【専門医が答えます】口臭が気になったらどうしたらいいの?

口臭は自分ではわからないから、気になりだすとずっと不安な気持ちでいっぱいになりますよね。そんな口臭を予防するために普段の生活でできることはあるのでしょうか? 東京ブレスクリニック 院長 上田恵子先生に教えてもらいました。

教えてくれたのは

東京ブレスクリニック 院長 上田恵子先生
日本口臭学会認定医。明海大学歯学部卒業。徳島大学歯学部付属病院保存科(歯周病科)、東京歯科大学水道橋病院補綴科、臨床検査学科を経て、2002年に米国ALDプロフィシエンシー取得。2002年に新浦安デンタルクリニック開業、2017年に東京ブレスクリニック開業。

口臭が出やすいのはこんな人

●ストレスがたまっている人
●せっかちな人
●への字口など口元が硬い人
●スマホやPC操作で長時間目線を下げた状態が多い人

原因がわからない口臭ほど悩みが深くなります

どんなに健康な人でも、生理的口臭があるのは「普通」のことです。歯周病や咽頭・喉頭の炎症、糖尿病などの病気は口臭の原因になりますが、原因がわかっている分、対策も取りやすいです。むしろ深刻なのは明確な理由がわからないのに、「口臭があるかもしれない」と悩むケース。誰にも相談できず自分の口臭に悩むことででさらに自分を追い詰め、そうしたストレスがますます口臭の原因となってしまう状態を「口臭症」と呼んでいます。ストレスやそれによる自律神経の乱れは質のいい唾液の流れを減らすので、口の中が乾きやすくなり、それがまた口臭の原因にもなってしまいます。

自分でできる口臭対策

●硬いガムをかむ
かんでも軟らかくならないタイプのガムを、口の中で転がしておくだけでも異物反射で唾液が出ます。

●腹式呼吸をする
息を吸うときにお腹をふくらませ、吐くときにお腹をへこませる腹式呼吸を意識すると、自律神経が整います。

●水を飲む
こまめに水を飲むことで、口の中が潤っている状態をキープできます。

●ゆっくりかんで食べる
早食いをしてかむ回数が少ないと、唾液の分泌量が減ってしまうので、一口30回を目標によくかんで。

●ほうれい線に向かって舌を動かす
口の内側から舌先でほうれい線をなぞるように舌を動かすと、粘膜表面に刺激を与えて唾液が湧いてきます。

●舌を「ら」の位置にする
舌を上あごにつけることで、口に余計な力が入らなくなり、唾液が出やすい状態に。

口臭が気になる人は避けて!

●舌クリーナーで過度にこする
舌の表面にある、唾液をためる細かいヒダ(舌乳頭)をとってしまうため逆効果に。

 ●頻繁にすっきり感のある歯みがき粉やマウスウォッシュを使う
過度に使うと唾液成分が濁り、口臭がひどくなることも。

●コーヒー・紅茶・緑茶を飲む
カフェインの作用で口の中が乾いてしまうので、カフェインレスの飲み物を飲んで。

●毎食後すぐに歯みがきをする
食後すぐは口内の酸化が進み歯がもろい状態なので、直後の歯みがきは避けて。

編集部が選んだキーアイテム

 朝食前に使っても食事の味を損ねません


合成界面活性剤フリーの体にやさしい歯みがき粉。強い刺激が苦手な人にもぴったりです。朝、いちばん口内細菌が多い、朝起きた直後に歯みがきをしても、朝ごはんの味を損ねることがないので、口臭が気になる人におすすめ。 エクセレントブレス ブレス コントロールデンタルペースト 90g ¥1,500(アルファネット)

唾液分泌を促す硬めのガム


一般のガムに比べて硬めにつくられているので、長時間口の中に入れて転がしておくことができ、唾液の分泌を促進。口内環境にやさしいシュガーレス。エクセレントブレス ブレスコントロールガム(左)ウメ味(右)ほんのり青リンゴ味 各126g ¥2,000(タイヨウ/アルファネット)

※掲載内容・商品情報は掲載当時のものです。

取材・文/須賀華子 構成/長南真理恵

Mart2020年8月号
私も家族も元気でHAPPY カラダの疑問に答えます「私、口臭あるかも」より

【この記事もおすすめ!】
【専門医がアドバイス】夏バテを長引かせないコツ 食事や入浴で予防と対策を!