【RESTAURANT】ひと皿の向こう側/中国菜 四川 雲蓉(ユンロン)

成都でもなかなかお目にかかれない
四川の伝統料理が味わえる小さな名店

 

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吉祥寺の小さな店に食通たちの熱い視線が注がれています。『中国菜 四川 雲蓉(ユンロン)』では、古き良き四川の伝統名菜を味わい、四川料理の奥深さを知ることができると。「雪花鶏淖(シュエ ホア ヂー ナオ)」も伝統名菜のひとつ。訳すと“地鶏のふわふわ炒め”となり“細かく叩いた鶏肉に清湯(チンタン)を合わせてふんわり仕上げた料理”ですが、極めてマニアックなひと皿なのです。清湯は金華ハムや干し貝柱、鴨、牛、豚、鶏など、ありとあらゆる旨味の素を用い、多くの工程を経て数日かけて完成する極上コンソメ。そんなスープを纏うにふさわしい、雑味のない清らかな鶏肉にするため、豚の皮の上に置いた鶏肉をひたすら叩いて筋を取り続けること3時間。口に運べばさまざまなうま味が次々と解き放たれて口の中に広がります。このひと皿にかけられた時間と労力たるや! 個人的にはそこに8年をプラスしたい。この料理に衝撃を受け、作る! と決心したシェフ・北村和人さんが成都の名店の門を叩き続けた年数。痺れます。

 【DATA】
中国菜 四川 雲蓉
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-1『青雲堂』右側のドア
☎0422-27-5988
営:11:3014:30L.O.14:0018:0022:00L.O.21:00
休:火曜、水曜

「雪花鷄淖(地鶏のふわふわ炒め)」¥3,500(税別)3日前までに要予約。
20181223OPEN
*新型コロナウイルス感染拡大防止対策の影響により、営業時間や定休日は変更する場合があります。

撮影/牧田健太郎 取材・文/齊藤素子 構成/松本朋子

「ひと皿」のさらに奥深い向こう側につづく……