【HERS à table】料理家・真藤舞衣子の「美味しい」を選ぶ目⑨仁井田本家 料理酒 旬味(しゅんみ)
料理家・真藤舞衣子さんが、日々の生活で見つけた、
料理をより楽しく! おいしい!ものにする“食材”を紹介する連載。
食材とそれを使って作るひと皿を真藤さん目線で伝えていきます。
Vol.9
「仁井田本家 料理酒 旬味(しゅんみ)」
料理にお酒は欠かせません。
真藤家では祖母も母もお酒が飲めないのに、料理酒だけは水代わりにたっぷりと使っていたので、普段はお鍋や煮込みなどに、お酒をドボドボと入れていますが、レシピを考える際は、皆さんが作りやすいような分量に調整しています(笑)。
そして使うお酒は、必ず純米酒と決めています。
祖母も母も飲めないいっぽうで、私はお酒が大好き。
「にいだしぜんしゅ」が好きで以前からよく呑んでいるのですが、
その仁井田本家で作られた料理酒を今回はご紹介します。
仁井田本家は、福島県郡山市田村町に佇む、創業310年の歴史を誇る由緒ある酒蔵。仕込み米は、50年も前から無化学肥料。・
そうしてできた自然米100%で純米酒造りをしている蔵元さんなのです。
醸造されたお酒はとっても優しい味わいで、食中酒として日常を豊かにしてくれます。
そしてこの「料理酒 旬味」も、もちろん自然米だけで仕込んだ純米100%の料理酒です。
はじめて買ったとき、「飲めるかな?」と思って味見をしたら、驚くほど旨味がギュッと凝縮されていて。燗酒に良さそうと思ってしまったほどです。
この旨味は醸造発酵によって生み出される天然アミノ酸。これによって、素材のもち味をひき出してくれるのです。
ご飯1合に対して小さじ1程度入れると風味よく冷めても美味しく炊き上がります。
冷凍しておいた魚の切り身などに、さっと刷毛で塗ってから焼くとふっくり美味しく焼き上がりますよ。
そのほか和食全般はもちろん、つくねや揚げ物の衣などにも入れて重宝しています。
料理酒は数多ありますが、こうして造り手とどんなお米が使われているかがわかる安心安全で、しかも美味しいものを選ぶと自然と料理が一段と美味しくなるのではないでしょうか?
普段から料理が美味しくなるにはどうしたら良いの?と聞かれますが、まず、こういった調味料から変えていくと断然変わると思います。
【DATA】
しゅんみ ¥1,320(720㎖)
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【PROFILE】
真藤舞衣子
カフェ「my-an」(山梨市)オーナー。料理教室主宰、レシピ開発ほかYBS山梨放送「てててTV」はじめTV、ラジオ出演も。著書に『からだが整う 発酵おつまみ』(立東舎)ほか多数。
Instagram:@maikodeluxe