「免疫力」の敵!ストレスを下げる6つの習慣

新型コロナウイルスの流行により、一気にパワーワードに躍り出た「免疫力」という言葉。でも、具体的に免疫力って一体何なのか、いまひとつわかっていない人も多いのでは?免疫力を下げないためにやるべきことを専門家のみなさんに教えてもらいました。

ストレスも実は免疫と密接な関係にあります

ストレスは自律神経の乱れや体の冷えにもつながり、免疫力にも大きな影響を与えます。自律神経を整え、体を温め、巡りのよい体を作ることがストレスに強くなる秘訣です。

ストレスを「なくす」のは不可能、上手にリリースする方法を考える

生活していくうえでストレスを完全になくすことはできないからこそ、うまく付き合っていくことが大切。日常で簡単にできることから、上手にストレスリリースをする方法を取り入れて。

ストレスをリリースするための方法⑥

    生活していくうえでストレスを完

    ❶何かに没頭する時間を作る
    よく「マインドフルネスな状態」と言いますが、ストレスから一旦離れて何かに没頭できる時間を意識して作ることが大事です。瞑想、ランニング、ガーデニング、ヨガなど自分に合った方法でOK。一度ストレスから距離を置くことで、ストレスの原因を違う角度から捉え直すこともできます

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    ❷運動をする
    運動をしない女性は体力がない→疲れやすい→メンタルにもダメージを受けやすいという悪循環に陥りがち。運動を習慣にして体力がつけば疲れにくくなり、メンタルも強くなります。さらに、運動すると分泌される微量の男性ホルモンは気持ちを前向きにしてくれます。家の中でスクワットを30回でもよいので始めてみて。

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    ❸日光を浴びる
    日光を浴びるとハッピーホルモンと言われるセロトニンが分泌され、さらに免疫細胞を活性化するビタミンDが体内で作られます。日光浴の目安は15分程度。カーテンを開けたり、ベランダに出るだけでもいいので日光を体に取り込むことを意識しましょう。ビタミンDはきのこ類や、きくらげ、青魚、鮭などからも摂取できます。

    生活していくうえでストレスを完

    ❹体を温める
    女性の約80%が冷え性。体温を上げると体内の酵素の働きが活発になり、免疫に関わる白血球や腸などすべての働きがよくなるので温活は大切です。冷えの根本的解決の鍵となるのが筋肉。運動で筋肉を使い、内側から熱をつくることで体が温まります。特に30歳前後のクラッシィ世代は筋肉量が落ちてくる年代なので、筋肉の維持を心がけて。そして毎日の入浴はシャワーでなくお風呂。体を温めるだけでなく、蒸気で粘膜の保湿もできます。飲み物は紅茶やルイボスティーなどの発酵したお茶に、しょうがやシナモンを加えて。免疫細胞が集まる腸や内臓を温めてくれる腹巻きもぜひ取り入れて。

    生活していくうえでストレスを完

    ❺気を動かす
    漢方では健康のために「気」「血」「水」がバランスよく循環することが大切と言われます。「うつ」は気が巡っていない「気滞」の状態と言われ、「血」を巡らせれば「気」も巡るので、運動をしたり、お風呂に入り血流を促進するのがおすすめ。しょうが、しそ、シナモンなど香りのある食材も「気材」と呼ばれ、停滞した気を動かしてくれます。

    生活していくうえでストレスを完

    ❻笑う・人と話す
    笑うとがん細胞やウイルス感染細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞が増えることがわかっており、さらに肺や横隔膜を動かすので体も温まります。今は在宅時間が多く人との関わりが減りがちなので、意識して人と話すこともストレスリリースには大切。リアルに会えなくても電話やビデオチャットで人と話すことで気分転換ができ、心も軽くなるはず。

石原先生ご自身のストレス解消法を伺いました

日々の育児や仕事に追われ、ストレスで爆発しそうだった時に始めたランニング。心と体の健康のため、ほぼ毎日5キロのランニングを続けていますが、精神面ではランニングに救われています。疲れている日は走る前に気が重くなる時もありますが、走り終わると「気」が巡るので気持ちもスッキリ。だから、疲れていても、その後回復するとわかっているから走り続けられます。筋肉を使っているおかげと、24時間365日腹巻きをしているので体温も高く、平熱は37.0℃。夜もよく眠れて、生理痛や便秘、肩こりとも無縁です。

教えてくれたのは

医師・イシハラクリニック副院長

医師・イシハラクリニック副院長 石原新菜さん
父、石原結實氏のクリニックにて主に漢方医学、自然療法、食事療法を用いた種々の病気の治療にあたる。わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。 https://www.ninaishihara.com/

イラスト/二階堂ちはる デザイン/大塚將生(marron’s inc.) 取材/加藤みれい