マディソンブルー中山まりこさん「メンズの時計や 左ハンドルの車。夫の提案は”未開拓”なことばかり」

 30代前半はマドンナのようなコスチューム感覚のパールやインディアンジュエリー、小さなものに惹かれるなど、ジュエリー選びに〝聞く耳を持っていなかった〟時期もあります(笑)。生粋のジュエリー好き。〝思えば〟くらいの感覚ですが、変化が訪れたのは5年ほど前から。パリのエルメスでカフブレスレットに出会ったとき、ジュエリーを目の前にやや興奮気味に「これどう? どう?」と夫に意見を求めました。夫はさらりと「いいんじゃない」と回答。太さを迷っていましたが、夫の勧めで2本とも購入。いつもさらっと〝いいんじゃない〟、たまに〝なくてもいいかもね〟、さりげないですが、後から「確かに」と納得する、この繰り返しです。
 あるとき「この時計見に行かない?」と夫から提案があったのが、カルティエのメンズの時計。メンズの時計は初でしたが、ストラップがぴたっとしすぎず、ほどよくルーズにつけられることもあり思いの外しっくり。49歳にして、「そろそろ左ハンドルの車に乗ってみたら?」とクラシックカーを勧められたり……。その都度スーッと静かなアシストパスのように、夫の提案はやってきます。
「どう思う?」と同志のような気分で意見を聞くこともあれば、提案に新しい感覚を得ることもある。自分から見る自分だけじゃなく、〝横から見た〟私。夫の客観的な視点を、私は信頼しているのだと思います。

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「コロナを機にステディジュエリーを一度全部脱ぎ捨てたら自由になれた」という中山さんのいまの選択は〝まっさらな白いシャツに似合うジュエリー〟。自身のブランドでも鎖骨にゆるやかに沿うパールネックレスを作ってしまったほど。3つの色石で悩んだジュエリーミタニのリングはご主人にも意見を求め、レモンクォーツに決定。「ドイツで施されたパーフェクトカットの石を使用。石の良し悪しを見極められる人が日本には少ないですが、これは信頼できる〝本当にいいもの〟」と中山さん。

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撮影/西原秀岳〈TENT〉(静物) 取材・文/塚田有紀子
デザイン/小林義郎 編集/澤辺麻衣子

 

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*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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