「赤ちゃんはどうやって生まれるの?」にどこまで答える?【性教育】
こんばんは、とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事・のじまなみです。
ある日突然子どもたちから尋ねられる、ドッキリひんやりな質問&行動の数々……。
「性」を含むと、なぜだか途端に戸惑ってしまう。そんなママは少なくありません。ですが、こんなときこそ性教育を始めるチャンスです!
今回はママたちの相談例から、とっさの質問にも堂々と対応できるよう、のじま流の回答をお届けしたいと思います!
Q.「赤ちゃんはどうやって生まれるの?」にどこまで答えたら?
6歳の娘。保育園でお友だちにきょうだいができたようで、『赤ちゃんってお腹の中からどうやって生まれるの?』と無邪気な顔で聞いてきました。答えてあげたいのですが、どのあたりまで答えるべきでしょうか?また、外で言いふらしたりしませんか?
A.わかりやすい言葉で、“水着ゾーン”のお約束も。
子どもたちは、命に関すること、そして赤ちゃんが大好きです。けっして性的欲求でこの手の質問をしてくるわけではありません。自分以外に興味を持ち始めた証拠であり、性教育適齢期に入ってきた証拠です。答えるときに気を付けるポイントは2つ。
1つ目は、逃げたり怒ったりしないこと。できる限りわかりやすい言葉でママたちの感想も一緒に伝えてあげてください。
『女の子にはね、男の子と違って性器に3つの穴があるんだよ。おしっこの穴、うんちの穴、そして赤ちゃんを産む『幸せの穴』。それを膣っていうのよ。赤ちゃんが苦しいなと思ったりするときや、お母さんが苦しいときはお腹を切って生まれてくることもあるんだよ。どの生まれ方も子どもが生まれるってすごいことで、そして最高にうれしい奇跡なんだよ!』
こんなふうに伝えると、子どもたちはママが自分が生まれたことを喜んでくれている!と感じて自己肯定感も上がっていきます。
また、2つ目のポイントは「水着ゾーン」。
以前、子どもを性犯罪から守る方法のひとつとしてお話ししましたが、「水着ゾーン」とは「口・胸・性器・おしり」の4つを指します。そして、「水着ゾーンは人に見せても触らせてもいけない、自分だけの大切な場所」ということを繰り返し子どもたちに伝えていきましょう。
外で言いふらさないように「この話は水着ゾーンの話だから、もしかしたら外で聞くと嫌な気持ちになる人もいるんだ。だからお家の中だけで話そうね」と約束をしておきましょう。
大事なのは拒絶せず、怒らず、素直に!そして水着ゾーンのお約束を!ということです。
家庭でタブー視してしまうと、子どもたちは質問をする先がありません。コミュニケーションの一環として、ぜひご家庭で性教育を始めてみてくださいね♪
撮影/清藤直樹 VERY2020年5月号より
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◉のじまなみさん
性教育アドバイザー。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師としてのキャリアを経て、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】」を設立。夫と3人の娘の5人家族。著書『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)『男子は、みんな宇宙人! 世界一わかりやすい男の子の性教育』(日本能率協会マネジメントセンター)がヒット中。
『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』のじまなみ/著 おぐらなおみ/イラスト(辰巳出版)¥1,400