メンタルコンサルタントが教える「朝の不調解消法」とは

工夫次第で、「朝の立ち上がりの悪さ」は解消できます!

なんとなく気分がローで心が晴れない……。誰でもやってくる気怠く、調子の悪い朝。でもその不調の原因に向き合い、心の準備や気持ちを切り替えておくことで巻き返せるんです!

ワンピース¥36,300(サクラ/インターリブ)


◯ モヤモヤの原因も幸せを感じる瞬間も、〝なぜなのか〟理由を考えて行動に移すのが大切です

メンタルトレーニングコンサルタント 荒木香織先生

園田学園女子大学教授。順天堂大学スポーツ健康科学部 客員教授。2012~2015年、ラグビー日本
代表のメンタルコーチを務める。「CORAZON」チーフコンサルタント。実生活では一児の男の子ママ。

★ 心もオシャレも準備や段取りが必要

生活環境が大きく変わり、皆さんが「なんとなく不安」「モヤモヤする」という鬱々とした朝を迎えていると聞きました。私も同じ40代で仕事に育児に忙しくしていますので、もちろん共感できます。

特に「月曜の朝が憂鬱」という意見が多かったのですが、月曜の朝って年間で50回以上ありますよね。永遠に訪れ続けるわけですから、そろそろ学習しましょう(笑)。

まずは、何が要因で不調なのかを知りましょう。単純に更年期かもしれないし、リモートでコーヒーの飲みすぎかもしれない。

仕事も家のことも、やるべきことが押し寄せている場合は、日曜日の夜にToDoリストで整頓すればいい。何から手をつければいいか分からず、週明けに出たとこ勝負になる状態が、一番不安を招いていると思います。

たとえToDoリストにタスクが溢れてげんなりしても、生産性を高めて的確に処理しよう、と思うか、単にできない、とパニックになるかは自分次第です。

私の場合、「17時に息子をお迎えに行く」がマストなので、そこまでにやるべきことの一番大切なことは何か、先延ばしにできることは何かを考えます。

例えばゴミ出しはその日にできなくたって、また何日後かには収集車がやってきますよね。生真面目な日本人女性特有の「早く片付けたい」という気持ちが逆にストレスになっている場合もあります。

「人は一日35、000回もの決断をしている」という説がありますが、例えば「朝、着る服に迷う」と悩みが明確になっているならコーディネートをつくりおきしておけば安心に繋がります。

今日は華やかな集いがある、仕事で初対面の人がいる、気温が高いor低いなど、必要な要素を押さえて。

もしそれができない朝は、お気に入りを手に取ればいい。別にそれが最近着た服でも、昨日持ったバッグでも、他人はそこまでジロジロ見ていないし、単に自分がお気に入りなら間違いありません。

あとは、自分が幸せになれる行動が何かを自覚しておくこと。意外と「美味しいコーヒーを飲む」など、普段、流れで行なっていることかもしれない。だったら「コーヒーを飲む時間を自分にとって幸せな時間」と認識し、楽しんで飲むこと。自分の幸せが何なのかを考える力をつけないと幸せにはなれません。

私自身、低血圧なので朝は起きられないタイプ。でも昼には元気が出て、一日の終わりには帳尻が合います。時間の使い方も、日々の判断も、もう少しゆとりや幅があっていいと思うんです。

正解は一つじゃない。自分の中のスタンダードを見つけることが、忙しい40代には必要です。

撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) モデル/高垣麗子 ヘア・メーク/佐藤エイコ(ilumini) スタイリスト/竹村はま子 フード・プロップスタイリング/田中真由美 取材/石川 恵 ※情報は2021年6月号掲載時のものです。

STORY