張るようにして手のひら全体を開きます。股関節もやわらかくなります。

 

 

 

 

 

撮影/福本和洋 モデル/目黒真希 ヘア&メーク/川村友子 スタイリング/中村智香子 取材・文/金沢由紀子 構成/松本朋子