10人の器作家の「暮らしの白」 ④児玉修治さん

児玉修治さん
カンヴァスシリーズ スープリム皿

KD_210602_0057 のコピー

ころんとした見込みと広めのリムのバランスが秀逸なスープ皿。布目をイメージした細かな線は、グラフィックデザインのようにも見え、器に上質で洗練された雰囲気を与えている。¥5,500。約Φ23.5×高さ5.5cm

「カンヴァスシリーズ」の名の通り、ざっくりとした布の繊維をイメージして細かな線描きを器の表面に無数に施す児玉修治さん。「刷毛目」の技法をアレンジし、マットな白い釉薬を刷毛でランダムに重ねることで、複雑な白の表情を生み出す。
児玉さんは、料理好きが高じて器を試すうちに、マットな白には食材の輪郭を際立たせる効果があると感じたそう。光沢のない白は、汚れが付きやすいという面もあるが、それを凌駕するほど料理が美しく見えるものを作りたいと、おもてなしの食卓にも映えるほどの洗練されたこの白にいたった。
「パスタはもちろん、和食では豚の角煮も綺麗に見えます。リムにバゲットを添えたり、胡椒を散らしてみたり、盛り付けが楽しい器です」

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撮影/邑口京一郎 取材・文/衣奈彩子 構成/松本朋子