アナウンサー・大下容子さん 40代のトンネルを抜けた「姉御メンター」たちの金言Vol.3
★ 目立つタイプではないからこそ、目の前の与えられた使命にとにかく真摯に向き合ってきただけ
週6日「生放送」という生活が30代前半から40代後半まで16年続きました。とにかく目の前のことを丁寧に真摯に、最善を尽くそうと仕事をしていたら今になったという感じです。
そんな私も40代になった頃、同じ番組が長くなり、後輩も増え、次の道を模索した方がよいのではと考えたことがありました。
日々充実していたけれど、自分が進歩していないのではという焦りもあり海外支局への希望を出し続けていたんです。
結局リーマンショックでなくなってしまったのですが、当時もやもやしていた時期でした。
そんな時、ある尊敬する同業の先輩女性と話す機会に恵まれ、今の思いを吐露したところ「あなたの今の仕事は続ける価値があると私は思うよ」と。
その一言で地味だけれどコツコツ続けてきたことを認めてあげてもいいのかな、長期的な視点もなく今しか見ずにやってきたけれどその積み重ねは意味があるんだと思うことができた。
キャリアを築くのにもう40代だし……、なんてためらうことはない。悩みを誰かに話すことで自分の本当の気持ちが見えてくるかもしれません。
家事、育児、仕事……自分が今まで積み上げてきたことをまず褒めてあげてください。
自分とは一生の付き合い。自分が「快」を感じそうなことを臆することなくやってみて、より豊かで素敵な人生にしていただきたいです。
<大下さんをつくる毎日のルーティン>
4:30 起床
5:30 出社
メイクを半分済ませ、当日扱うニュースを
中心に一般紙、スポーツ紙複数紙に目を通す
ゲスト、コメンテーターに何を訊いていくか
考えるなどオンエア準備
8:30
番組打ち合わせ
9:30
ヘアセット、メイクを仕上げる、衣装に着替える
10:25~13:00
本番(午前は一部地域を除く)
14:00
アナウンス部で諸々のデスクワークなどをこなす
15:00
スポーツクラブなど体力づくり
取材/立花あゆ ※情報は2021年4月号掲載時のものです。