【ドラマで大ブレイク】話題の俳優・細田佳央太くんが見つめる今&これから
日曜劇場『ドラゴン桜』で東大を目指す昆虫好きの青年・健太役を演じ、「演技力がすごい!」と多くの視聴者を魅了した細田佳央太くん。今、19歳の細田くんが考える、等身大の自分と未来への思いを聞いてきました。細田くんのライバルも判明したので、お見逃しなく!
PROFILE
細田佳央太●2001年、東京都生まれ。小学2年生で芸能界入り。2019年公開の映画、『町田くんの世界』では1,000人以上の中からオーディションで主人公・町田一役に選ばれ、映画初主演を果たす。日曜劇場『ドラゴン桜』では東大専科の学生・原健太を演じ、その演技力が話題を呼んだ注目の若手俳優。
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高校生活、みんなが思うよりも“普通”の毎日でした
映画『町田くんの世界』の主役を掴み取ったのは、細田くんが高校生の時。細田くんは、どんな高校生でしたか?
僕はあんまり人前に出るタイプではなくて、影から人のことを支えたり、見守ることが好きでしたね。大きい声を出してみんなを引っ張っていくタイプというより、声は小さいけれど行動で示していくタイプ。決して、明るい学生ではなかったと思います。
みなさんが想像するほど、バタバタした高校生活ではなかったですよ。テスト最終日に早めに学校が終わって、友達とただダラダラ話している時間なんかも思い出に残っています。
自分とは違う意見にも耳を傾けられる人間でいたい
高校を卒業して、仕事に向き合う心境に変化はありましたか?
高校生の頃よりも、「なぜ自分がその役をやるのか」ということを考えるようになりました。その作品における自分の立場や、役に求められていることをより深く追求するようになった感じ。わざわざここで話さずとも役者さんみんなが考えていることだと思うのですが、より作品の根っこの部分に向き合うようになりましたね。
そのきっかけとなったのが、この『子供は分かってあげない』という作品。高校3年生の頃に撮ったのですが、この作品で上白石萌歌ちゃんをはじめ、キャストのみなさんが持つ作品への熱い思いに触れられたことは僕に大きな影響を与えてくれたと思います。2歳しか変わらないのに、萌歌ちゃんは座長としてどっしりと構えていて。その姿に憧れましたし刺激ももらった。「こんな俳優さんになりたい」と純粋に思いましたね。
当時を振り返って、「俺、成長したな!」と思える部分を教えてください。
高校生のときよりも、物事を俯瞰で見られるようになりました。一つのことに固執しすぎると周りが見えなくなってしまうし、違う意見を取り入れることで見えてくることもあるかなって。たとえ周りの意見が自分と意見が違ったとしても、一度は受け止めるように心掛けていますね。
チャンスを掴む秘訣は“コツコツ”の積み重ね
映画『町田くんの世界』の主演は1,000人以上からオーディションで掴み取ったそうですが、細田くん流のチャンスの掴み方をひとつ挙げるなら?
チャンスって言い換えると、「運」と「タイミング」だと思うんです。チャンスを掴むために何か特別なことをやっているかというとそうではなくて、強いて言えば、全てのことに全力で臨むくらいですかね。一生懸命やってきたことが、タイミングよくはまったんだろうなと思います。オーディションでも作品の撮影でも、すべての場面で、求められたことに対して100%で返す。それをひたすらにやっているだけなんですよ。その繰り返しの積み重ねが、大切なんだと思います。
同世代の俳優同士で、もっともっと切磋琢磨したい!
では、今後の目標を教えてください。
直近の目標だと、次が最後のチャンスなのですが、日本アカデミー賞新人賞を獲りたい! これはなんとか叶えたい目標です。
もっと大きな枠での目標は…同世代の役者さんと話していて、映画やドラマを盛り上げたい、作品の制作に携わるみんなが毎日8時間寝られる体制を作りたい、という話題が出ることが最近多くて。昔と比べると政策の現場も目まぐるしく変わりつつありますよね。そんな変革の時代に役者をやれているというのはすごくありがたいことだと感じているので、作品にまつわること–たとえば撮影体制の改善など、積極的に取り組んで行きたいですね。
同世代の俳優さんで、ライバルを挙げるとしたら?
(質問にかぶせ気味に)鈴鹿央士くんです! 『ドラゴン桜』で一緒になって、仲良くしていただいていて。本当に物事を深く考える人で、現場でディスカッションをすることも多く、毎日刺激をもらっています。映画界を引っ張っていきたいという思いがある同士、切磋琢磨していけたらと僕は勝手に思っていますね。
今、19歳。30歳になったとき、どんな大人になっていたい?
僕の中では、20代はまだ無邪気さとか若さがあふれていて、30代はそれが削ぎ落とされて大人の完成形になっていくというイメージ。40歳以降は、また子どもに戻っていくというか、童心に帰る印象がありますね。30代って一番バランスが取れている時期なんじゃないかなと思っているので、その頃には、役として作品を通じて何かを伝えられる役者さんになっていたいです。その人を語るときにひとことでは終わらない、表現できない、そんな役者さんになれていたらいいですね。
映画『子供はわかってあげない』
8月20日(金)より全国公開予定!
第24回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞した田島列島氏の同名漫画を実写映画化。高校2年生で水泳部の美波(上白石萌歌)が、書道部のもじくんこと門司(細田佳央太)との出会いをきっかけに、幼い頃に別れた父親の居所を探しあてようとする中で成長していく姿を描く、青春ストーリー。
撮影/tAiki 取材/大塚悠貴 編集/宮島彰子(JJnet編集室)