エコバッグを玉ねぎの皮で染めました〜キッチンで自由研究〜

夏休みの自由研究は決まっていますか? 私の勤めている学校では夏休みにサマースクールがあり、講師を務める予定です。今年はSDGsに注目し、給食を作る際に廃棄される、玉ねぎの皮を利用した草木染めに挑戦します。今回は、そんな試作の中から生まれた、お絵描きエコバッグ(写真右)の作り方をご紹介します。

 

用意するもの

今回染めたのは、セリアのキャンバストートバッグ

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★道具…①鍋(鉄製のものは避ける) ②温度計

★材料…

〈前処理〉①豆乳 ②絵筆

〈染色液〉①1玉ねぎの皮5個分 ②2水1L

〈媒染液〉ミョウバン6g

★染めるもの…今回はエコバッグ

作り方

<前処理をする>

三木芽久美

①染めたいものを水でよく洗い、糊や汚れを落としてから乾かしておきます。

② ①に豆乳で絵を描きます (綿、麻のような天然繊維は染色液で染まりにくいので、染料を入りやすくするために植物性たんぱく質の豆乳で前処理をすると、しっかりと染めることができます。今回はこの性質を利用して、エコバッグに豆乳 で絵を描きます。描いた部分にしっかりと染料が入り、絵の部分がより濃く染まります)。

 

<玉ねぎの皮から染料を作る>

①鍋に水を入れ、80℃まで沸かす。

②玉ねぎの皮を入れて弱火で20分間煮出す。

③玉ねぎの皮を取り出す(洗濯ネットなどを活用してもいいですね)

④茶色い染液のできあがり。

<染色する>

三木芽久美

<前処理>で絵付けしたエコバッグを玉ねぎ液に浸けて、弱火で20分間加熱します。いったい何色に染まるのでしょうか……?

 

<媒染液を入れる>

三木芽久美

染料を定着させ、色落ちを抑えるためにミョウバンを使います(ミョウバンはお漬物などに使用されるので、スーパーマーケットで手軽に購入することができます)。ミョウバンを<染色する>のお鍋に投入し、10分程度弱火で加熱します。茶色い染色液にミョウバンを入れると……色が変わるのも見どころです。
※ミョウバンを溶かした液につける方法もあります。洗い物が少なくて済むので、個人的には先の方法がおすすめです。

 

<水洗い>

媒染が終了したら、鍋から取り出し、水でよく洗って乾かします。

 

<完成>

三木芽久美

全体は黄金色に、イラストを描いたところが濃い茶色に染まりました。タッセルは前処理、後処理せずに染めたTシャツ地と紐を合わせて作りました。名前やイラストなどを入れても可愛いですね。

三木芽久美

この左側2枚のガーゼは、絞り染めの作品です。2枚のガーゼの色がなぜ違うのかはおわかりになりますでしょうか。豆乳による前処理の有無の違いです。媒染の有無なども含めて、条件を整理して比較実験するのもおすすめです。何回か試作をしてみてイメージができてきたので、サマースクール用にどんなワークシートを作ろうか絶賛検討中です。 他の野菜や草花でも挑戦してみたくなったので、またいい結果が出ましたら、ご報告させていただきます。どのご家庭でも馴染みの深い野菜、玉ねぎ。夏休みにお子様とカレーを作った後に、ぜひ玉ねぎ染めにも挑戦してみてくださいね。特殊な薬剤を使わないので、手軽に染物を楽しめると思います。

撮影・文/三木芽久美

 


三木芽久美
三木芽久美
ハンドメイドの女王

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