《連載》2020コロナ禍で私の肌を救ったコスメ13〈30年間 美容エディターのコラム〉

編集Iの「30年目のコスメ愛」第21回

新型コロナによる自粛、はずすことができないマスク、リモートワークなど、ストレスが多かった2020年。突然赤くなったり痒くなったりカサカサしたり、不安定な肌への対応が大変でした(涙)。 しかし、美容好きは転んでもただでは起きない。新しい日常の中で、これがあれば安心! というコスメを再認識できた年でもあるのです。肌荒れに効いた、リモート生活に役立った――実際に使ってよかった【リピートコスメ】の2020年まとめをお送りします。

クレンジング&洗顔こそ鍵

1:コーセー/インフィニティ プレステジアス クレンジング バーム 2:ドゥーエ(2e)/洗顔ムース

敏感肌にとって、クレンジング&洗顔は最初のスキンケアだと考えるべきもの。以前、肌診断で水分はあるが油分が足りない、と言われたことがある私は、落ちすぎる製品だとすぐに影響が出ます。油分は水分を抱え込んで肌の潤いを持続させるからです。 2020年に進化著しかったアイテムの一つ、クレンジングバーム。バームはほとんどがオイルでできているため、かつては毛穴をきれいにという目的が主で、ものによっては落としすぎるきらいもありましたが、新製品は必要な皮脂を残しつつ洗浄する役割とともに肌に美容成分を残すことも可能。インフィニティ プレステジアス クレンジング バーム(右)は、最初は硬いのですが肌に乗せるとトロンととけて、後肌はすっきりしながら乾燥せず、何より肌が安定してきました。ハリアップの効果もあるのが嬉しいオマケです。リピートして現在2個め。 ドゥーエ(2e)の洗顔ムース(左)は、ふわふわな泡が出てくるタイプ。摩擦による刺激を減らします。キー成分はうるおいサポート成分キシリトール。キシリトールと言うと歯磨き粉やガムを思い浮かべますが、内側からバリア機能を速く作る働きをしてくれるという知見があるんです。ドゥーエ(2e)は皮膚科で販売していましたが、今は買いやすくなり、私は「トモズ」で購入、2月からこれ以外は使っていないです。現在4本めです。

保湿の要・ローションは良いものを選びたい

3:アルビオン/フローラドリップ

血行促進、鎮静、抗炎症、抗菌と「発酵」がしてくれることはたくさんあります。進化した発酵技術によって、肌が化粧品に合わせるのではなく、化粧品が肌に合わせ多くの悩みに対応してくれることを実現した最先端の発酵化粧液。一度使ったら他には代えられないですね。とにかくつけていれば安心なので切らしません。現在4本めに突入。

この日焼け止めのおかげで日傘が不要に

4:ポーラ/B.A ライト セレクター

出合ったおかげで、近所の買い物やウォーキングには日傘なしで出かけることができます。肌に悪い近赤外線と紫外線を防ぎ、良い光「赤色光」を肌に取り入れるという発想がすごい。ファンデやマスクをつけていても室内でも、近赤外線と赤色光は肌の内部に届くそう。さらにB.Aのエイジングケアも叶うので、在宅勤務期間とても便利でした。現在2本めが終わろうとしています。

肌を鎮静させる美容液

5:ドゥ・ラ・メール/ザ・コンセントレート

コロナ自粛明けに急に忙しくなったら、肌に赤い小さい斑点が出て痒みが出てきました。これが私にとっての肌ゆらぎの始まり、このままにしておくと悪化するパターンです。先に「ザ・アイ コンセントレート」を使って効果があったので、肌全体にもきっといい、と思いました。テクスチャーがすごく好きなんです。肌に柔らかい膜が張ったようにバリアしてくれて。3倍「濃縮ミラクル ブロス™」が、炎症を起こしかけていた私の肌を救ってくれました。写真左は30mlですが、その後50ml(右)サイズを買い、一昨日また50mlを購入。

リモートワークの目の酷使に必須なアイケア

6:ドゥ・ラ・メール/ザ・アイ コンセントレート

オンラインでの仕事が多く、目の酷使から目袋の下にシワというより溝のような落ち込み線が出てしまいました。クマも酷かった。そこで一番効きそうだと思ったこのアイクリームをつけたら、改善のスピード感がすごい! 私が今までアイケアが続けられなかったのは、結果が出るのに時間がかかるからだったんだな、と認識。このクリームには、ミラクル ブロス™は通常のもの、カプセル状のもの、3倍濃縮されたものの3種が配合。現在、2個めが終了間近。

いざという時に持っていたいプレ美容液&スペシャルクリーム

7:クレ・ド・ポー ボーテ/ル・セラム 8:クレ・ド・ポー ボーテ/ラ・クレーム

2013年の初代から使っているル・セラム、使った本数、数知れず……。写真右は今使っている3代目(2019年8月にリニューアル)。外的・内的ストレスと加齢による細胞エネルギーの低下に対応するから、まさに現在の生活にぴったり。次に使うアイテムをより効かせられる理由が、新たに表皮細胞を生み出して肌を覚醒させる、というスゴさ。 ラ・クレーム(左)は2020年2月に8代目になりました。高価なのでここぞ! という時に使っていましたが、今年は使う機会が多かったです。夜の肌のメカニズムに基づき、26にもなる有用成分が全方位的に働きかける、日本を代表するクリーム。従来はゴールドのパッケージで2個使い切り、写真のブルーのラ・クレームは2020年10月21日に出たホリディ限定ボトル。発売前にデパートで予約しました。 この二つを使った翌朝の肌は、驚くほどメイクのりがいい。ほんとスゴイと思います。

リモートワークはこのベースメイクで

9:カバーマーク/スキンブライト クリーム CC 10:クリスチャン・ディオール/ディオールスキン フォーエヴァー スキン コレクト コンシーラー

カバーマークのCCクリーム(右)は、色つき下地も含め、在宅勤務でいちばん使ったファンデ未満の製品です。若かった頃の肌色を再現するスキンカラー理論を採用しているためパソコンを通した自分の顔も明るく見えました。高麗人参、レイシなどの美容成分のおかげで朝から夕方まで負担なく使えるし、カバーマークならではのカバー力でこのまま外出も可能。01番を現在2本め使用中。 顔全体OKで注目を集め、大活躍したディオールのコンシーラー(左)。86%がスキンケア成分で、長時間にわたって乾燥を防ぐのでコンシーラーにありがちなひきつり感もないし、落とした後の肌の疲労感もありません。ほんのちょっと薄く乗せるだけで肌のキメを整え毛穴は目立たず、色ムラもカバー。私はCCクリームの後に、気になるところを広範囲にN2番でカバーしていました。伸びがよく少しでカバーできるのでまだ1本使い切っていないのです。かなりお得。

消毒負けした手を治してくれたレスキュークリーム

11:勇心酒造/アトピスマイル®クリーム

1日に何度も消毒するので、手がガサガサになり赤い斑点も出てきてしまいました。以前、日光アレルギーで腕~手と脚に赤い発疹が出たときに1週間ほどで改善したクリームの再登板。日本で唯一の「皮膚水分保持能を改善する」効能効果を医薬部外品として承認された「ライスパワーNo.11」のおかげで、ほどなく斑点は消えました。その後、首に同じ症状が出たとき(夏によく出るんです)も、これで解決。私のお守りクリームです。現在2本めに。

マスクの下に毎日つけていた色つきバームリップ

12:クレ・ド・ポー ボーテ/マニフィカトゥールレーブルn

マスクはすでに日常生活の一部になりました。その下の唇になにもつけないのは、大人としてちょっと……ですよね。医薬部外品である「マニフィカトゥールレーブルn」には甘草由来の抗炎症有効成分や複数の植物オイルとシアバターが配合されているため、マスクの下で火照って乾く唇をケア。3色全部買ったのですが、この写真の「2 レッド」は色もちゃんとつくのでマスクをはずした時にもOK。もちろん下地にも使えます。まだ1本目を使用中。

ポーチに入っているだけで気分をあげてくれたリップ

13:エルメス/ルージュ・エルメス ルージュ ア レーブル

今年、一番買って嬉しかったのは、このリップです。上が「ルージュ ア レーヴル マット, 64 ルージュ・カザック」、下が「ルージュ ア レーヴル マット, リミテッド・エディション, 54 ローズ・ニュイ」。定番のケースは上のブラック×ゴールドで、下のピンク×グリーンは季節限定。購入してからはマスクの下にもつけていましたが、そんなにマスクにつかないんですよね(特にマットタイプ)。ポーチの中に入っているのを見ては、ときめいてました。リップとしてもとても優秀で乾かず長持ち、発色も良いのです。「64 ルージュ・カザック マット」は韓国ドラマ『サイコだけど大丈夫』のコ・ムニョンが1話でつけていた色です。

さらにレフィルも販売されて「ルージュ ア レーヴル サティネ, 50 ローズ・ザンゾラン」を追加購入。既存のケースに入れられるので、とってもサステナブル。

旅行も行かず、洋服もそう買わず、見たかったさまざまな公演も中止になったりして、2020年に一番お金を使ったのはコスメでした。切実に必要だったし、きちんと朝晩ケアすることで油断するとだらけてしまいそうな生活のリズムを作っていたんですね。 2021年は「楽しみとしてのコスメ」も、ふんだんに使えるようになることを願っています。 ※撮影された製品は、すべて私物です。

〈Information〉

コーセー(インフィニティ) https://www.kose.co.jp/infinity/

ドゥーエ(2e) http://2e.shiseido.co.jp/products/

アルビオン https://www.albion.co.jp/

ポーラ https://net.pola.co.jp/ec/cmShopTopPage1.html

ドゥ・ラ・メール https://m.delamer.jp/

クレ・ド・ポー ボーテ https://www.cledepeau-beaute.com/jp/guide.html

カバーマーク https://www.covermark.co.jp/shop/

クリスチャン・ディオール(コンシーラー)https://www.dior.com/ja_jp/products/beauty-Y0123000

勇心酒造 ライスパワーショップ https://www.ricepowershop.jp/

エルメス(ルージュ・エルメス) https://www.hermes.com/jp/ja/category/make-up/lips/

 

編集I/ビューティ編集歴29年。愛ある視線で厳しく化粧品を選ぶ。アジアエンタメ、「NODA MAP」、「大人計画」関連好き(12/28発売のSTORY 2021年2月号「K-カルチャー」ページに参加しました)。美ST本誌で連載「新・名品コスメの殿堂」が2020年1月号から再開。 ところで、昨日12月26日に行われた「全日本フィギュアスケート選手権2020」での羽生結弦選手のフリーの演技をご覧になりましたか? あまりにも素晴らしくて「スゴイものを見てしまった!」と感動の余韻に浸っています。今シーズン初戦で、新プログラムで、コーチ不在で、コロナで練習も思う存分できなかったでしょうに、なんてすごい人なんだ羽生選手。暗いニュースの多かった今年の締めくくりに、ものすごく素敵な贈り物をもらった気分です。同じ時代に生きていて幸せ。ありがとうございました。

美ST