70代に学ぶ「永遠に若々しくいられるヒント」5選【本日公開の話題映画より】
女盛りとは、女性の心身ともに成熟して最も美しい年ごろを意味するそうです。つまりは年齢では、ないのですよね。若さがもてはやされる時代は、40代くらいまで。そこからは、生き方が顔や体に如実に表れるため、やっぱり自分自身が研鑽してかなければなりません。
人生100年時代と言われる昨今、日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳(厚生労働省・2018年発表)とここ数年過去最高を更新しており、現在のペースで今後も伸び続けると言われています。そう考えるとアラサーの私たちの残りの人生は、これまでの人生より2倍近く長く生きることになるのです。
「あと50年…」願うは1日でも長く、若々しくエネルギッシュに過ごしたいものですよね。
今回は、 実在した年配のチアチームがあることにインスピレーションを受けて生まれた物語。平均年齢72歳の女子チア・リーディングの映画『チア・アップ!』を題材に、美容医療一切なし!美マインドに働きかけるアラサーから始めたい!アンチエイジングのヒントを探っていきます。
💡まずは10秒でわかる 映画『チア・アップ!』の簡単なあらすじ
●余生をゆっくり過ごすためにシニアタウンに引っ越してきた主人公
●若い頃に諦めたチアリーディングに夢にもう1度チャレンジしたいと願っている
●おせっかいの隣人に焚き付けられ、平均年齢70歳超えのチアリーディングチームを結成
●チア未経験のシニア女性たちが仲間とともに励まし合いながら、チアの全米大会の舞台に挑む
パワフルなシニアの皆さんの輝く秘訣、若く見せるコツ。今のうちから心がけていけば、老いへの不安も取り除けます。
70代に学ぶ「永遠に若々しくいられるヒント」5選
1. ポジティブなマインドを持つ
人生は、壮大な冒険です。恐れずにどんどん挑戦しようと思えると、人生はより楽しいものになってくるし、俯きがちな姿勢でいるよりも表情も明るく、瞳もキラキラしてきます。ポジティブなマインドでいるには、興味のあることにはとりあえずどんどん飛び込むクセをつけておくのが大事。やりたいことがあっても踏み出せずにいる時というのは決まって「私には無理だろう・・・」と自分で勝手にハードルを上げている場合が多いものです。まだ先が長い私たちこそ「私には、できるわけない」という思い込みをいい加減、捨ててみて。「とりあえずはじめてみる」のスタートラインに立った瞬間から人生は輝きだします。
2.美しい姿勢を若い頃からからキープ
主人公マーサを演じるオスカー女優のダイアン・キートンですが、劇中の第1印象から目を奪われます。目をひく理由は、ズバリ姿勢!針葉樹も仲間かと思うほど、まっすぐ凛とした佇まい。見た目の若さとは「姿勢」からと、美容家が言ってましたが、彼女はもちろん顔立ちも美しいのですが、決してそれではなく、姿勢1つで圧倒的に若々しいことが伝わってくるのです。オーラとは、姿勢も1つの大いなる要素なんですよね。姿勢の悪さは骨盤の歪みからくると言われていますが、ステイホーム期間に染みついた身体の癖、早いうちに取り除いた方が良さそう。いつも同じ足を組む、重心を片足にかけて立つ、横座りやゴロ寝姿勢でのくつろぎなどは極力さけましょう。
3.シンプルにデニムを穿きこなすスタイル
とある女優が朝起きて、最初にすることはデニムに着替えることと語っていました。体型の変化にも気付きやすいだけじゃなく、気持ちが引き締まり、家にいるだけの1日でもだらだら過ごさないで済むという気持ちの引力をもたらしてくれるからです。主人公のマーサは、デニムを着て軽やかに颯爽に歩きます。今となっては小洒落たアイテムの1つであるデニムですが、もともとは作業員の洋服だった過去を持ち、動きやすさの象徴であるアイテム。穿きこなすことで、ちょっとした活動量にも影響が出そうです。またデニムに合うシンプルな服を着こなすためのスタイル維持にもつながります。
ちなみに主演のダイアン・キートンと言えば、1970年代の映画「アニーホール」で永遠のファッション・アイコンという立ち位置を確立しましたが、彼女の劇中のデニムコーデだけでなく、インスタグラムを見るのもおすすめ。なんと162万人フォロワーを持ち(2020年6月末現在)、シンプルなパンツスタイルにドット柄のスカーフを合わせていたり、エイジレスなおしゃれな感性を早めから磨けます。
4.自分の好きなところをよく理解する
あなたの推しパーツはなんですか?手首、笑顔、髪。「1つもないと思ったら、もっとよく自分を見てみて!」というシーンが劇中にもありますが、たった一つでも良いので愛でられポイントを知っておくことは、自分を好きになる近道です。笑顔を増やすためにも自分の好きな場所を知りましょう。
年齢を重ねると諦めることが増えると思いがち。特に外見的には自信が失われやすいからこそ、好きなポイントをまずはひとつ見つけてみましょう。また早めから気付けば、より重点的にケアできますよね。自分の自慢できるところは多ければ多いほど、それは自信につながります。
5.いくつになっても「ギャップ萌え」
チアの衣装を身にまとったシニアの皆様は本当に可愛い!!コスプレ要素を含んだギャップ萌えは、何歳になっても、いつだって世の男性たちを沸かすものと確信しました。ですのでコスプレ萌え、ギャップ萌えはハロウィン以外でも今からでも意識して慣れて、得意技にしておくのがいいでしょう。
と言ってもわたしたちの日常にチアの衣装は難易度が高すぎますのでとりあえず、エプロン姿だったり、カチッとしたバリキャリ女子スタイルだったり。身近でできる手軽な変身を日常的に楽しんでみて、TPOでギャップを自在に操れる女性を目指しましょう。
映画の見所を、映画ソムリエのライターがさらに熱く解説!
最後に。この作品、とても素敵な映画でした。ラストは、思わず涙が…。自分のやりたいことがあること。好きなことがあること。そこに切磋琢磨できたり、信頼できる、笑いを共にできる仲間がいること。実はそれだけで人生は十分ではないかと、気付かされます。夏前は何かと欲望が渦巻きがちですが、清らかな心で夏を迎え入れられそうです。
シニアの皆様ならではの生死をいじる、少々パンチ力強めの笑いが随所随所にあってブラックですが…それもまたスパイスになっていて、笑っていいのか悪いのかから生まれる緊迫感のある笑いに元気をもらう映画でした。そして、チアのシーンは、スタントなし。キャスト全員が猛特訓で挑んだと言うダンスシーンはまとまりがあって、とてもクールです。
外出自粛の影響で体重が増加した人が多いというニュースを目にしましたが、全力でチアを踊るシニアたちを見ていると、ナマケモノ顔負けのスローライフを送っていた自分が「あなたも頑張れ!」と応援されている感覚に。おそらくあなたも思わず体をたくさん動かしたくなるはずですよ。
映画『チア・アップ』
●公開日:7月3日(金)から新宿ピカデリー他全国ロードショー
●監督:ザラ・ヘイズ
ダイアン・キートン、ジャッキー・ウィーヴァー『世界にひとつのプレイブック』、パム・グリア『ジャッキー・ブラウン』
セリア・ウェストン『デッドマン・ウォーキング』、リー・パールマン『素敵な人生のはじめ方』
2019年/アメリカ/アメリカンビスタ/91分/原題:POMS /字幕翻訳: 髙井清子 映倫[G]
cheerup-movie.com
●配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム
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この記事を執筆したのは
東 紗友美(ひがし さゆみ)
’86年、東京都生まれ。映画ソムリエ。元広告代理店勤務。日経新聞電子版他連載多数。映画コラムの執筆他、テレビやラジオに出演。また不定期でTSUTAYAのコーナー展開。映画関連イベントにゲスト登壇するなど多岐に活躍。
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Instagram:@higashisayumi