家族や女友達をちょっと忘れて…… 一泊二日で京都ひとり旅。ザ・ホテル青龍 京都清水に泊まる②
家族や女友達をちょっと忘れて……一泊二日で京都ひとり旅。ザ・ホテル青龍 京都清水に泊まる①
ザ・ホテル青龍 京都清水でのディナーは、世界各地にミシュラン星付きレストランを展開する【デュカス・パリ】が監修する「ブノワ 京都」にて。
私は、いつも宿泊先ではディナーの前にお店に合わせて服を選ぶので、今回もお気に入りのワンピースに着替えて訪れました。憧れのレストランもホテルの中にあるなら、ひとりでも気負いなく楽しめるのが嬉しいですね!
早速、前菜、メイン、デザート、飲み物の中から選べるコースをオーダー。7月の京都は18時だとまだ明るくて、これからひとりで過ごす夜の時間を思う存分楽しめそう。さて、前菜はひとつに絞れず、欲張りな私は選べる3種のオードブルをチョイス。
待っている間に頼んだスパークリングワインとアミューズが運ばれてきたらもうご機嫌です♪
前菜はどれもこれも素晴らしく美味しくて、ニヤニヤが止まりまん。昔は外でひとりディナーを楽しむなんて、私には無理な世界と思っていたけれど、人って変われるものですね(笑)。
メインはお魚の“スズキのデュグレレ風、ラタトゥイユ”を。わが家は男の子2人なので、いつも作るご飯はがっつりお腹にたまるお肉ばかり。今日くらいは敢えてお魚をチョイスして、品良くいただきます。久しぶりに味わう、ほっぺたが落ちそうな絶品料理に、完全ノックアウト。「最高すぎる!生きてて良かった〜」。
デザートはお勧めのサヴァランを。実はサヴァランってあまり好きではなかったのですが、お勧めいただいので食べてみたら、これまた絶品!
甘すぎず、アルマニャックの香りも爽やかで、お腹いっぱいなはずなのにペロリと食してしまいました。
とどめに毎日焼き上げる名物のマドレーヌもいただいてフィニッシュ。
ディナーが終わるとちょうど外は日が落ちる頃で、ライトアップされたホテルはまた昼間とは違う顔を見せてくれます。中庭からは蛙の合唱も聞こえてきて、夏の風情を耳からも楽しませてくれます。蛙の合唱なんて、聞くのは小学校以来かも!
ほろ酔い気分で夜のホテルの景色と空気を肌で感じながら、本日最後のイベント「K36 The Bar & R00ftop」で最後の一杯を堪能しに行ってきます(まだ飲むんかい……笑)。
ルーフトップバーは子供と一緒の旅行だとなかなか楽しめない、大人だけに許された特別な場所ですよね。混雑するかもと聞いていたので、事前に予約を入れておきました。屋上に上がると、そこはまた別世界。暗闇の中でひっそりとそびえ立つ八坂の塔からは「静」を感じ、まわりで楽しんでいる大人からは「動」を感じる心地よい空間。よく考えたらここは小学校の屋上だった場所⁉ そう思うとまた感慨深く、何とも表現しがたい感情が押し寄せてきます。
あまりお酒を冒険しない私は、安定の白ワインとトルティーヤチップスのおつまみを頼んで、ひとりの特別な時間を心から楽しみました。空を見上げると漆黒の闇。ずーっと空を見ていたら、宇宙に吸い込まれていきそうな感覚になり、心が解放されていきました。
「あー、人間とはなんとちっぽけな存在なのだろう。私の生きている世界や思考なんて、宇宙から比べたらたいしたことないな。命は有限だし、人の一生なんて本当に短い。限りある人生、好きなように生きよう」
と、全てのストレスが解き放されていく感覚。きっと誰かと一緒に訪れていたら、楽しく飲んでお喋りして、ルーフトップバーの雰囲気に酔いしれていたと思います。それはそれで楽しい時間だけど、ひとりだからこそ自分と向き合えたり、ちょっと心の断捨離ができた気がしました。
心身ともに癒された私は、お部屋に戻って、洗面台に用意してあった“ひのきのバスソルト”を入れて入浴し、キングサイズのベッドを贅沢に使ってぐっすりと眠りに落ちていきました。
さて、ひとりの朝は安定の寝坊助。夜中に何度か目が覚めたけど、気がついたらもう8時(笑)。軽くシャワー浴びてゆっくり支度をし、2階にある「restaurant library the hotel seiryu」で朝食をいただきます。
ここはかつての講堂だった場所で、天井が高くて開放的な空間です。本棚にびっしりと並べられた本は、もちろんその場で読むこともできて、スタッフに声をかければお部屋へ持ち込むことも可能なのです。本が好きな人は時間を忘れて没頭してしまいそう!
ソファ席に座ると、ダミエ柄のおしぼりをいただき、朝から胸キュン。お料理の数々は、見た目の美しさからも感動をもらい、朝からとても優雅なひと時。メインディッシュは京都らしさを感じる「しば漬け入りリゾット 卵かけご飯風 京の銘柄鶏そぼろ味噌風味」を頼みました。これまた絶品で、昨日は寝る直前までずっと食べて飲んでいたのに、朝食も全て完食した自分が恐ろしい(笑)。
まあ、今日は昼食はいらないなと思い、せっかくのお料理なので心から堪能しました。食後のドリンクは外のテラスへ移動して楽しむこともできるので、訪れた方は、ぜひ朝の清々しい空気を感じながら楽しんでみてくださいね。
このホテルの魅力のひとつに、チェックアウトが12時と遅く、ゆっくりできるところもあります。お部屋でゆっくり過ごすのもよし、歩いて8分の清水寺まで朝の散策に出かけるもよし。私はチェックアウトの前にひとりで身軽に清水寺へ行ってきたので、その様子は次の③<観光編>をチェックしてみてくださいね。
たった一泊でしたけど、自分が過ごしてきた子供時代の思い出と重ねながら過ごせる特別な時間は、どこかちょっと切なくて、心がほっこり温まる素敵な体験でした。また必ず戻ってきたいと思える大人の素敵なホテルなので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね!
家族や女友達をちょっと忘れて……一泊二日で京都ひとり旅。ザ・ホテル青龍 京都清水に泊まる①
取材・撮影/北野法子
TEL:075-532-1111
https://www.seiryukiyomizu.com
https://www.princehotels.co.jp/seiryu-kiyomizu/
〈ブノワ 京都〉
TEL:075‐541‐0208
https://www.benoit-kyoto.com/
〈K36 The Bar & Rooftop〉
TEL:075‐541‐3636
https://stillfoods.com/k36/