アラフォーならではの髪の悩み……。ツヤがなくなってきたり白髪が増えたりと、髪は見た目の印象を左右するのでとっても気になります。でも、諦めるなんてもったいない！ ここでは健康な髪を育てる頭皮マッサージについて、美巡家・ヘアケアリストの余慶尚美さんにお聞きしました。
健康な体から健康な髪が育つ！
「髪は、4〜6年のサイクルで『成長期』や成長が止まる『退行期』などを繰り返しています。成長期が長いほど髪は長く太く成長しますが、女性ホルモンの影響でその期間が短くなってくるのが35歳以上。成長期に健康な髪を育てることがますます重要に。東洋医学では髪は『血余』と呼ばれ、体中を巡った血の余りが最後に髪になるという考え方。全身を巡る『血』を元気にし、髪が生えてくる頭皮を整えることが髪の元気に直結します。簡単なストレッチや食事を見直すことは髪につながっています」
（余慶さん）
頭皮環境を整えることが美髪の条件！
「頭皮にはり巡らされた毛細血管から、毛根の付け根に栄養が運ばれることで、髪は成長していきます。髪が生える土壌である頭皮が不健康な状態であれば、健康的な髪が育つのは難しい！ ここでは手軽にできるマッサージをご紹介。日々の忙しさで凝り固まった頭皮をマッサージして血流を改善し、髪が育ちやすい環境を整えましょう」（余慶さん）
【1】耳引っ張り
いつでもどこでも簡単にできるのに効果テキメン！ 頭皮の血流を促進します。
①耳たぶをゆっくり引っ張る：人差し指と親指で耳たぶをつまみ、自然と指が離れていくようなイメージで引っ張って。
②次は耳の中央に移動：同様に、耳の真ん中をつまみます。真横に引っ張り、じんわりと温かさを感じましょう。
③耳の上に移動して終わり：最後は耳の上をつまみ、斜め上に向かって引っ張ります。各5回を目安に繰り返します。
【2】頭皮のつかみ上げ
シャンプーやトリートメント時におすすめのマッサージ。凝った頭皮のコリをほぐします。
①まずは片手でスタート：おでこの生え際から頭頂部のツボ「百会」に向かって、指で頭皮をつかみながら移動。
②両手を使って全体を揉んで：指の腹を使って、側頭部を揉みほぐします。親指を支点に下から上に指を動かして。
③ポイントは親指にあり！：首の後ろにある硬い骨の部分に親指をグッと当て、他の4本の指でつかみ上げていきます。
【3】リンパ流し
耳の周りにはリンパがたくさん。たまった老廃物をしっかり流しましょう。
①耳の前をほぐして：人差し指と中指を耳の前に当て、下に滑らせます。首から鎖骨に向けてリンパを流して。
②耳の後ろも同様に：指にしっかりと力を入れ、耳の後ろから首、鎖骨にかけて老廃物を流すようにします。
＼私が試しました！／
石阪理恵さん（42歳）東京都町田市在住
「頭皮や上半身がじんわりと温まり、心なしか目がクリアになった気が！ 頭皮だけではなく、肌にもよさそう」
【教えてくれたのは…】
美巡家・ヘアケアリスト 余慶尚美（よけいなおみ）さん
心と体の両方をケアする「巡り」に着目し、漢方美容や薬膳などを取り入れた美髪メソッド「髪トレ」を考案。自身がプロデュースするブランド「YAETSUBAKI mamuin」も人気です。https://yaetsubaki-mamuin.com/
Mart2021年6月号
外から、中から…効く方法を総ざらい まだまだ間に合う! アラフォーの「髪活」より
撮影／山下忠之 ライター／澁谷真里 ヘア・メーク／田宮裕子 編集／高田愛子 WEB構成／富田夏子