30歳を迎えて。中村蒼さんが目指す“大人の男”とは?
今年3月に30歳を迎えた中村 蒼さん。デビューして15年、俳優としてのキャリアを順調に積み上げ、節目の年を迎えた中村さんに、今の心境や理想の大人像、見据える未来について聞きました。
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年齢を重ねるにつれ、プレッシャーを感じることも…
今年で芸歴15年、30歳という節目を迎えた中村さん。デビューしてから今までを振り返っての思いを教えてください。
振り返ればあっという間で、「15年もこの世界にいたんだ」というのが率直な感想です。それだけ長くこの仕事を続けていられるのはうれしいことではありますが、この先もまた15年、この仕事を続けられるようにがんばらないと……という気持ちの方が強いです。周りから「30歳ってどう?」と聞かれることもよくあって、過去を振り返ったり、将来を考える機会が増えたのですが、どちらかというとポジティブに考えられない自分がいるんですよね。色々とこう……不安な要素が多いです。職業的に、年齢を重ねれば重ねるほど個性を求められる気がして、「自分には何があるんだろう」って考えたり。ただこの15年間、想像をしていなかった方とのお仕事や作品に恵まれたので、この先も素敵な出会いが待っているのかなと思うと、もちろん楽しみでもあるんですけどね。
相手を認めることで自分も成長できる
CLASSY.世代の中には、後輩が増え始め、関係構築に悩んだり、焦りを感じる人も多くいます。入れ替わりの激しい芸能界に身を置く中村さんは、後輩とどんな風に向き合っていますか?
業界の中に勢いのある後輩がたくさんいて、あっという間にステップアップしていく感じなので、年齢やキャリアに関係なく相手のことをリスペクトするようにしています。自分と誰かを比べて卑下したり羨ましがったりせずに、相手を認めることも大切だと思います。才能があったり、努力をしたりしているから結果が出ているんだろうなって。僕自身、そんな風に周囲と向き合えるようになったのはここ数年ですが、周りを認めて人の喜びも自分のことのように感じられたら幸せですよね。
CLASSY.世代は、まさに中村さんと同世代です。どんなアラサー女子が素敵に映りますか?
その時の自分を楽しんでいる人は素敵に見えます。先のことに悶々と悩んでいるより、目の前のことにポジティブに向き合っている姿のほうが魅力的ですよね。僕たちが仕事をしている世界って特殊で、気が合わない人がいれば話さなくても済むし、上司という存在もないし、そんなにストレスのない職業だと思うんです。だから、社会性を持って、上司や後輩ときちんと関係を構築しながら、企業や組織で働いている方はかっこいいし、とても尊敬しています。僕なんてコピーひとつ、まともに取れないと思うので(笑)。
自分を飾らず、いつまでも等身大でいたい
中村さんにとって、30歳の自分はオトナですか? それともコドモですか?
自分で「大人になったな」とは思わないです。結局、今の自分って子どもの頃からの性格と地続きだし、大人だなと感じるのは味覚が変わったことくらい。でも将来のことや、自分じゃない誰かの未来について考えることは増えましたね。家族を持ったことが大きいと思いますが、子育てのこととか、家のこととか。周りに相談できる人があまりいないし、東京は選択肢が多いぶん、色々と迷います。そういう意味では強制的に大人な考えをしなきゃいけないライフステージには来ていますね。子どもができて、そのなかで自分も成長させてもらっている感じです。
ここから40代、50代と、どんな大人になっていきたいですか?
自分のダメな部分を受け入れられるような、飾らない人になりたいです。僕が思うカッコいい大人たちって、ちゃんと自分で自分のことを理解して、ダメな部分も認められる人。大人になればなるほど、いろんなものを付け加えて大きく見せがちですが、むしろ歳を重ねるごとに削ぎ落として、背伸びせず等身大でいられるような大人に成長していきたいです。
日本テレビ『ネメシス』(毎週日曜22:30〜)
広瀬すずさん演じる天才助手と、櫻井翔さん演じるポンコツ探偵が繰り広げるミステリーエンターテインメント。中村さんは、伝説の刑事に憧れる四万十勇次(通称:ユージ)を好演中。
www.ntv.co.jp/nemesis/Tシャツ¥13,200パンツ¥30,800(ともにWARDER/https://warder.jp)小指リング(上)¥133,100(下)¥286,000ブレスレット¥484,000/すべてTIFFANY&CO.(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク tel.0120-488-712)その他/スタイリスト私物
撮影/永峰拓也 スタイリング/荒木大輔 ヘアメーク/NORI 取材/坂本結香 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)