ウイルスに負けない体になる!女医の【免疫力を上げる】野菜スープの作り方

こんなことを痛感したくはなかったけれど、結局、頼りになるのは自分の中にある免疫力。自分でできる免疫力アップ法はやっぱり免疫力を上げる食材を積極的に摂ること。女医の日比野佐和子先生に強力な野菜スープの作り方を教わりました。

免疫力UP食材と体温UPでW効果!【野菜スープ】

食物繊維たっぷりで腸が喜ぶ根菜スープ

ベースとなるかつお節は世界でもっとも硬い発酵食品。また、昆布など海藻類のネバネバに含まれるフコイダンは水溶性食物繊維で、NK細胞を活性化して免疫機能を向上させることが報告されています。具材のメインは食物繊維豊富な根菜づくしで。根菜類は土の恵みを受け、ビタミンやミネラルが豊富で体を温める作用が期待できます。食物繊維は腸のぜん動運動を活発にして排便を促すだけではなく、ビタミンを作り出し腸の中にある善玉菌を活性化させて腸内環境を整えて免疫力がUPします。時間がない忙しい朝はこれだけでも体ポカポカで大満足! とてもシンプルなスープなので、多めに作っておけば具材や味付けでアレンジ自在です。

Point1:免疫力UP食材を厳選

免疫力が低下するとさまざまな体調不良が起こりがちに。免疫力を高める食材を毎日少しずつでも摂取しましょう。同じ食材に偏らず、いろいろな食材から違う成分を摂ると効果大です。

イソチオシアネート

アミラーゼと呼ばれる成分が胃腸の消化をサポート。イソチオシアネートの抗酸化作用が免疫力をUPさせます。

イミダペプチド

疲労回復成分として注目されているイミダペプチドが多い。体内の活性酸素の発生を押さえ込んでくれます。

βグルカン

舞茸はマクロファージ、T細胞、NK細胞などの免疫細胞を刺激し、免疫増強に関わるβグルカンが多い。

LPS

免疫ビタミンと言われるLPS(リポポリサッカライド)という成分が多く、体内の免疫細胞を活性化させます。

食物繊維

水溶性、不溶性と食物繊維のバランスがよく、豊富に含まれるクロロゲン酸には抗酸化作用があります。

βカロテン

βカロテンは口や鼻、皮膚などの粘膜を健康に保つことにより免疫機能を維持します。

Point2:ごろごろサイズで唾液を刺激

スープに入れる具材はゴロッとしているほうがしっかり咀嚼するので、唾液の分泌が促進されて消化を助け、唾液中の免疫グロブリンも口の中の細菌に対してさまざまな防御作業をします。

グルコマンナンという食物繊維が高粘度のまま胃や小腸を通過して有害物質を吸着して体外に排出。

グルコマンナン

おすすめの食べ方は?

A. シンプルな味付けで翌日は味変させても
スープはかつお節と昆布ベースにします。翌日は麹味噌を足して根菜味噌汁にすれば、味噌を入れることで発酵食品も摂れますね。または、スパイスたっぷりのカレーにすれば代謝が上がって体温UPに。


アンチエイジングや美容医療から最先端の免疫療法まで、多角的にアドバイスをしてくれる美ST世代のカリスマドクター。自らも免疫アップする生活習慣を実践。

教えてくれたのは……日比野佐和子先生 医療法人康梓会 Y’sサイエンスクリニック広尾 統括院長、医師

2020年『美ST』6月号掲載 撮影/向山裕信(vale.)〈人物〉、五十嵐 洋〈静物〉 取材/菊池真理子 編集/長谷川 智

美ST