「結婚ハラスメントをする父」心理カウンセラーがアラサーのお悩みを解決!|男ゴコロ解体新書

教えてくれるのはこの人
作家・心理カウンセラー 五百田達成さん

1973年生まれ。東京大学教養学部卒。角川書店、博報堂を経て独立。コミュニケーションやジェンダーをテーマに執筆・講演。最新刊『超雑談力』(ディスカヴァー21)が好評発売中。

今月のお悩み

父の発言にモヤモヤします。帰省すると「売れ残ったらどうする」「帰ってきて見合いをすればいい」と言われ、腹が立つし悲しくなります。結婚はしたいけれど、したいと思う人に出会えたらと思っているし、地元に帰る気もありません。古い田舎の考えで、心配しているからこそと思えればいいのですが…。聞き流すのが一番でしょうか。(33歳・交通)

解答

ハラスメント父とは一旦距離を置く

「お父さん」も、当たり前ですが男です。つまりは、無遠慮で、偉そうで、共感力が低い
昔の常識を振りかざして、ああしろこうしろと言ってくる。女性の生き方についてデリカシーのない発言を繰り返す。これでは、職場のセクハラ・パワハラおやじと同じです。
ですから、まずはお父さんのことを「話の通じないウザいおじさん」と割り切ることがなによりも大切です。
それができれば対策はおのずと見えてきます。職場のおじさんと違って故郷のおじさんとは、距離を置くことができます。なるべく帰省しない、帰省しても顔を合わせない、心ない発言をしてきたら黙って見つめ返し静かに席を立つ、など徹底的に冷たい態度をとり続けましょう。
「私には私の考えがあるの」と一生懸命説得してもムダです。なにしろ相手は自分が絶対正しいと信じ込んでる、頭の古いおじいさんなのですから。

そもそも、こういったトラブルは母娘の間で起きがち。ですがあなたはお父さんに対してモヤモヤする。ということは、もともと仲が悪くないのでしょう。だからこそ「心配してくれてるんだし」と気をつかってしまう、心のどこかに「ごめんね」という気持ちがあるから強く出られない…。
気持ちはよくわかります。が、セクハラはセクハラです。
ここは「お父さんの娘」ではなく、自立したオトナの女性として冷静に対処してください。「一緒にいたくない相手とは一旦距離を置く」という人づきあいの基本を、家族に対しても行うのは、冷たいことでもなんでもありません。むしろ愛する家族との関係を長持ちさせるための鉄則です。お父さんがこれまでかけてくれた愛情に報いるのは、別の機会にとっておきましょう。人生はまだまだ長いのですから。