辺見えみりさん「秋の服は自分の心地よさを大切にしたい」

私達に期せずして訪れたSTAY HOME期間。家族や仕事、自分らしいオシャレ……その時間の中で、走っていた時には見えなかった大切なものを改めて知って……。

そんな等身大の40代、田丸麻紀さん、辺見えみりさんのちょっとマインドチェンジした秋一番の着こなしを拝見!

今回は【辺見えみりさん】編です。


◯ 人にどう思われるかより、自身が心地いいことが大切――

好きなオシャレ、素敵な空間が毎日を豊かに

辺見えみりさん

不意に得た時間の中、STAY HOME期間に家の中を整えて、自分にとって必要なものとそうでないものが明確になりました。

ファッションや生活は、人にどう思われるかではなく、自分が心地よくいられるためのものと再確認

5年後、10年後、自分がどうありたいか……そんなふうに思い描く女性像は、若々しく格好つけずにいられる自分。そして、そこに立つのは、色褪せないワンピースを着ている私だったのです

〝黒〞が私のマイベーシックだけど、その中でも前とは選ぶ柄が変わってきたり、そういう変化も楽しんだりして。

また、STAY HOME期間はネイルにも行けなくなり10年ぶりの地爪になりました。それが今では爪に色があることに違和感があって地爪のまま過ごしています。

世間体や固定観念など、いつの間にかがんじがらめになっていたものから解放されて、暮らしも着こなしもありのままの自分が、とても心地いいんです。

★ 秋一番着たいのは、なりたい自分を思い描いて買った“女っぽい服”

娘に「ママきっと似合うよ!」と薦めらた、ゴールド柄のワンピース

「昔から好きなワンピースだけど、こんな時代だからこそ、夢見るようにワンピースを買いたくなりました。シックなカラーと素材感に、『秋に着たい』と、ネットで見つけて購入したカフタンワンピ。自分にとって居心地がいいもの、結局それが一番なんですね」

ワンピース(pelleq)シューズ・バッグ(ともにボッテガ・ヴェネタ)フープピアス(SOKO)ブレスレット(TIFFANY &Co.)〈すべて辺見さん私物〉

今はワンピースが着たい気分。黒ワンピもリラックスした優しいシルエットで

「リラックスしたシルエットの着心地のよいワンピースは、マイベーシックカラーの黒が落ち着きます。ありのままの自分を飾らずに魅せてくれるシンプルなワンピースは、匙加減のよい服」

ワンピース(OUTERSUNSET)黒サンダル(ネブローニ)フープピアス(SOKO)ブレスレット(TIFFANY & Co.)〈すべて辺見さん私物〉パイソンバッグ¥23,000(マルコ マージ/ウィム ガゼット 玉川髙島屋S・C店)

ドレープ感のある艶スカートでまろやかな女らしさに

「秋の初めは、艶感のある柔らかなスカートで気負いすぎない女っぽさを楽しみます。ドレープのあるデザインは、歩くたびに表情が変わり、いつものベーシックな黒ニットと合わせても〝地味〟に陥りません」

ニット(ebure)スカート・バッグ(ともにOUTERSUNSET) 黒サンダル(ネブローニ)シルバーネックレス(R.ALAGAN)シルバーバングル(spinelli kilcollin)〈すべて辺見さん私物〉

★ 20代から好き。 STAY HOME期間も救われた“オーバーオール”は私の永遠のアイテム

「家の中だから何でもいいや」って思うと楽しくなくなるから、自分がアガるものを着て過ごします。オーバーオールはレイヤード次第で雰囲気が変わる、常に自分らしくいられる特別なアイテムです。

肌の抜け感が女っぽいタンクとの重ね着

シックな秋カラーのオーバーオールは、ワンショルダーデザイン。ジャケットとのセットアップだから着回しが利きます。エイトンのタンクトップと重ね着して、ほんのりとした肌見せで女っぽく。

ジャケット・オーバーオール(ウーア)タンクトップ(エイトン)ゴールドネックレス(SAN MARE)ダブルリング(HOORSENBUHS)フープピアス(SOKO)〈すべて辺見さん私物〉サンダル¥28,000(ペレテルノ/ウィム ガゼット 玉川髙島屋S・C店)

タンクトップと重ね着した素肌の抜け感に、大ぶりのゴールドピアスを効かせて。ジャケットを羽織ればきちんと見えするので仕事着としても。

ブラウンのシアーシャツと合わせて旬度大に

ゆるっとシルエットのオーバーオールも、透け感のあるシャツを合わせれば、大人の女っぽさに。秋トレンドのブラウンとベージュの旬グラデに、足元はイエローでアクセントをON。

オーバーオール(フレームワーク)ブラウンのシアーシャツ(ビューティ&ユース)ゴールドネックレス(SAN MARE)フープピアス(SOKO)〈すべて辺見さん私物〉イエローパンプス¥48,000(ペリーコ/アマン)

ほんのりと透け感のあるブラウンシャツが、お家時間にも女っぽさとトレンド感をONしてくれます。

デニムじゃないネイビーで大人カジュアルに

一見カジュアル度の高い着こなしも、あえてデニムじゃない素材感が大人の余裕に。シンプルカジュアルは、伊達メガネやカラースニーカーでアクセントを。

オーバーオール(OUTERSUNSET)ヘンリーネックカットソー(ハナ バイ RHC/RHC ロンハーマン)メガネ(OG×OLIVER GOLDSMITH)〈すべて辺見さん私物〉スニーカー¥5,800(コンバースインフォメーションセンター)

白カットソーとのシンプルなコーデは、伊達メガネやシルバーアクセでエッジィなポイントをONして。

◯ 自分の好きなものをじっくり集めた家は……

今、自分にとって一番居心地のいい、素敵な空間です

辺見えみりさん

10代の頃からずっと仕事をしていたから、これまでは、スケジュールが埋まらないことを恥ずかしいことだと思っていました。

でも、このSTAY HOME期間中、とまどいながら家にいるうちに、忙しくないことを言い訳しなくてもいいし、家の中のことだけ考えればいい――、そんな状況がだんだんと楽しくなってきて。

それで、家をとびきり素敵な空間にしようと思うようになりました。

食器棚を整理して、そこに素敵なお皿を買い足して、お料理を作って。大切なお友達を呼んで、ゆったりとワインを飲む。ベランダで娘と二人、お茶をしたいと思い、そんな時間を楽しむティーポットを購入したりもしました。

今は、そんな時間が愛おしくて……。

最近は、一人掛けの椅子を買いました。40代になった自分が、一人時間をどう過ごすか、そう考えた時、この椅子で過ごす時間が、究極の贅沢に思えたんです。「今日は早く帰って、あの椅子で飲もう」そんなふうに考えるのが、今は楽しくてしょうがありません。

オシャレに興味を持ち始めた娘とお揃いの服でお家時間を

娘もファッションに興味を持つようになり、「大きくなったらママのお洋服に合わせた靴を作るの」そんな夢を語り合う娘とのティータイムは、何物にも替えがたい幸せな時間。自らがプロデュースするブランドOUTERSUNSETの親子お揃いで着られるホームウェアで。

カットソー・フェイクスエードスカート(ともにOUTERSUNSET)〈ともに辺見さん私物〉ゼブラパンプス¥54,000(ネブローニ/デミルクス ビームス 新宿)

撮影/東 京祐 モデル/辺見えみり ヘア/masato メーク/早坂香須子(W)スタイリング協力/乾 千恵 取材/石川 恵、北野法子 ※情報は2020年10月号掲載時のものです。

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