「すり鉢」は日本のフードプロセッサー!荒井康成さんの“ひみつ道具”【1】

小学生のころから料理をし、一人暮らしをするときにすり鉢を母親から持たされたという料理道具研究家の荒井康成さん。今回ご紹介いただくのはいわゆる「昔ながらの調理道具」ですが、伝統的な素朴さに加えて、より機能的でスタイリッシュに進化を遂げた調理道具なんです。

教えてくれたのは

荒井康成さん/料理道具研究家
輸入雑貨商社、外資料理道具メーカーを経て日本初の「料理道具コンサルタント」に。食の情報誌でコラム執筆やスタイリングを行い、企業の販促物なども数多く担当。食の学校「レコール・バンタン」で講師としても活動中。

 

愛用ツール【1】
鉄釉片口すり鉢

(左)中φ17.5×H8.5㎝¥4,000、(右)小φ15×H7.5㎝ ¥3,000(ともにWISE・WISE tools/ワイス・ワイス トゥールス)

渋い鉄釉の片口のすり鉢。そのまま食卓に出せるデザインが魅力で、注ぎ口の切れがよく、すり心地もいい。

極上のすり心地はまさに日本のフープロ!


昔ながらのすり鉢が機能&スタイルアップ。そのまま盛り鉢として食卓にも出せる。

調理、盛りつけもこれひとつで!

白ごまをすって味噌、ごま油、砂糖と合わせたら、ミニトマトときゅうりをすり鉢の中で和えます。

そのまま食卓に出せばすり鉢だけで調理~盛りつけまでこなせ、洗い物が少なくなります。

4サイズあり、すべて入れ子にして収納が可能。中サイズでうどんの盛り鉢にもできるくらいのサイズ。

ライフスタイルに合わせて道具は進化しています

「すり鉢、まな板などの調理道具との出合いは、料理道具コンサルタントとしてのルーツになっています。今回ご紹介しているのは昔からある日本の台所道具ですが、ライフスタイルの変化とともに進化していますね。たとえばこののだ窯、泉田之也氏のすり鉢は黒くてスタイリッシュ。するだけではなく、そのまま食卓に出せるデザインに進化しています。ふんわり焼ける玉子焼き器や、ひのきのまな板も、現代の生活に合わせて、料理が上手につくれるよう、手入れしやすいようになっています。使う人のことをどれだけ考えているかが形に表れている道具を使っていきたいですね」(荒井さん)
※「ひのきのまな板」は次回ご紹介します。


愛用ツール【2】
ambai 玉子焼 角

W14.8×H7.3 ×D35㎝ ¥5,000(フォームレディ)

蓄熱性の高い鉄製で、ふっくら焼けるのが特徴。鉄板の表面にはファイバーライン加工を施し、焦げつきやこびりつきを抑えてくれる。

技なしでふっくら玉子焼きが焼けちゃう!

油慣らしもそれほどしなくて大丈夫。こびりつかず、ふんわりつくれるので、みんな驚くそう。

鉄の表面に加工してあるので、誰が焼いても失敗なくふっくら♪

 

熱々のご飯と味噌汁に、玉子焼きとごま和え……。美味しそうな和食が作れそうな気がする調理道具でしたね。次回も荒井康成さんに愛用ツールを教えていただきます!どうぞお見逃しなく。

 

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撮影/久保嘉範、平林直己(BIEI)、山下忠之 取材・文/湊谷明子 編集/八代恵美子(atrio) 構成/Mart編集部

2020年6・7月合併号
はかどる!ときめく!暮らしの道具セレクション より