【医師監修】実は冬がかかりやすい!つらーい「膀胱炎」の治し方&予防法って?

おしっこをするとき、痛くて、尿が残っている感じがして、何回もトイレに行きたくて…。
それが膀胱炎です!
不快感と焦燥感がハンパない膀胱炎は、予防と早めの治療が必須。
JJ突撃記者のしもにゃんが泌尿器科医の伊藤先生に、正しい対処法を取材してきました!

JJ突撃記者 しもにゃん

都内私大3年生。
新しいこと好きが高じて、忙しくて猫の手も借りたいJJ編集部にスカウトされ突撃記者に。
カラダの知識は、保険の授業か、友達の噂話がもっぱらの情報入手先(が、関心はMAX!)。
大学2年生から付き合っている彼もいる。
目標は、同級生に差をつける大人のイケてる女性!
1人称はミー。

今回の専門家は?

泌尿器科医 伊藤友梨香先生

北海道札幌市出身。
都内の大学病院で初期研修を行う。
現在は同病院の泌尿器科医局に属し、神奈川県内の市中病院に勤務。
女性特有の泌尿器科医系のお悩みも女性医師なら相談しやすい。
女医+(じょいぷらす)所属。

真実3

泌尿器科で抗生物質を処方してもらうのが治療の最善策

しもにゃん
膀胱炎になってしまったら病院に行くのが間違いないのだろうけど、自力で対応もできるのかにゃ?ミーの友達は少し時間が経ったら落ち着くことが多いからって、病院に行かないこともあるらしいにゃ。

伊藤先生
膀胱炎を確実に治すために病院は必須です。水分をよくとっておしっこすることで一時的に症状が落ち着くこともあると思いますが、確実に治っているわけではないので繰り返し悩むことに繋がったりするんですよ。

しもにゃん
薬局で膀胱炎の市販薬を見たことがあるけれど、それじゃダメかにゃ?

伊藤先生
膀胱炎用の市販薬は利尿作用を促して膀胱炎の炎症を一時的に抑えるものがほとんどなんです。初期段階であれば対応できるかもしれないのですが、抗生物質が入っていないので膀胱炎に対して間接的なアプローチしかできないのが現実なんですよ。

しもにゃん
にゃるほど。病院に行くとしたら泌尿器科に行くのがいいのかにゃ?

伊藤先生
内科、婦人科でも診察はできますが、泌尿器科ならより詳しく膀胱炎を調べられます。尿検査から膀胱炎になった原因や、白血球の有無など精密に調べられるので安心です。
詳しい結果が出るまでに2週間ほどかかりますが、薬はその日に処方されるので、基本的に1〜2日で不快な症状は治ります。

しもにゃん
膀胱炎は抗生物質の入った薬を飲むだけで治るのかにゃ?

伊藤先生
そうですね、薬での対応になります。泌尿器科はじめ内科、婦人科で抗生物質を出してもらえますよ。2日くらい飲んで症状がなくなると、次になったとき用のお守り代わりで薬を残している人もいますが、もらった抗生物質は飲み切るのが基本です。
特別に強い薬を処方しているわけではないので、しっかり殺菌するためにも全部飲んでくださいね!

しもにゃん
どんな病気でも必ずもらった薬は飲み切るのが大事なんだにゃ。ちなみに膀胱炎は放っておいたら何か他の病気になるのかにゃ?

伊藤先生
膀胱炎が重症化すると腎盂腎炎(じんうじんえん)になる可能性が高まります。
菌が膀胱からさらに腎臓まで達して39度前後の高熱が23日続きます
膀胱炎のうちは熱が出ないので、熱が出始めたら腎盂腎炎を疑ってみてください。
腎盂腎炎の場合は薬だけで対応ができず、通院しながら治療か、入院になるので早めに医師の診察を受けることが大事です。

真実4

生活習慣を見直せば膀胱炎はクセにはならない

しもにゃん
そもそも膀胱炎にならないためには、普段どんなことに気をつけたらいいにゃ?トイレに定期的に行けばいいにゃ?

伊藤先生
そうですね。水分をたくさん取って1日に1,500〜2,000mlの尿を出すことが大事です。

しもにゃん
1,500〜2,000ml…!! すごい量に思えるけれど、そんなに水分を取らなきゃいけないのかにゃ?

伊藤先生
循環させるには同じ分だけ水分も取ることが大切です。ただ飲み物だけじゃなく、ご飯にも水分は入っているので意外と難しくないはず。気づいたら意外と水分を出していたという感覚です。

しもにゃん
そっかー、それなら大丈夫そうだにゃ。

伊藤先生
それからトイレも1日5〜7回を目安に行ってほしいです。尿が溜まり続けると、菌が増殖しやすい環境になってしまうので。
また十分な睡眠、食事、運動をして健康的な生活を心がけることがポイント。免疫機能が下がっている時に起こりやすいので、栄養が足りていなかったり、疲れが溜まってと発症しやすくなります。

しもにゃん
免疫力を高めることを意識して過ごすとよいんだにゃ。

伊藤先生
そうですね。秋冬は体が冷えると、血流が下がって免疫力が下がってしまうこともあるので要注意。特にお尻周りが冷えると、膀胱炎に繋がる可能性もあるので、普段からカイロを使ったり、毛糸のパンツを履いたりして温めることを意識しましょう。

しもにゃん
ここまでをまとめると、膀胱炎にならないためには「デリケートゾーンを清潔にする」「健康的な生活を送る」「水分をよく取って尿を出す」「体を冷やさないの4つがキーワードになるのかにゃ?

伊藤先生
そうですね、しもにゃん完璧!

しもにゃん
膀胱炎のこと全然知らなかったけど、身近ながらも恐ろしい病気なことがよく分かったにゃ。ミーも気をつけないと!

伊藤先生
あとは泌尿器科関連の病気でいうと女性で出産後の尿漏れに悩み人がいるのも確か。JJ世代には少し先の話かもしれませんが、骨盤底筋を鍛えておくと、将来の膀胱脱や子宮脱といった臓器が、尿道や膣から出てしまう病気の予防にも繋がります。
膣トレやスクワットなどのエクササイズがおすすめです!

しもにゃん
膣トレ、今度取材しますにゃ!

伊藤先生
それはいいですね!膀胱炎から、将来の話までなってしまったけれど、予防が大切。健康的な生活を送って、普段から免疫力アップを心がけてね!

Special Thanks_
Photography_Kozue Okada(Interview)
Illustration_Takuji Kuribayashi
Text_Yuri Tokoro 
Design_Fuka Okamura<Ma-hGra>
Composition_Sonoko Kuraishi